それで私は、仕事で必死に頑張り始めました。それまで以上に働きました……その結果、さらに多くの仕事を引き受けていると感じました。妊娠して赤ちゃんを産むという事実を、周囲の人たちがみな抵抗なく受け止められるようにしなければならないと思い、いっそう頑張って働きました……[上司]に、私の意欲が以前ほどではないと思われたら、私がこの職務にふさわしい人ではないと判断されるかもしれないからです。
妊娠中の労働者に関する調査の参加者45番
妊娠は女性にとって素晴らしく心躍る時期になり得る一方、既存の研究によれば、職場では妊娠が常に肯定的に受け止められるとは限りません。残念ながら、上司、同僚、部下が、妊娠中の女性に職場で悪影響を及ぼす固定観念を抱いていることがあります。最近発表した2本の論文では、働く女性が職場で自らの妊娠をどう捉え、それに伴う否定的な見方にどう対処するのかを調査しました。
ある2015年の論文ではまず、妊娠と仕事の両立について女性たちが抱える懸念をより深く理解するため、妊娠中の労働者に聞き取り調査を行いました。正直なところ、妊娠という人生の大きな変化が、女性の仕事に関する懸念を左右するのではないかと考えていました。しかし実際には、多くの女性が、妊娠中に自分自身に対する見方は大きく変わらなかったと答え、むしろ他の人から違った目で見られることを懸念していました。具体的には、聞き取りをした女性の80%が、妊娠によって職場での自分の専門職としてのイメージや、能力・人柄に対する他者の評価が損なわれることを心配していました。
聞き取りをした女性たちは、スティグマや差別だけでなく、職場での自分の専門職としてのイメージも懸念していました。妊娠して母親になろうとしているというだけで、職場での価値を低く見られたくないと考えていました。そこで、妊娠前の専門職としてのイメージを保つことを目的とした、2種類の行動をとっていました。1つ目を私たちはイメージの維持と呼びました。これは、妊娠前の専門職としてのイメージを保ち、損なわないようにする行動です。女性たちは、妊娠前と同じペースで働くこと、特別な配慮を求めないこと、産休を短くすること、他者からの好意的な評価を保つために人一倍努力することを挙げました。たとえば、ある女性はこう話しました。「確かに、何度も病欠の連絡をしたくなるほどでしたが、実際に出勤するようにしていました。妊娠を言い訳にしないように、ということだったと思います。実際にはもう少し病欠を取れたかもしれませんが、『ほら、彼女には無理なんだ』と思われ始めるのは避けたかったのです。」
2つ目の行動を私たちはカテゴリー化の回避と呼びました。これは、妊娠を隠したり、その話題を避けたりして、否定的な結果を回避しようとする行動です。私たちは、女性が妊娠を隠さなければならない、あるいは妊娠にまつわる固定観念を覆すために人一倍働かなければならないとは考えていません。しかし、職場での不利益を避けるため、女性たちがそうしていることが分かりました。たとえば、ある女性は懸念をこう語りました。「言いたくありませんでした。小さな会社だと、妊娠したら解雇されるかもしれないと考えてしまいます……だから言いたくなかったんです。私の代わりを雇われるのが怖かったからです。」
さらに、こうした行動がもたらす影響を理解するため、行動と、差別を受けているという認識、燃え尽き、職場復帰の可能性との関係を調べる追加調査を行いました。イメージの維持(妊娠前と同じペースで働く、特別な配慮を求めない、産休を短くする、人一倍努力するなど)を行う人は、差別や燃え尽きを感じる度合いが低く、産休後に職場復帰する可能性が高いことが分かりました。カテゴリー化の回避という方略は、これらの結果に影響しませんでした。ただし、妊娠を理由に職場で自分の価値を低く見られていると感じた女性は、燃え尽きや差別をより強く感じていました。
別の論文では、こうした行動がストレスに及ぼす影響、とりわけ支援の乏しい職場環境での影響をより深く理解したいと考えました。残念ながら、従業員の家庭生活を組織がどの程度支援するかには差があり、支援の乏しい環境は妊娠中の女性にとって特に対処が難しいだろうと考えました。また、イメージの維持が、燃え尽きや職場復帰といった結果に良い影響を及ぼすように見える理由も理解したいと考えました。支援の乏しい環境にいる女性ほど、こうした方略を多く用い、どの方略を選ぶかによって、ストレスに関わる結果の変化も異なると仮説を立てました。
この調査では、妊娠初期に職場がどの程度支援的かを尋ねるとともに、仕事と家庭の葛藤(仕事が家族と過ごす時間を妨げること)、家庭と仕事の葛藤(家庭の事情が仕事を妨げること)、仕事上のストレスをどの程度感じているかを女性たちに答えてもらいました。次に、イメージの維持とカテゴリー化の回避にあたる行動をどの程度とっているかを尋ねました。最後に、妊娠後期に仕事と家庭の葛藤、家庭と仕事の葛藤、仕事上のストレスを測定しました。
結果から、支援の乏しい環境にいる女性は、妊娠初期に仕事と家庭の葛藤やストレスをより強く感じ、イメージの維持とカテゴリー化の回避の両方にあたる行動をとる傾向が高いことが示されました。また、選ぶ対処方略の種類が重要であることも分かりました。カテゴリー化の回避にあたる行動は妊娠中の仕事と家庭の葛藤を強める一方、イメージの維持にあたる行動は仕事への関与を高めるため、仕事と家庭の葛藤および仕事上のストレスを軽減します。
冒頭に引用した、ある参加者の言葉を思い出してください。彼女の経験は、妊娠中に印象を管理し、ストレスを和らげるために多くの女性が抱える懸念や用いる方略を浮き彫りにしています。調査結果を総合すると、女性たちは妊娠すると職場での自分のイメージを強く気にかけ、その管理を目的とした方略をとることが分かりました。この結果は、妊娠中の女性や母親は仕事への関与が低いという根強い固定観念に反しています。また、支援の乏しい環境は妊娠中の女性にとりわけ大きな悪影響を及ぼすことも示されました。そうした環境では、女性は妊娠初期からより強いストレスを抱え、イメージ管理にあたる行動をとる傾向も高くなります。
しかし、妊娠中の従業員は、組織がこうした環境を改善するのをただ待っているわけではありません。職場での専門職としてのイメージを管理することで、自ら状況に働きかけ、場合によっては、支援の乏しい環境が自分自身の仕事と家庭の葛藤やストレスに及ぼす悪影響を軽減できます。とはいえ、妊娠中の同僚、上司、部下に多くを求めすぎているのかもしれません。多くの妊娠中の女性が職場で自らのイメージに関する懸念にうまく対処していることは心強いものです。それでも、より多くの組織が妊娠中の女性の負担を軽くし、そもそもこうした懸念が生じないよう、家族を支援する職場環境を整えることを願っています。

