オピニオン:メタワークとは何か、私たちに恩恵をもたらすのか?

The image shows people wearing virtual reality goggles and carrying out metawork
How useful is metawork?Image: Unsplash/Lucrezia Carnelos
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  • メタバースで働くことには、長所も短所もある。

  • メタワーク、すなわちメタバースでのリモートワークは、協働を促進し、研修を改善できる一方で、集中力を低下させ、うつ病になる可能性を高めることもある。

  • 雇用主は、従業員にとってメタワークの恩恵を最大限にするため、利点と欠点を理解しなければならない。

メタバースは、娯楽やコミュニケーションのための派手な仮想現実ツールにとどまらない。リモート勤務に就く人が増えるなか、現代の職場やその先にも多くの活用可能性がある。

では、メタバースでのリモートワーク、つまりメタワークは、どれほど有益なのだろうか。長所と短所は何か。ここでは、メタワークが本当に認識されているとおりの適応策なのかを見極めるため、これらの問いを考察する。

メタバースでの協働

スタンフォード大学の研究によると、標準的なビデオ会議では、移動や身振りが制限されることで、チーム会議が疲れるうえ、生産性も低くなる。しかしメタバースでは、リモート勤務の従業員が集まり、カスタマイズされた仮想環境内を動き回れるため、企業のチームワークと協働に役立つ。

従業員は、顔立ちや服装に個性を持たせた3Dアバターを作成できる。アバターはオフィスや会議室の間を歩き回ることさえできる。何千マイルも離れた従業員同士が、同じオンラインの「部屋」でアイデアを話し合い、プロジェクトに一緒に取り組める。

さらに、メタバースに組み込まれたAIは、個人やチームの活動を追跡する。管理職は、各従業員の強みと弱みを把握したり、社内の業務フローにおける不整合を特定したりできる。企業は、この高度なピープルアナリティクスを活用して、より多くの情報に基づいた経営判断を下し、生産性を高めることができる。

メタバースでの研修

コンピューター画面を使った研修には、新入社員の育成に限界がある。メタバースの仮想現実(VR)と拡張現実(AR)の技術により、企業は3Dの研修シミュレーションを作成できる。こうしたツールは、より正確な実演と練習の機会を提供し、より有能な従業員を育てることができる。

さまざまな業界の従業員は、実際の状況に備えるため、メタバース内で現実に起こりうる場面を体験できる。医師や看護師は複雑な処置を練習できる。小売業の従業員はさまざまな顧客対応を経験でき、ファッションデザイナーは新しい服を試すことができる。その舞台は仮想のランウェイだ。

メタバースでは、リモート環境でAIを活用したデジタルコーチやチャットボットなどのスマートアシスタントを利用できる。研修マニュアルには3D表示や手順ガイドが備わる。従業員向けの標準的な研修プログラムのあらゆる要素が、より双方向的になる。

メタバースにおける企業文化

現代のオフィスには、対面であれリモートであれ、明確な階層がある。経営幹部は専用のオフィスや会議室を持つことが多い一方、一般の従業員は狭い個室やその他の作業スペースを使う。この構造では、企業が緊密で包摂的な文化を築くのは難しい。

メタバースはあらゆる障壁やガラスの天井を取り払い、すべての従業員を仮想空間で対等な立場に置く。企業は今や、地位にかかわらず、従業員が空間全体を平等に利用できる環境を作れる。指揮命令系統をたどって連絡を取ろうとする代わりに、入社間もない従業員も管理職の仮想オフィスに気軽に立ち寄れる。

従業員は、ニーズや好みに合わせて、メタバース内の細部を変えることもできる。オフィスの広さや色、音楽、装飾などのデザイン要素を変更できるため、従業員はより自立していると感じられる。楽しく、生産性の高い職場文化を育むことにもつながる。

職場の良好な文化は、かつてのオフィスの成功を大きく支えていた。人々が充実感を得て仕事の生産性を保つには、強い仲間意識が必要だ。

メタワークの課題

チームワークと生産性を高める完全な仮想オフィスは、机上では魅力的に聞こえる。しかし、従業員はこの考えを全面的に受け入れているわけではない。サイバーセキュリティ企業のExpressVPNがリモート勤務の従業員1,500人を調査したところ、多くの人がメタバースの利用にあたり、プライバシーとセキュリティを懸念していることが分かった。

批判する人々は、メタバースにおける深刻なプライバシー上の問題の可能性を指摘している。具体的には、組み込みのAIが個々のユーザーについて、必要以上の情報を学習するという問題だ。あらゆる動きを監視され、情報を絶えず収集される環境で働きたいと思う従業員は少ないだろう。

もう一つ明白な疑問が残る。こうした働き方は健康的なのだろうか。毎日8時間以上、全員をシミュレーションの中に置くのは賢明だろうか。全員がヘッドセットを装着し、人工的な現実を作り上げることで、精神面、身体面、社会面にどのような長期的影響が生じるのだろうか。

メタワークの副作用

科学者たちは、長時間のスクリーン利用によるさまざまな有害な副作用を確認している。不安やうつ病、「脳の消耗」などが含まれる。テレビやソーシャルメディア、その他のテンポの速い仮想エンターテインメントを過度に利用することも、平均的な人の注意持続時間がますます短くなる原因だ。

電子機器を絶えず使うことは、特に10代の若者や若年成人に有害だ。彼らは今後数十年のうちに世界の労働力を担う人々である。メタワークは前述の悪影響をさらに強め、若者の発達を妨げる可能性がある。その結果、生涯にわたって仕事の能力が低く、反社会的な人間になりかねない。

メタバースには、企業の協働、新入社員の研修、支え合う文化の構築のあり方を変える大きな可能性がある。しかし、プライバシーと健康への懸念を企業は慎重に受け止めるべきだ。この技術が多くの業界に広がる運命にあるのなら、企業はメタワークがもたらしかねない悪影響を予測し、防ぐ姿勢を持たなければならない。

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