過去2週間のデジタル技術に関する主なニュースをお届けします。
デジタル技術の主なニュース:政府や企業がAIによる誤情報に対処、EUの学生はAI教育を望むも利用機会に乏しい、LLMは丁寧なプロンプトにより良く応答。
1. 各国と企業、選挙を前にAIによる偽情報対策へ
北米と欧州の政府機関や企業は、今年予定されている選挙を前に、AIによる誤情報を抑制する計画を発表しました。
米連邦通信委員会(FCC)は、AI生成音声を使った自動音声電話を禁止しました。「悪意ある者たちは、AI生成音声を使った迷惑な自動音声電話で、弱い立場にある家族を脅迫し、有名人になりすまし、有権者に誤った情報を広めています」と、FCCのジェシカ・ローゼンウォーセル委員長は述べました。「こうした電話を使う詐欺師たちに、警告を発しています。」
一方、MetaはEUの選挙における偽情報への対策に取り組みます。6月の欧州議会選挙を前にチームを設置し、干渉や誤情報に関する懸念に対処する予定です。
「選挙が近づいたら、選挙オペレーションセンターを稼働させ、潜在的な脅威を特定し、リアルタイムで緩和策を講じます」と、MetaのEU担当責任者マルコ・パンチーニ氏は述べました。同社はまた、WhatsApp上のディープフェイクコンテンツの検出を支援するため、インドでヘルプラインを開設します。
選挙担当者は、AIチャットボットにも注目しています。より広範な研究プロジェクトの一環として最近開催されたワークショップでは、OpenAIのGPT-4、MetaのLlama 2、GoogleのGemini、AnthropicのClaude、MistralのMixtralが検証されました。
その結果、すべてのプラットフォームで誤りが起こりやすいことが分かりました。民主主義のプロセスについて質問した場合のことです。
一部の回答では、ボットが古い情報源や不正確な情報源を使ったようです。「選挙に関する重要で複雑な情報を提供するという点で、チャットボットはまだ本番で使える段階にありません」と、フィラデルフィア市の共和党系市政委員セス・ブルースタイン氏は述べました。
声明で、OpenAIは自社の取り組みについて説明し、2024年の選挙に向けた期間と選挙期間中に、「正確な投票情報を広め、適切な方針を適用し、透明性を高めることで、プラットフォームの安全性向上に引き続き取り組む」としました。
世界経済フォーラムは、人工知能にどのようなガードレールを設けているのでしょうか。
AIエクセレンス・センターは、急速に進化する人工知能と、それが経済や社会にもたらす影響への理解を深めるため、さまざまな分野のリーダーをつなぎます。AI導入に伴う機会、リスク、トレードオフについて、十分な情報に基づく対話を支援します。
信頼できる場と協働の取り組みを通じて、同センターはパートナーが共通の理解を築き、AIの革新と活用に責任ある形で取り組めるよう支援します。
2. 欧州の学生はAI教育を望むも、技術を利用できない学生も
欧州の学生はAIを学びたいと考えていますが、多くの学生は技術を利用できません。新たな調査で明らかになりました。
教育テクノロジー企業GoStudentは、5,500人を超える学生を対象に調査を実施しました。対象はオーストリア、ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、英国の10~16歳です。
回答者の半数以上(54%)がAIの使い方を学びたいと答え、AIや仮想現実、拡張現実を含む技術開発を、将来必要となる主要なスキルに挙げました。
一方、3分の1を超える(35%)学生が、希望する仕事に就くために必要なスキルを教わっていないと回答しました。
報告書は、IT資源へのアクセスに大きな差があることも示しました。オーストリアとドイツでは、学校でタブレットを利用できる学生が40%を超えましたが、フランスでは20%にとどまりました。一方、英国とスペインでは学生の約70%が学校でコンピューターを使うのに対し、イタリアでは34%でした。
「この状況が技術格差を生み、不利な立場にある子どもたちをさらに取り残すおそれがあります」と報告書は述べています。
3. 短報:知っておきたいその他の技術ニュース
新たな研究によると、大規模言語モデル(LLM)は丁寧なプロンプトにより良く応答します。この研究では、英語、中国語、日本語で、丁寧さの度合いが異なるさまざまなプロンプトを検証しました。
AIが通信業界の売上成長を後押ししています。Nvidiaの新たな調査によると、特定の事業分野でAIによる売上高の伸びが10%を超えたと答えた回答者は約5分の1でした。
技術への楽観的な見方を背景に、2月にはナスダックが新型コロナウイルス感染症の流行後の最高値を記録しました。多くのテクノロジー企業が上場する同指数は0.9%上昇し、2021年の下落後の回復を示しました。
米国で小学3年生から高校3年生を教える教師に、Writableという新しいツールの提供が始まっています。ChatGPTを使って、生徒の作文課題の採点を支援します。
4. Agendaで読むデジタル技術の関連記事
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