災害時には男性よりも多くの命を失うことが常態化している女性たちは、直面する危険への認識が高まっているにもかかわらず、依然として十分な安全対策を得られていないと専門家は警告する。
「有識者や各国政府は危険性を認識していると思いますが、流れを変えるために何をすべきかは分かっていないようです」と、メキシコを拠点とする国際女性基金ネットワーク(INWF)の事務局長、エミリエンヌ・デ・レオン・アウリナは電話インタビューで語った。
米国を拠点とし、環境プロジェクト向けに最大5,000ドルの小規模助成を専門とする非政府組織、グローバル・グリーングランツ基金(GGF)の事務局長兼CEO、テリー・オデンダールは、昨年12月にペルーで開かれた国連気候交渉の際、その状況は明白だったと述べた。
「多くの美辞麗句がありましたが、ジェンダー問題に関する実効的な行動となると、後退が見られました」と彼女は語った。
この状況を変える一助として、GGF、INWF、アライアンス・オブ・ファンズは、寄付者がジェンダーに配慮したプロジェクトに効果的に資金を提供できるよう支援する 調査ガイド を発表した。
「多くの資金提供者には、草の根の女性たちと、彼女たちによる気候変動への解決策を支援する十分なプログラムや制度がありません。気候関連の取り組みでは、男性のほうがはるかに多くの資金を受けています。男性はより大規模で、人目につきやすい活動を行う傾向がある一方、女性の提言活動は通常、地域に根ざしていて目立ちにくく、資金提供者が見つけて支援するのが難しいためです」とガイドは述べている。
同ガイドによれば、気候変動と女性の権利の両方を取り上げる世界全体の助成金は、わずか0.01%にとどまる。
インドネシアの活動家アレタ・バウンは、1996年に故郷の島、西ティモールで草の根組織を立ち上げる前、あらゆる支援プログラムは女性ではなく村の男性との協議を経て策定されていたと語った。
一方、現在アジアでは、グローバル・グリーングランツ基金が南アジア女性基金と協力し、インドとネパールで気候変動への対応にあたり女性が支援を必要とする分野を特定している。
世界的な女性の権利団体であるアージェント・アクション・ファンドも、南米で環境問題と女性の問題が重なる領域を特定するプロジェクトへの資金提供を検討している。
小規模なプログラムのほうが効果的
オデンダールによると、グローバル・グリーングランツ基金は、女性を対象としたプログラムをさらに準備するため、世界銀行やグリーン気候基金などの大規模な国際資金提供機関とも協議を重ねてきた。
「具体的な目標はありませんが、これらの団体には、小規模な助成金やプログラムのほうが女性に届けるうえで効果的だと伝えてきました」とオデンダールは述べた。
彼女とアウリナはともに、女性の経済的エンパワーメントの必要性を強調した。多くの場合、女性たちは、自分が暮らし利用する土地についての決定から排除されている一方、「こうした決定には男性が大きな発言力を持っています」とアウリナは語った。土地から得られる利益の使い道についても同様だ。
アウリナは、女性が自分たちの土地から得られる収入のより大きな割合を受け取れば、地域社会の内外で女性の声はより強まると述べた。
また、政府はいまだにこうした力学を理解するのが遅いとも語った。「意思決定者が実情を理解できるよう、意識を高め、機運を築き続けなければなりません」とオデンダールは述べた。
新たな報告書によると、女性の問題と環境問題に取り組むプログラムは歴史的に別々の領域で活動してきたため、連携はまれだった。
アウリナによると、進展に向けた重要な分野の一つは、民間部門とのつながりを築くことだ。
「環境問題を真剣に受け止める企業が、ますます増えているのを目にします。この関心を生かして、女性がどれほど不均衡に大きなリスクを負っているかについての知識を広め」、プログラムにジェンダーへの配慮を組み込む必要があります」と彼女は語った。
この記事は、 トムソン・ロイター財団 trust.orgとの協力により掲載しています。掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持していることを意味するものではありません。
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著者:アマンタ・ペレラは、トムソン・ロイター財団に寄稿するフリーランスのライターです。
画像:2010年の地震で破壊されたハイチ大聖堂の前で祈る女性。ポルトープランス。REUTERS/Jorge Silva。
