毎年、米国エネルギー省とカリフォルニア大学バークレー校の資金提供を受ける連邦研究施設、ローレンス・リバモア国立研究所は、米国で1年間に生成・消費されるすべてのエネルギーの行方を示す、興味深いサンキー図を公開している。
今回の図は2017年のエネルギー消費をまとめたものだが、2010年までさかのぼる過去のデータも同研究所のウェブサイトで見ることができる。
クワッドで測る
このサンキー図を見てまず気づくのは、クワッドというなじみのない測定単位が使われていることだ。
1クワッドは1000兆BTUに相当し、おおよそ次の量に当たる。
米国ガソリン800億7000万ガロン
2930億7100万キロワット時(kWh)
石炭3600万トン
天然ガス9704億3400万立方フィート
石油2520万トン
TNT火薬2億5200万トン
ウラン235、13.3トン
言い換えれば、クワッドは国家規模のエネルギー消費量のようなものを測る場合にしか使わないほど大きな単位だ。この場合、米国が使用したエネルギーの総量は97.7千兆BTUだった。
浪費されるエネルギー
図でひと目でわかるのは、全エネルギーの実に68%が、さまざまな非効率によって失われる「棄却エネルギー」だということだ。
このデータを部門別に見ると、かなり驚かされる。
運輸部門は2017年に28.1クワッドのエネルギーを使用し、総消費量の約28.8%を占めた。しかし、効率の低さからそのうち22.2クワッドを浪費し、棄却エネルギーの量は他の3部門を合わせた量を上回った。
運輸部門におけるこの浪費と非効率は、グリーンエネルギー革命を捉える興味深い視点となり、イーロン・マスクが描くテスラの未来を理解する手がかりにもなる。
まだ道のりは長い
この図の前回版を掲載したのは、2015年版のときだった。その際、エネルギー構成全体に占める再生可能エネルギーの割合を高めるには、まだ道のりが長いと指摘した。
この2年間で状況がどう変わったかを見てみよう。
ご覧のとおり、太陽光と風力の消費量は大幅に増えている。しかし、絶対量で見ると、2年前の指摘は今も当てはまる。
望ましい影響をもたらすには、再生可能エネルギーの普及にはまだ道のりが長い。


