ミャンマーは天然資源に豊かに恵まれている。それにもかかわらず、同国のエネルギーの一人当たり消費量はアジアで最も低い。国内送電網を通じて電力を利用できる人口はわずか26%にすぎず、国内供給は6,000万人の市民が生み出す需要を大きく下回っている。新興経済国にとってこの状況は看過できず、ミャンマーの国内産業の将来的な成長を妨げるだけでなく、市民のより良い生活への期待を打ち砕きかねない。
ミャンマーが外国からの投資をさらに呼び込む改革を進めるのであれば、国内産業の成長を後押しする戦略を策定する必要がある。加えて、現地の労働力、専門知識、そして利益が、持続可能な商業成長の土台となるよう、外国企業との成功したパートナーシップを構築しなければならない。
ミャンマーの国内市場の発展に関わる問題のいくつかは、すでに重要な対策が講じられている。全国的な発電供給の拡大計画があるが、発電所の増設と、稼働能力を下回って操業している既存発電所の維持管理の両方に対処する必要がある。経済制裁は最近ようやく解除されたが、それにもかかわらず、ミャンマーの石油・天然ガス生産は着実に発展しており、今後も重要な収入源であり続けるだろう。
ミャンマーをエネルギー分野における魅力的で安定した外国投資の拠点にするための措置も講じられている。政府はかつて生産分与契約について直接交渉によって新規契約を授与していたが、2012年からは公開入札方式で権利を付与し始めた。直近の入札には高い関心が寄せられている。さらに、発電と配電を担当していた別々の省を統合して単一の電力省とするなど、電力産業の改革も行われた。また、新設の国家エネルギー管理委員会が、責任ある効率的な方法でエネルギー開発を進めるための取り組みの調整を担っている。
これらの措置はいずれもミャンマーにとって前向きな動きである。しかし、外国投資とエネルギー生産の増加を国内市場の発展と両立させられなければ、成長が持続不可能になるおそれがある。バリューチェーンの重要な段階で、国内企業がエネルギー市場に参入できる新たな機会を創出することが重要である。現状では、多くの現地企業が、ロジスティクスやケータリングなど、この分野で付加価値の低い業務を巡って互いに競争している。これら後者の活動は、2012年に事業者が探査・生産に費やした約10億ドルのうちわずか5%を占めるにすぎなかった。
国内企業が有望な段階でエネルギー市場に参入し、時間をかけてミャンマーのエネルギー分野の主要企業となるための資産と専門知識を獲得できるよう、国内企業に向けて投資を誘導する政策を導入すべきである。また、分野を開かれた透明なものに保つため、技能開発と教育にも重点を置くべきである。
ミャンマーにとって今は極めて重要な時期である。経済制裁の解除と政治改革は、エネルギーに対する新たな需要を喚起し、このような活気に満ち急速に成長する経済の一員となることを望む人々からの新たな投資を呼び込むだろう。ただし政府は、こうした変化の中心に国内開発を据え続けるべきである。
エネルギー分野の拡大と外国投資の新たな注入は、若く資源豊富な国にとって、先進国の知識と技術を取り入れる大きな機会をもたらし、持続可能かつ力強い成長への道を開くだろう。
著者:Ken Tunは、Parami Energyの最高経営責任者である。
画像:ヤンゴンのライトアップREUTERS/Soe Zeya Tun
