2050年までに人口が倍増するアフリカの都市を繁栄させる4つの方法

A view of the Victoria Island district in Nigeria's commercial capital Lagos April 19, 2016. REUTERS/Akintunde Akinleye - GF10000389395
Lagos is predicted to expand by an astonishing 77 people every hour between now and 2030Image: REUTERS/Akintunde Akinleye
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アフリカの人々は都市へ移りつつある。世界で最も若く、最も急速に増加する人口をすでに抱えるこの大陸では、地球上の他のどの地域よりも急速に都市化が進んでいる。アフリカの11億人の住民は、2050年までに倍増するとみられる。そのうち80%超の増加分は都市部、とりわけスラムで生じる。この急激な成長がもたらす影響は想像しがたい。アフリカ最大の都市であるラゴスは、今から2030年までに、驚くべきことに1時間当たり77人のペースで人口が増えると予測されている。

アフリカはこの都市人口の爆発的増加に備えられていない。マッキンゼーによると、2025年までに、人口100万人を超えるアフリカの都市は100に達する。これはラテンアメリカの2倍だ。制御のきかない都市化と若年人口の増加、そして若者の大半に安定した雇用の見通しがない状況は、時限爆弾のようなものだ。すでにアフリカの住民の約70%は30歳未満だ。若者は人口の約20%、労働力の40%を占める一方、失業者の60%を占めている。

アフリカでは都市インフラの大幅な不足が深刻化している。国のインフラに対する年間公共支出は極めて少なく、平均で2009~2015年にGDPの2%にとどまった。これに対し、インドは5.2%、中国は8.8%だった。アフリカの都市が脆弱な状態に陥りがちなのも当然だ。都市住民の60%は、過密で基本的なサービスが行き届かないスラムに暮らしている。手頃な価格の交通手段がないため、25~45%は徒歩で通勤している。急速な都市化が進めば、こうした劣悪な状況は容易に悪化しかねない。

さらに差し迫った問題として、アフリカの都市は、かつてない気候ストレスの時期に拡大しようとしている。地域全体の気温上昇が世界平均よりも1.5倍速いため、アフリカの都市部は気候変動から不均衡に大きな打撃を受ける可能性が高い。ケープタウンの水危機が示すように、基礎的サービスや天然資源にかかる負担は増す見通しだ。アフリカが、民間資本へのアクセスを拡大しながら持続可能な都市を築く方法を見いだせなければ、都市は住みにくく、債務に苦しむことになりかねない。

疑いの余地はない。アフリカの未来は都市にある。しかし今後20年間、アフリカの都市は、より少ない資源で、より多くのことを成し遂げなければならない。各国政府は公共財源を増やす規制を整備し、実行に移す必要があるが、アフリカの市長や住民、企業は待っていられない。新たな発想への転換が急務だ。そのためにはまず、課題の規模を正面から受け止めなければならない。

不足の実態を見極める

都市インフラの不足は深刻だ。大陸の基本的なインフラ需要を満たすため、アフリカでは年間1,300億~1,700億ドルを投じる必要がある。それにもかかわらず、すでに680億~1,080億ドルの資金不足に直面している。2050年までに必要な都市インフラ投資のおよそ3分の2は、まだ実施されていない。不安定さや規制の不透明さが民間資本を遠ざけているため、現在の資金調達の大半は公共部門に頼っており、状況はさらに複雑だ。アフリカの総資本投資は1980~2011年、平均でわずかGDPの20%だった(急速な都市化が進んだ時期の東アジアではGDPの40%だった)。こうした不足を解消すれば、1人当たりGDP成長率を年2.6%押し上げられる。

アフリカの都市を阻んでいるのは、都市インフラの不足だけではない。都市計画の欠如、非効率な土地利用、規制上の障壁、既得権益も妨げとなっている。その結果、都市は無秩序に広がり、分断され、非公式性が極端に高まっている。アフリカの都市で暮らす費用が際立って高いのも当然だ。世界銀行によると、同程度の所得水準にあるアフリカ以外の都市と比べ、アフリカの都市は全体として29%割高だ。住民が支払う費用は、交通費が100%、住宅費が55%、交通費が42%、食費が35%高い。こうした状況は事業の足かせとなり、企業の生産性を半分近くまで低下させる一方で、消費財の投入コストを大幅に押し上げている。

アフリカのインフラ不足は偶然に生じたものではない。主な理由の一つは、自治体の財政が逼迫し、税収の確保に苦労していることだ。市当局はしばしば、行動に必要な政治的裁量や財政的自立性を欠いている。例えば、セネガルのダカールでは、2015年に中央当局が投資家への地方債の売却を阻止した結果、4,000万ドルの資金を失った。この事例を、米国の都市が昨年わずか2カ月でインフラ事業向けに調達した1,110億ドル超の地方債と比べてみよう。アフリカの都市が過去14年間に調達した額は、その1%に相当する額にすぎない。

この地域の国や自治体の指導者に、時間を浪費する余裕はない。都市インフラへの民間投資を呼び込むため、適切な措置を講じる必要がある。国内外の投資家が求めるものは共通している。政治と経済の安定、予測可能な規制環境、より強固な財産権、そして信頼できる計画と事業案件のパイプラインだ。しかしアフリカでは、こうした基本的な前提条件の大半が依然として不足している。先を見据える企業、大口投資家、投資リスクを軽減する第三者機関など、関係者を調整する主体がなければ、都市の発展は見込みにくい。

