女性リーダーは職場の偏見にどう立ち向かっているのか?

Workplace bias: Commuters walk across London Bridge amid the spread of the coronavirus disease (COVID-19), in London, Britain, January 20, 2022. REUTERS/Peter Nicholls
International Women’s Day 2022 presents an opportunity to develop a greater awareness of workplace bias.Image: REUTERS/Peter Nicholls
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  • 求職者から大統領に至るまで、働く女性はあらゆる段階で職場の偏見を経験する。

  • 国際女性デーは、分類し、固定観念を抱くという人間に本来備わった傾向への認識を深める機会となる。

  • 私たちは、職場における無意識の偏見を克服し、より多様な人々を反映した権力構造を築くために、どのような取り組みをしているのか、ヤング・グローバル・リーダーズ・コミュニティのメンバーに尋ねた。

ここ数十年、女性は労働市場で大きな進歩を遂げてきた。女性はより長時間働き、より多く高等教育を受け、以前よりも多くの女性が重要な地位に就いている。

しかし、こうした進歩にもかかわらず、労働現場における男女間の不平等は依然として顕著だ。2年連続で、世界経済フォーラムの「ジェンダーギャップ報告書2021」は、ジェンダー平等に向かう世界的な動きが後退していることを示している。将来の世代は、この不均衡なジェンダー観を受け継ぐことになる。

今年の国際女性デーにあたり、無意識の偏見が、私たち一人ひとりが自らの可能性を実現する力に及ぼす影響を認識しなければならない。ジェンダー平等の推進者を自認する人でさえ、無意識の偏見に屈することが研究で示されている。

たとえば、最近の研究では、学生の業績を称える推薦状において、知性や能力の描写が明確にジェンダー化された基準に沿って評価されていることが明らかになった。研究者らが2017年から2020年に書かれた9,000通を超える推薦状を分析したところ、女性は能力よりも勤勉さを称賛される傾向が強いことが分かった。

偏見は権力の頂点にいる人々にも悪影響を及ぼす。欧州委員会委員長ウルズラ・フォン・デア・ライエン氏をめぐる最近の複数の出来事が、それを示している。

友人や家族、将来の雇用主、そして次世代を担う人々と共に生きる者として、分類し、固定観念を抱くという人間に本来備わった傾向への認識を深めなければならない。私たちは、ヤング・グローバル・リーダーズ・コミュニティのメンバーに、無意識の偏見を克服し、より多様な人々を反映した権力構造を実現するために活用しているツールや実践について尋ねた。

「偏見に挑み、意識的に質問を組み立てる」

キャサリン・レンソン、マネージング・パートナー、ソフトバンク・インベストメント・アドバイザーズ

女性起業家がベンチャーキャピタルを調達する際の経験は、男性の同業者の経験とはあまりにも異なることが多い。2018年の研究によると、男性には勝つことを、女性には負けないことを求める。つまり、男性への質問は機会、成長、可能性についてなのに対し、女性への質問はリスク、脅威、損失についてなのだ。

ソフトバンクは、当社のエマージアクセラレーターを通じ、多様な起業家が創業したスタートアップ22社に投資してきた。投資家としての偏見に挑み、意識的に質問を組み立てることで、市場で最良の企業を見極め、世界各地の有望な女性起業家を支援できる。

「女性の存在感を高める」

ラウラ・ゲルシュ、アリアンツ企業年金部門マネジメントボードメンバー

パンデミックをきっかけに広がったモバイルワークは、いくつかの面では恩恵をもたらした一方、男性よりも多くの女性が自宅でのケアに追加の時間を費やすことにもつながった。その結果、女性は再び職場で目立たなくなりつつある。

パンデミックからの回復へ移行する中で、女性の存在感を高めたい。女性が在宅勤務でも、会議に対面で参加していても、その声が届き、姿が見えるよう支援したい。

「柔軟な働き方が生活のすべてにならないようにする」

アヌリカ・アジュフォ、ベンチャー・パートナー、欧州・中東・アフリカ、サガナ

黒人女性のリーダーであり母親でもある私は、市場で女性が直面する課題を強く認識している。パンデミックへの対応で最初に取り組んだのは、新しい日常を持続可能なものにできるようにすることだった。

