職場や学校まで6km歩いたのは、いつが最後ですか?
南アフリカでは、50万人の生徒にとって、学校までの1日の平均距離がこの6kmだとご存じでしたか?
先週、世界経済フォーラムの参加者は電子歩数計で歩数を計測し、「ダボスの挑戦:教育のために歩こう」に参加しました。6km歩くごとに、 UBSとUBSオプティマス財団は、南アフリカの子どもたちに通学用自転車を寄贈しました。この挑戦では、1,000人の参加者とともに、南アフリカの子どもたちに2,500台の自転車を提供することを目指しました。「参加者がFitbitを装着し、教育のために歩くことに熱意を示したのは印象的でした」と、UBS会長のアクセル・ウェーバー氏は述べました。

画像:提供された自転車の一例
この取り組みに協力したのは、団体 World Bicycle Relief と、その創設者F.K. Day氏です。同氏は、 シュワブ財団から2013年ソーシャル・アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー (社会起業家部門)を授与されました。
F.K. Day氏は10年前、津波後のスリランカでWorld Bicycle Reliefを創設しました。世界最大級の自転車部品メーカーの一つであるSRAM Corporationで働くなかで、信頼できる自転車による移動手段が、教育、医療、経済的機会へのアクセスに重要な役割を果たし得ると気づきました。それ以来、World Bicycle Reliefは着実に成長してきました。
社会起業家として、F.K.氏はパートナーシップが成功に欠かせない理由をこう説明します。「利用者に最善の結果を届けるため、それぞれが専門性を持ち寄ります。そのためには、現場のニーズに耳を傾け、理解し、地形に合った最適な 頑丈な自転車 を設計し、適切な流通経路を確保し、できるだけ多くの人々に届けるための資金と専門知識を確保する必要があります。」
2014年12月時点で、この団体はアフリカ、南米、東南アジアで22万台を超える自転車を配布し、1,000人を超える現地整備士を育成していました。最大規模のプログラム「教育による自立のための自転車」では、女子教育の重要性を踏まえ、生徒用自転車の70%を女子生徒に配布しています。
交通インフラの整備不足と学校までの長距離が相まって、アフリカの多くの子どもたちは十分な教育を受けられず、貧困の連鎖を断ち切る力を身につけられません。移動に時間を取られて学習時間が削られ、学校に通えなくなることさえあります。起伏の多い地域向けに作られた頑丈な自転車を提供すれば、通学時間を75%短縮でき、出席率と学業成績の向上につながります。
2014年、World Bicycle Reliefは特別設計の自転車を5万5,000台以上配布し、2015年の配布台数は8万台近くに達すると見込まれていました。F.K.氏は、2025年までに配布台数を100万台に伸ばす組織の成長を支える需要があると見ています。
F.K.氏によれば、 シュワブ財団、UBS、世界経済フォーラムといった支援者の継続的な関与が、組織を前進させる鍵となってきました。同氏はこう述べています。「私たちは共に、変化を可能にする方法を伝え、人々の行動を促すことに取り組んでいます。多くのダボス会議参加者がこの挑戦を自分ごととして受け止め、UBSと世界経済フォーラムが掲げた目標を上回ったことに感謝しています。」
World Bicycle Reliefの活動は、生徒、教師、医療従事者、起業家にシンプルで持続可能な自転車による移動手段を提供し、何十万人もの人生を変えてきました。
ダボスのリーダーたちに向けたF.K.氏のメッセージはこうでした。「資金は不可欠ですが、小切手帳の先に目を向け、自社の専門知識を通じて、知見を課題解決に生かし、人々をどう支援できるか考えてください。そうして初めて、並外れたことが起こるのです。」
著者:Christoph von Toggenburg、シュワブ財団欧州・中東・アフリカ担当シニア・コミュニティ・マネージャー(世界経済フォーラムとの提携による)
画像:2013年8月13日、ザンファラ州北東部のアンカ=ソコト道路沿いを自転車で通り過ぎる少年。REUTERS/Akintunde Akinleye