不足を埋める

本質的な問いはこうだ。アフリカの都市は今後20年間、資源を半分しか使わずに人口倍増をどう受け入れるのか。そして、生活の質全体を高めながら、どう実現するのか。朗報は、多くの人が考えるよりも解決策が身近にあるかもしれないことだ。答えの大きな部分は、新しい、そして現地発の技術を活用し、より賢いインフラを整備し、非公式セクターの活力を生かすことにある。

アフリカの都市は、第4次産業革命の恩恵を受け始めたばかりだ。携帯電話の普及により大陸の隅々までつながり、何億台もの端末が生み出すデータと安価なコンピューティング能力は、都市生活の改善に役立つ可能性がある。太陽光発電システム、蓄電池、IoTセンサー、さらには衛星といった技術革新のコストは急速に低下している。実際、ケニアはサハラ以南のアフリカ諸国で初めて人工衛星を宇宙に打ち上げた。

多くの課題を抱えながらも、あるいはそれゆえに、アフリカの都市は活気にあふれ、創造性に富んでいる。交通、エネルギー、水、廃棄物管理、通信、住宅、公共の安全など、都市サービスの大半は非公式な民間事業者が提供している。公共交通を例にとると、アフリカの都市における公共交通の利用の70~95%は、非公式の独立系事業者が担っている。危険で費用がかさむこともあるが、市民に不可欠なサービスを提供している。また、アディスアベバのケンブリッジ・インダストリーズは、アフリカ初の廃棄物発電施設を運営している。中国のCNEECおよびエチオピア政府と協力し、市内のごみの80%(大半は地元の廃棄物収集業者が集めたもの)から、市のエネルギー需要の30%を供給している。

都市の非公式性は問題とみなすべきではなく、むしろ資産であり、レジリエンスと機動力の表れだ。革新的な資金調達策を検討する際、都市計画担当者と投資家の課題は、非公式性の長所(需要への対応力、雇用創出、自立性)を維持しながら、短所(危険な環境、低品質のサービス、不公正な労働慣行、場合によっては非効率性や消費者の高い負担)を減らすことにある。

アフリカの都市がインフラ不足の解消に着手するための方法を4つ紹介する。

よりスマートな都市インフラに向け、技術導入への投資を加速する

有望な解決策の多くは、規模拡大の準備が整っている。候補には、ケニアのUpandeがある。同社はIoTを活用して水漏れや供給を管理する。南アフリカのWhere is My Transitはアフリカの都市で交通システムの経路設定を支援する。ナイジェリアのRensourceは分散型太陽光発電を提供し、ラゴスの各家庭で使われる環境汚染を引き起こすディーゼル発電機に置き換えている。ナイロビのTaka Takaは毎日30トンの廃棄物を回収し、その約90%をリサイクルする。ウガンダのCSquaredはカンパラ、アクラなどアフリカの都市に光ファイバーケーブルを敷設している。そしてpoa! internetはケニアの都市部のスラムで、公共の場や家庭向けに手頃な価格のWi-Fiを提供している。

例えば米国では、都市技術の規模拡大を支援する専用ファンドとして、Urban.usやUrban Innovation Fundがある。アフリカには同等の投資主体が存在しない。アフリカでインパクト投資が急速に拡大しているにもかかわらず、政府の介入や資本要件の高さを懸念し、都市の課題に取り組む企業への出資を避ける資金提供者が大半だ。

包括的なデータ分析を整備し、アフリカの都市の未来に向けた、より賢明な意思決定と投資を促す

朗報は、衛星、IoTネットワーク、国際機関や地域機関から得られる構造化・非構造化データが増えていることだ。しかし、こうしたデータは依然としてアクセスしにくく、分断され、整理されていない。情報をつなぎ合わせる方法を見いだせば、特に都市部の貧困層を支援する投資の効果と効率を高められる可能性がある。

アフリカ全土の都市不動産開発をめぐる議論を捉え直す

もちろん、スマートシティが大陸各地に生まれている。例えばナイジェリアのエコ・アトランティック、ケニアのタトゥ・シティ、ルワンダのビジョン・シティなどだ。こうした都市の多くは未来像を示す一方、アフリカの都市住民の大半に手頃で包摂的な選択肢を提供できていない。手頃な価格、説明責任、経済的機会、持続可能性について新たな基準を打ち立てる旗艦事業が必要だ。

この取り組みを前進させるため、不可欠な最先端研究に投資する

ケープタウン大学アフリカ都市センター(ACC)は、地域の研究が都市計画の意思決定を形づくる優れた例だ。DFIDや世界銀行などの資金提供者はすでに研究を支援しているが、さらなる支援が必要だ。未来が最初に形づくられる場所が都市なら、アフリカの人々は今、知的資本により多く投資する必要がある。優れた技術者、都市計画担当者、政策立案者を集める「アフリカ都市化フェロー」プログラムは、よい出発点となるだろう。

統合的なエコシステムのアプローチは、これらの提案を行動に移す助けとなる。おそらく今こそ、都市イノベーションを加速するプラットフォーム、いわばアフリカ版のSidewalk Labsを設立する時だ。Sidewalkなどは北米の都市生活を再構想することに力を注いでいるが、明日の都市人口爆発が起きる場所には目を向けていない。アフリカには、投資手段、データプラットフォーム、不動産グループ、研究コンソーシアムを一つ屋根の下に集め、自治体と連携して未来を再構想するための地域発のイノベーションを育てる組織が必要だ。

2050年までに、アフリカでは13億人を超える人々が都市に暮らすようになる。人々が尊厳を持って暮らし、明日の機会をつかめるようにするには、都市計画、技術、持続可能性の分野で最も優れた人材を、今こそ結集しなければならない。

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