この取り組みの中心にあったのは健康とウェルビーイングであり、人間全体に対する責任について、より幅広く考える必要があった。この新しい環境で、従業員が日々の暮らしのさまざまな要求に対応できるよう、柔軟な勤務時間が重要な役割を果たしてきた。

柔軟性を高めると同時に、柔軟な働き方が生活のすべてにならないよう、一定の境界を設けてきた。リモートワークを選ぶことでキャリア目標に影響が出るのではないかという従業員の懸念を和らげるため、引き続き取り組んでいる。

「仲間の女性が一歩踏み出せるよう、あぶみを支える」

アレクシス・クロウ、地政学的投資グローバル責任者、PwC

世界的なパンデミックからの回復が始まる中、女性の同僚やメンティーの声に耳を傾け、職場における女性の経済的エンパワーメントを前進させることに注力している。人生全体を大切にしながら、彼女たちが最高の生産性を発揮できるよう支援したい。

実証研究は、女性の従業員が発する生産性の「シグナル」を読み取ることで、女性幹部が実際に企業業績を高められることを示している。労働市場に参入し、あるいは再参入する女性が増えるにつれ、女性たちが最大限の可能性を発揮できるよう支援する女性幹部の必要性も高まる。

女性の経済的エンパワーメントを測る指標は世代と共に変化する。私も、仲間の女性が「一歩踏み出せる」よう、あぶみを支えることに力を注いでいる。新たなリーダーたちの活躍は、組織全体を含むすべての人に利益をもたらす、双方にとって有益な状況を生み出す。

ジェンダーギャップ2021Image: 世界経済フォーラム

「他の女性の参加を求める」

ボゴロ・ジョイ・ケネウェンド、ケネウェンド・アドバイザリー代表取締役。ボツワナ元投資・貿易・産業大臣

無意識の偏見は、幼少期に学ぶ社会的な構築物に基づいている。つまり、女の子にはできないことがある、あるいは特定の場には居場所がないという考えだ。私にとって、こうした偏見に気づくことが最初の一歩だった。

今では、どんな場にいても、他の女性が参加していることを求める。認識が政策を形づくり、政策が認識に影響を与えることを強く意識している。だから私は、女性のリーダーシップに対する認識を変えようと取り組む女性政治リーダーや、EJSセンターのアムジャエ・イニシアチブなどの組織と協働している。また、あらゆる分野で女性が自ら選択し行動できるようにする規制改革を提唱している。

「女性が家族を養うために、公平な機会を得られるようにする」

ジェシカ・ジャクソン、アドボカシー最高責任者、リフォーム・アライアンス

私は職業人生の大半を、シングルマザーとしての時期も含め、働く母親として過ごしてきた。思い出したくないほど何度も評価されてきた。それでもパンデミックは、男性も女性も同じように、家族と仕事の責任を、これまでにない新たな形でやりくりすることを余儀なくさせた。そこから、互いに共感し理解し合う余地が生まれた。

回復へと移行する中で、そうした共感を育み、強めるとともに、女性が柔軟な働き方と公正な賃金を得て、家族を養うための公平な機会を手にしながら、仕事でも活躍できる環境づくりに取り組んでいる。

「自分が影響を及ぼせる身近な範囲で変化を起こす」

マヤ・ロイ、プログラム・パートナーシップ担当ディレクター、インスティテュート・フォー・チェンジ・リーダーズ

明確な計画と指標を設け、特定の専門性を持つ同僚を採用し、検証のための説明責任を共有するパートナーシップを築くことで、自分自身の内なる偏見に日々、一貫して向き合っている。同時に、定期的な専門能力開発や学習にも取り組んでいる。

人種差別撤廃をめぐる世界的な問い直しが進む今、人種化された人々が、自らの反黒人性、肌の色に基づく差別意識、カーストへの偏見を検証するとともに、こうした取り組みを自らの組織に広く根付かせることは特に重要だ。結局のところ、権力は、それを自分が影響を及ぼせる身近な範囲で変化を起こすために使うときにこそ意味を持つ。

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