毎週お届けするこのまとめでは、経済・金融の最新ニュースを紹介します。
経済ニュースの主な話題:米国が利上げ、新たな調査で投資家の懸念が明らかに、各国はインフレ高進への対応を継続。
1. 世界各地の主な経済ニュース
世界の金融環境は、広く注目されているゴールドマン・サックスの指数によると、2009年5月以降で最も引き締まった状態となっており、世界経済の減速を示唆している可能性があります。
モスクワ証券取引所での株式取引は今週、一部の市場外取引とSPFI決済システムを利用した取引を除き、停止されています。
フィリピンのカール・チュア経済計画長官は、コスト削減のために同国が週4日勤務制を導入する可能性を示唆しました。過去の石油危機の際にも採用された措置です。
中国での新型コロナウイルス感染者数の増加は、世界経済の成長を妨げ、サプライチェーンにも混乱をもたらす恐れがあるとブルームバーグは報じています。輸出の混乱で不足が生じれば、国際的なインフレがさらに進む可能性があります。
南アフリカは、原油価格の上昇を受けてガソリン価格に上限を設ける可能性があります。また、運転者に販売する燃料の量を制限することも考えられます。
サウジアラビアは、GDP成長率が第4四半期に前の3か月と比べて1.6%だったと発表しました。原油高がパンデミックからの同国の回復を後押しし、前年同期比の成長率は6.7%に達しました。
エストニア中央銀行は、今年を通じてインフレ率が10%を超える可能性があるとし、その結果として景気後退のリスクがあると警告しました。
石油輸出国機構(OPEC)の月次報告書は、ウクライナでの戦争により、世界各地でインフレの急上昇が加速し、石油需要と投資が打撃を受ける恐れがあると警告しました。
国際通貨基金(IMF)は、この戦争によって「世界の経済・地政学秩序が根本的に変わる可能性がある」と述べました。
2. 米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げ
米連邦準備制度理事会(FRB)は、2018年以来初めて金利を引き上げました。また、インフレとウクライナでの戦争による経済リスクへの対応に軸足を移すため、来年に借入コストを景気抑制的な水準まで引き上げる計画を示しました。
連邦公開市場委員会(FOMC)は、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25パーセントポイント引き上げ、金融引き締めに着手しました。主要な指標となるこの金利は、現在のほぼゼロの水準から引き上げられ、消費者や企業に適用されるさまざまな金利にも波及します。
政策当局者の大半は、2022年末までにFF金利が1.75%から2%に上昇すると見込んでいます。これは、今年残るFRBの政策会合6回のそれぞれで、金利を0.25パーセントポイント引き上げるのに相当します。
利上げは、住宅や自動車、住宅改修など高額な品目への需要を抑えることで、インフレを鈍化させます。経済成長を減速させる一方、失業率を押し上げる可能性もあります。
ブラジルも水曜日、米国に続いて政策金利を引き上げました。
3. 新たな調査で投資家の懸念が明らかに
投資家は世界経済の成長見通しに対し、2008年の金融危機以降で最も強い懸念を抱いています。バンク・オブ・アメリカ(BofA)の月次ファンドマネジャー調査によると、現金保有額も2年ぶりの高水準に達しました。
3月4~10日に調査に回答した、約1兆ドルの資産を運用する投資家の過半数は、2022年に株価が下落する弱気相場になると予想しています。世界株式への配分は2020年5月以来の低水準に落ち込みました。
投資家の現金保有比率は6%近くまで上昇し、コモディティへの配分は過去最高の33%に急増しました。調査によると、ヘッジファンドの株式市場に対するネット・エクスポージャーは2020年4月以来の低水準です。
米投資銀行によると、最も混み合った取引は石油・コモディティで、テクノロジー株と環境・社会・ガバナンス(ESG)がそれぞれ2位、3位でした。調査対象となった投資家のほぼ半数は、2022年に石油が最も高いリターンを生むと予想しています。
月次ファンドマネジャー調査の欧州版は厳しい内容となりました。ロシアによるウクライナ侵攻を受け、投資家は欧州の成長見通しを大幅に引き下げました。
回答者の純計69%が、今後1年間に欧州経済が弱まると予想しており、その割合は2011年以来の高さです。2月には、成長をなお見込んでいた回答者が純計12%でしたが、そこから81パーセントポイント低下しました。これは、1994年のBofAの記録開始以来、前月比で最大の落ち込みです。
今週読むべき経済研究
米国のイコール・ペイ・デーに合わせて発表された新たな調査は、米国の男女間賃金格差を取り上げています。
失業がどのような影響をもたらすのか、またその影響は国によってどう異なるのでしょうか。新たな研究がその解明を目指しています。
需要の強さと供給制約が重なり、工業製品価格のインフレが進んでいます。新たな論考では、政策がどのように対応できるかを検討しています。
米国立経済研究所(NBER)のワーキングペーパーによると、カリフォルニア州では、ガソリン価格のほうが電気料金よりも電気自動車の需要に大きな影響を及ぼします。


