トルコ・シリア地震:AIと新興技術が救援活動を支援する方法

Earthquake relief: Spearheaded by the region’s youth, open-source disaster relief assistance websites and platforms have helped.
Earthquake relief: Spearheaded by the region’s youth, open-source disaster relief assistance websites and platforms have helped.Image: REUTERS/Suhaib Salem
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  • 災害救援活動にテクノロジーは不可欠ですが、トルコ・シリアの状況を際立たせているのは、オープンソースのウェブサイト、AI、ソーシャルメディアが大規模に活用されていることです。

  • テクノロジーは救助や人道支援の活動を加速・拡大し、より長期的には地域社会のレジリエンス向上にも役立ちます。

  • 人道支援活動にテクノロジーを取り入れることで、救援活動を担う人々は将来の災害により適切に備えられるようになります

トルコ南東部を襲った、壊滅的なカフラマンマラシュ二重地震 そして2月6日にシリア北部と西部を襲った地震は、災害に見舞われた地域で、短期・中期・長期の救援活動をテクノロジーがいかに支援するようになっているかを示しています。

マグニチュード7.8と7.5を記録した2度の地震が地域にもたらした被害の規模を理解するのは困難です。被害は10県に及び、面積は合計で5万平方キロメートルを超え、2月16日時点で死者数は約4万2,000人に上りました。2月15日、WHOは、これを過去100年間でWHOの欧州地域(53カ国)に影響を及ぼした最悪の災害と宣言しました。国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、被災者に向けた2件の緊急支援要請のうち最初の発表に際し、これを「甚大な自然災害」と表現しました。

被災した何百万人もの人々に、これ以上の苦難が降りかかることは想像しがたいことです。それでも、デジタル技術や新興技術が救援活動を大きく後押ししています。

新興技術は災害救援活動に欠かせないものとなり、2000年代初頭から活用されてきました。トルコ・シリアの救援活動を際立たせているのは、オープンソースのウェブサイト、AI、ソーシャルメディアが大規模に利用されていることです。

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地震後のテクノロジーの革新的な活用例7選

世界中から支援や寄付金、解決策が両国に迅速に寄せられました。テクノロジーの革新的な活用例には、次のようなものがあります。

  • ソーシャルメディアを使って重要な情報を共有し、支援を組織化しました。閉じ込められた人々が位置情報とともにメッセージをツイートし、多くのフォロワーを持つユーザーに共有してもらった例もあります。

  • 高音の笛の音を鳴らすアプリが開発され、閉じ込められた人々は携帯電話から音を出して、周囲に助けを求めることができました。

  • Metaは、無事であることを家族や友人に知らせる安否確認機能を提供しました。同社はこれを長年にわたって行っています。

  • 捜索・救助チーム(トルコのAKUT捜索救助協会を含む)は、救助活動やボランティアに関する情報を広めるため、独自のWhatsApp相談窓口を設置しました。

  • 暗号資産コミュニティは数百万ドルの寄付を集め、従来の銀行業務が影響を受けた状況で、即時性のある資金支援を提供しました。一方で、その現実世界での有用性については疑問も呈されています。

  • 地域の若者が中心となり、開発者たちは読み込みを簡単かつ迅速にするため、基本的なHTMLで構成したオープンソースの危機支援ウェブサイトやプラットフォームを立ち上げました(スタートアップとして資金提供を受けたものもあります)。その中には、救助活動向けのヒートマップ作成、救助要請の電話から集めた情報をもとに生存者が埋まっている場所を特定する仕組み、献血に関する情報、仮設宿泊施設の提供者や食料・衣類の配布者へのリンク、瓦礫の下に閉じ込められていると確認された人や、緊急の人道支援・医療援助を必要としている人のリスト(多くは散在する大量のデータから作成し、AIで整理)、そして支援を申し出る人と支援を必要とする人を結びつけるアプリなどがあります。

  • Microsoft Türkiyeは、災害地域で活動する団体に、すべてのテクノロジーを無償で提供しました。過去の同様の災害と同じく、被災地域をより広く把握するために衛星画像が使われました。画像により、救援団体は被害が最も深刻な地域を特定できたほか、インフラの状態も把握できました。これは支援を効果的に届けるうえで重要です。

この危機への対応で、なぜテクノロジーが重視されているのでしょうか?

この地震の発生後、いくつかの理由からテクノロジーが広く活用されています。第一に、少なくともトルコでは、テクノロジー業界が活況を呈しています。暗号資産の利用が制限されているにもかかわらず、同国は暗号資産の普及度で世界12位にランクされ、多くの技術系起業家やスタートアップを擁しています。

トルコは欧州で最も若い人口構成を持つ国であり、例外はあるものの、主に若い世代が同国の技術基盤を築いています。そのため、同国の若者が救援活動の最前線に立ち、技術的なスキルを活用するとともに、従来型の支援も行っているのは驚くことではありません。

また、過去20年間、災害救援活動への対応、評価、管理において、テクノロジーの役割が高まってきたという単純な事実もあります。トルコで起きていることは、ある意味で、その自然な延長線上にあります。

長期的に見たテクノロジーの重要性

この災害への対応において、テクノロジーは今後も重要な役割を果たすでしょう。具体的なニーズが生じるにつれて、支援を必要とする人々を最適な援助機関や地域団体につなぐものなど、新たなアプリが開発されると考えられます。暗号資産の活用に関しては、ブロックチェーン技術によって資金援助の提供が促進され、金融支援を効果的に分配するための透明で安全な手段が実現します。

基本的ながら時間のかかる作業をAIで支援する取り組みが成功していることから、こうした支援は今後も続くと考えられます。想定される活用例の一つは、AI搭載のチャットボットを使い、救援活動や支援プログラムに関する個人からの問い合わせに、迅速かつ正確に回答することです。今後、AIは地震が発生しやすい地域の監視や、将来の事象を予測する信頼性の高いデータセットの作成に活用できる可能性があります。起こりうる結果のモデルを作成すれば、備えの体制づくりにも役立ちます。また、メタバース技術を使って地震の影響をシミュレーションし、人々が対応方法を訓練することも考えられます。

展望

テクノロジーは災害救援活動で、ますます重要性を増し、欠かせない役割を担っています。AIを使って大量のデータを選別・分析すること、オープンアクセスのソフトウェアで地域に合わせた解決策を生み出すこと、あるいはロボット工学(地上・空中)を捜索チームの支援に活用することなどを通じて、テクノロジーは救助や人道支援の活動を加速・拡大し、人命を救っています。

緊急の復旧・支援活動にとどまらず、テクノロジーは地域社会の将来の災害に対するレジリエンスを高めるなど、長期的な利点ももたらします。人道支援活動にテクノロジーを取り入れ、援助機関や団体が解決策に投資し、試験し、規模を拡大できるようにすることで、救援活動を担う人々は将来の災害により適切に備えられるようになります。壊滅的な事象があまりにも頻繁に起きる世界で、テクノロジーは生存の可能性を高めています。

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