今夏初め、ヴァージンのトップ、 リチャード・ブランソン氏が発表した ところによると、同社は新任の父親に対し、有給で最長12か月の育児休暇を提供していた。この動きは明らかに広がりつつあり、今週、 ネットフリックスは、すべての親を対象とした無制限の休暇制度を導入し、子どもの出生または養子縁組後の最初の1年間、有給で好きなだけ休暇を取得できるようにした。
これは、父親が新生児の世話をするために休暇を取ることが、本人、そのパートナー、そして子どもの利益になるという認識が広がっていることの表れであり、 育児休業に関するILOの報告書が指摘しているように、父親の育児休業は子どもの発達に好影響を与え、男性を一家の稼ぎ手、女性を養育者とみなす伝統的な社会通念の打破に役立つ。そうした通念は男女双方にとって有害である。
より手厚い父親の育児休業は、賃金面とキャリア形成の両面から、職場における男女格差の是正にも大きく寄与しうる。研究によれば、子どもを持った後、 女性は子ども1人当たり約4%の「母親の賃金ペナルティ」を負担している。その一因は、出産や育児に関連するキャリアの中断にある。育児休業をより公平に分担することが解決策となりうる。
スウェーデンの政策立案者もそう考えている。さかのぼること1974年、同国は世界で初めて 性別に中立的な育児休業を導入し 、「ダディ・リーブ」を初めて実施した国でもある。これは父親専用に確保され、他方に譲渡することのできない育児休業である。同国はまた、世界で最も男女平等な国の一つとして一貫して評価されている。
では、他国では父親の育児休業はどのようになっているのか。OECDのこの図表はその概要を示しており、結果の中には衝撃的なものもあるかもしれない。
図1: 父親専用の休業期間と、全国平均賃金を得ている個人に対する平均給付額(2014年)
出典:OECD
このデータは、OECDが「父親専用休業」と呼ぶものに関するものである。これは父親専用に確保された休業を指す。父親専用休業には、父親休業、個人の育児休業の権利、そして父親のみに割り当てられた共有育児休業が含まれる。
韓国や日本のような国が表の上位にあるのは意外に思えるかもしれない。実際、両国は最新の 「Global Gender Gap Report」で、142か国中、それぞれ117位と104位だった。しかし、これらの結果が示すのは、法制度の改正に文化的な変化が伴わなければ、進展は限定的にとどまるということだ。手厚い有給の父親休業制度があるにもかかわらず、 日本と韓国では、実際にこの制度を利用している男性は2%未満にとどまる。「父親が育児休業を求めることが今なお珍しいのは、育児のための休業は女性のものだという広く浸透した考え方があるためだ」と、 韓国の状況を論じた記事が指摘している。
一方、スウェーデンでは、 男性のほぼ90%が父親休業を取得している。さらに2012年には、 スウェーデンの父親は、親に提供された休業全体のほぼ4分の1を取得した 。しかし、同国でも変化は一夜にして起きたわけではない。性別に中立的な育児休業制度を導入した最初の年には、 わずか0.5%の父親しかこれを利用しなかった。これらの政策を実施して以来の進展は、同様の措置を導入しつつあるすべての国にとって心強いものである。
あわせて読みたい
男性がジェンダー平等を支援できる5つの方法
なぜ私たちの娘たちは今も性差別的な固定観念に囚われているのか?
ジェンダー平等の開発目標をどのように選ぶか
執筆者:Stéphanie Thomsonは世界経済フォーラムの編集者である。
画像:男性が2015年2月24日、カンクンで幼い娘を抱いている。REUTERS/Victor Ruiz Garcia

