
米国の生徒は世界の同年代の生徒と比べてどうなのだろうか。最近公表された国際的な数学・科学の学力調査のデータによると、米国の生徒は引き続き中位に位置し、多くの先進工業国を下回っている。
国際的に実施される大規模な試験の一つが、国際学習到達度調査(PISA)である。PISAは3年ごとに、数十の先進国・発展途上国の15歳を対象に、読解力、数学的・科学的リテラシー、その他の重要な技能を測定する。2015年に実施された最新のPISAで、米国は数学で71カ国中振るわない38位、科学で24位だった。PISAを主催する経済協力開発機構(OECD)の加盟35カ国の中では、米国は数学で30位、科学で19位だった。
同様の国際比較調査では、米国のより若い生徒の成績はやや良い。調査の名称は国際数学・理科教育動向調査である。TIMSSとして知られるこの調査は、1995年以降、4年ごとに小学4年生と中学2年生を対象に実施されてきた。2015年の最新調査では、米国より小学4年生の数学の平均得点が統計的に有意に高かった国は、全48カ国中10カ国だった。科学の平均得点が米国を上回った国は7カ国だった。中学2年生の調査では、米国より数学の平均得点が統計的に有意に高かった国は37カ国中7カ国で、科学の得点が上回った国も7カ国だった。

長年続いている別の学力調査に、全米教育進歩評価がある。連邦教育省が実施するプロジェクトだ。2015年の最新のNAEP結果では、小学4年生と中学2年生の数学の平均得点が、1990年以来初めて低下した。ラトガース大学の研究チームは、数学の得点低下の理由を特定するため、NAEPのデータを分析している。
2015年のNAEPにおける小学4年生の数学の平均得点は、0~500点の尺度で240点だった。2009年と同じ水準で、2013年の242点から低下した。中学2年生の平均得点は2015年に282点で、2013年の285点を下回り、2007年以来の最低となった。(NAEPが数学で高校3年生を対象にしたのは2005年以降わずか4回で、2015年の平均得点は0~300点の尺度で152点だった。2013年および2009年より1点低い。)
別の見方をすると、2015年のNAEPで数学が「習熟」または「上級」と評価されたのは、小学4年生の40%、中学2年生の33%、高校3年生の25%だった。現在、「基礎未満」という最低の成績水準にとどまる小学4年生と中学2年生は大幅に減ったものの(それぞれ18%、29%で、1990年の50%、48%から低下)、上位水準の改善は停滞しているようだ。(高校3年生では、数学で最低水準だった生徒が38%に上り、2005年より1ポイント低かった。)
NAEPは米国の生徒を対象に科学の調査も実施しているが、頻度は低い。得られている限られた結果からは、一定の改善が見られる。2009年から2015年にかけて、小学4年生と中学2年生の平均得点はいずれも、0~300点の尺度で150点から154点に上昇した一方、高校3年生の平均得点は150点のままだった。2015年に科学で習熟以上と評価されたのは、小学4年生の38%、中学2年生の34%、高校3年生の22%だった。「基礎未満」と評価されたのは、それぞれ24%、32%、40%だった。
この結果に驚く人は、さほど多くないだろう。2015年のピュー・リサーチ・センターの報告書では、米国の初等・中等教育における科学、技術、工学、数学(STEM)教育を「平均以上」または「世界最高」と評価した米国人は、わずか29%だった。科学者の評価はさらに厳しかった。米国科学振興協会の会員を対象とした関連調査では、米国の初等・中等教育のSTEMを「世界最高」または「平均以上」としたのはわずか16%で、対照的に46%は「平均以下」と答えた。


