腐敗が、アフリカにおける良い統治、持続可能な経済成長、平和、安定、開発にとって、依然として最も重大な課題の一つであることに疑いの余地はない。
腐敗に戦略的かつ包括的に取り組むことは、大陸の発展にとって極めて重要であり、緊急の優先課題である。トランスペアレンシー・インターナショナルの2014年腐敗認識指数によると、世界で最も腐敗している国上位10カ国のうち、およそ5カ国は アフリカにある。
アフリカにおける腐敗の社会経済的・政治的コストは甚大だ。コントロール・リスク・グループは2011年、開発途上国が詐欺によって 約1兆米ドルを失ったと推計した。腐敗や不透明な商取引による損失もある。
モー・イブラヒム財団によると、腐敗によってアフリカは年間1,480億米ドル超の損失を被っており、これは「税収の50%、アフリカのGDPの25%に相当する」。さらに、特に多国籍企業を通じ、主に腐敗行為によって行われる違法な資金流出は、各国から切実に必要とされる資金を奪い続けている。
腐敗対策に取り組むため、複数のアフリカ諸国政府が国内の腐敗防止機関を設立した。しかし、腐敗の拡大はとどまるところを知らない。 世界銀行によると、静かな腐敗はアフリカ全土に蔓延し、貧困層に不釣り合いなほど大きな影響を及ぼしており、開発に長期的な影響をもたらしている。
ルワンダやタンザニアなど、一部の国は腐敗の削減で大きな進展を遂げた。一方、ナイジェリア、ケニア、南アフリカ、スーダンなどは、 わずかな進展しか遂げていない。これらの国にはいずれも腐敗防止機関がある。しかし、進展が遅い国では、政治介入や独立性の欠如、政治的意思全般の欠如によって、委員会がしばしば非効率になっている。
ルワンダのような国が一定の成果を上げているのは、人々を中心に据えた「自国発」の理念、制度、組織に重点を置いているからだ。これにより、誠実さが重んじられ、腐敗が拒まれる文化が育まれる。対照的に、ケニアの腐敗対策は倫理・腐敗防止委員会の主導のままであり、腐敗を許さない文化の確立にはまだ進展がない。
1990年代後半、 西側の関係者はアフリカの腐敗対策において、著しく積極的になった 。1996年、ジェームズ・ウォルフェンソン世界銀行総裁(当時)とミシェル・カムドシュ国際通貨基金(IMF)専務理事は、腐敗をなくすために援助国の影響力を行使すると発表した。その結果、多くの腐敗対策運動は地域主導ではなく西側主導という性格を帯び、これが一部の委員会の失敗を部分的に説明している。
IMFは1997年、 ケニアへの2億2,000万米ドル相当の援助 を停止するとともに、民営化の拡大、国税徴収機関の独立化、腐敗防止機関の設立を求めた。当時のケニア司法長官アモス・ワコは、IMFのチームが「自分の事務所に 1週間以内に腐敗防止法案を起草するよう強いた」と伝えられている。この法案を受け、ケニア腐敗防止庁が設立された。援助資金の提供は再開されたが、腐敗対策に進展がなかったため、 2000年に再び停止された 。
今年4月、ケニアの国会議員は、倫理・腐敗防止委員会(EACC)の一部の 委員および職員を解任する特別法廷の設置に賛成票を投じた。
当時、EACCは、 国会内の複数の委員会(公共会計委員会や農業委員会など)を、 腐敗疑惑をめぐって調査していた。EACCのムモ・マテム委員長は、数十億シリング規模のアングロ・リーシング事件および、腐敗が疑われるその他の大規模事件について、約15人が調査対象になっていると示唆した。
大統領は議員らの勧告を受け入れ、停職処分を実行した。副委員長の アイリーン・ケイノは辞任した 。彼女を調査する法廷の宣誓就任からわずか数時間後のことだった。 マテム委員長もその後辞任し、最後に職を離れた腐敗防止委員となった。もう一人の職員、ジェーン・オンサンゴも、EACC内部の対立を理由に、それ以前に辞任していた。
司法長官と 公訴局長 は、EACCには進行中の事件に対処する力が依然として十分あると保証している。それでも、多くの市民は、大幅に弱体化した委員会が成果を上げられるのか疑問を抱いている。
実際、腐敗を 取り締まるはずの 機関そのものが、しばしば腐敗していると見られている。ケニアの国会とその委員会は腐敗を告発されており、 司法も同様だ。行政府にも腐敗の問題があり、47人の郡知事のうち12人が、腐敗に関与した疑いのある175人の公職者を挙げた リストに名を連ねた。
アフリカが腐敗対策で直面する課題を過小評価してはならない。地域社会の利益に真にかなう腐敗防止委員会を設立するため、政府と人々の間で建設的な対話が行われなければならない。今後は、委員会の参加型評価と、包摂的な意思決定プロセスが求められる。アフリカが腐敗に対処する独自の考え方、プロセス、仕組みを育み、発展させるには、これが極めて重要だ。
この記事は、 ISS Africaとの協力により掲載されています。掲載は、世界経済フォーラムによる見解への賛同を意味するものではありません。
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著者:セバスチャン・ガティムは、ナイロビのISSにある統治・犯罪・司法部門の研究員。
画像:シエラレオネの首都フリータウン中心部、シアカ・スティーブンス通りで商売をする路上の両替商、通称「ダラー・ボーイ」が、現地通貨レオン紙幣の束を手にしている。REUTERS/Simon Akam




