アフリカは再生可能エネルギー生産で主導権を握ることができるか?

アフリカは再生可能エネルギー生産で主導権を握ることができるか?
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気候変動は、途上国に一つのジレンマを突きつけている。一方で途上国は気候変動の影響を特に受けやすく、温室効果ガス排出の世界的な削減に強い利害を持っている。他方で、途上国はエネルギーを切実に必要としており、世界で約13億人、そしてアフリカの人々の3人に2人が、現在、電力へのアクセスを欠いている。

かつては、これらの要請に対する解決策は互いに相反するものだった。より多くの人々に電力へのアクセスを提供すると、温室効果ガスの排出を増やさざるを得ず、気候変動の影響を悪化させることになっただろう。幸いなことに、近年、エネルギーの経済性は大きく変化した。投資がクリーンエネルギーに振り向けられるならば、途上国においてエネルギーへのアクセスを拡大しつつ、排出量を抑制することが今や可能になっている。

2013年には、エネルギーインフラへの投資が世界全体で約1.6兆ドルに上り、そのうち約70%は化石燃料の燃焼に依存するシステムに、残りはクリーンエネルギーに振り向けられた。幸いなことに、これらの比率は変わり始めており、適切な政策があれば逆転させることもできる。2030年までにクリーンエネルギーへの投資を少なくとも年間1兆ドルまで引き上げられれば、最も支援を必要とする人々にエネルギーを提供しつつ、年間の二酸化炭素排出量を5.5〜7.5ギガトン削減することが可能になる。これは、今日の米国が1年間に排出する量にほぼ相当する。

すでに、クリーンエネルギーへの投資は、その生産コストが急落するのに伴い急増している。多くの地域で、太陽光発電と風力発電は今や化石燃料と競争力を持つようになった。価格が下がり続け技術が成熟するにつれ、投資された1ドルあたりの発電量は増えている。2014年に再生可能エネルギーに投じられた2700億ドルは、2011年に投じられた2790億ドルと比べて36%多い発電能力を生み出した。この傾向を受け、再生可能エネルギーの発電設備の導入量が、2013年に史上初めて化石燃料ベースの発電設備の導入量を上回った。

系統網に接続されていない電力のコストも低下しており、農村地域に手頃で信頼性の高い電力を供給する新たな機会が生まれている。2008年当時と比べて現在は約80%安くなった太陽光発電モジュールは、孤立した地域でも利用できる。また、電池技術の新たな進展と製造コストの低下により、系統網から独立したエネルギー貯蔵の利用可能性が広がっている。

しかし、これらの進展にもかかわらず、クリーンエネルギーへの移行は十分な速さで進んでいない。現在の変化のペースでは、再生可能エネルギーによる世界の電力生産に占める割合は、2030年までにわずか20%に達するにとどまる。今世紀中に摂氏2度を超える地球温暖化を回避するには、国際エネルギー機関(IEA)が推奨する41%という目標が必要となるが、その半分にも満たない。

エネルギーインフラの多くがゼロから構築されつつあるアフリカは、再生可能エネルギーの生産で主導的立場に立つ可能性がある。実際、国際再生可能エネルギー機関(IRENA)は、同大陸の風力・太陽光発電の潜在力だけで年間1.5兆ギガワット時を超えると試算している。

しかし、この機会を捉え、クリーンエネルギーへの移行を加速させるには、一連の制度上のボトルネックを取り除かなければならない。各国政府は、安定的で支援的な政策と規制を整備し、当該分野の投資リスクを低減するとともに、クリーンエネルギーに適切な価格を付けなければならない。その措置には、化石燃料補助金の廃止、CO2排出量への価格設定、電力市場のガバナンスの改善が含まれるべきである。

一方、多国間開発銀行や各国の開発銀行は、気候関連投資への資金供給を増やし、大きな炭素フットプリントを伴うプロジェクトから資源を振り向け、関係者と投資家の調整を図るべきである。これは、リスクを緩和し、民間部門の資金を呼び込めるようにするためである。

官民の協力は、低炭素エネルギープロジェクトのリスク・リターンの構造を改善しうる。気候変動は世界のサプライチェーンに重大なリスクをもたらすため、企業は低炭素インフラに明確な利害関係を持っている。民間部門は、信用保証や通貨スワップ、共同投資ファンド、グリーンボンド市場といった新たな金融手段を通じて、再生可能エネルギーへの投資を移すことができる。その変化はすでに始まっている。グリーンボンドの発行額は2013年から2014年の間に3倍以上に増え、世界全体で350億ドル超となった。

途上国はもはや、エネルギー生産と持続可能性のどちらかを選ぶ必要はない。両方の課題に対する手頃な解決策は手の届くところにあり、世界の多く、とりわけアフリカは、次世代の発電へと一足飛びに移行する独自の機会を得ている。国際社会が今年、気候変動の課題に取り組み、持続可能な開発を推進するために取り組む中、クリーンエネルギーへのアクセス拡大に向けた取り組みは、議題の上位に据えられるべきである。

本記事は、 Project Syndicateとの協力により掲載されたものです。掲載は、世界経済フォーラムによる見解の支持を意味するものではありません。

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執筆者:ンゴズィ・オコンジョ=イウェアラはナイジェリアの元財務大臣・元外務大臣であり、世界銀行の元専務理事である。ニコラス・スターンはロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)のグランサム気候変動・環境研究所の所長であり、英国貴族院議員でもある。

画像:戦闘で避難を強いられた若者が、ユニティ州ベンティウの国連(UN)基地内にある国内避難民(IDP)キャンプの即席店舗で、太陽光パネルを使って電池を充電している。2014年6月17日。REUTERS/Andreea Campeanu.

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