コルカタ最古の書店は、本を買う余裕のない学生向けの無料図書館の開設を準備しています。
Dasgupta and Co.を経営するArabinda Dasguptaは、インド全土で識字率が広がるなか、地方出身の学生が増えていることを実感しています。
誰もが利用しやすく、だれも取り残さない学びは、世界経済フォーラムのEducation 4.0フレームワークの中核的な要素です。
インドの文化の中心地コルカタの、活気あふれるカレッジ・ストリートにある書店の2階で、静かな変化が進んでいます。
2,000平方フィート(186平方メートル)の、ほこりをかぶった空間は、かつてDasgupta and Co.の経理部門とティフィン(軽食)室として使われていた場所で、本を買う余裕のない学生のための無料図書館へと生まれ変わろうとしています。
1886年に創業したDasgupta and Co.は、コルカタ最古の書店であり、二度の世界大戦を乗り越えてきた長年続く家族経営の事業において、最新の取締役社長を務める71歳のArabinda Dasguptaが経営しています。同店は最近、コルカタ市営公社から指定歴史的建造物(グレードII)の認定を受けました。
「当時から営業している書店のなかで、経営者が変わっていないのは当店だけです。今も同じ家族が経営しています」と、同氏はThe Hindu紙に語りました。
インドの識字率
この書店の137年の歴史の間に、インドでは読み書きできる人口の割合が大きく上昇しました。1951年には、識字率はわずか18.3%でしたが、2018年には74.4%に達しました。2022年までの4年間では、3パーセントポイント上昇して77.7%となり、パンデミックにもかかわらず上昇を続けました。
しかし、それでもなお4人に1人は読み書きができず、男女間の識字率の格差もあります。男性の識字率は84.7%であるのに対し、女性は70.3%です(世界平均は79%)。
世界経済フォーラムはジェンダー格差について何をしているのでしょうか。
また、都市部と地方の識字率の格差も存在します。教育省によると、国内の地方部では識字率が67.77%であるのに対し、都市部では84.11%です。
Dasguptaは、この書店を訪れる人々の顔ぶれに、国全体に教育が広がっている様子が表れていると語ります。「地方からのお客様が急増しています。この傾向は非常に喜ばしいことですが、地方の方々にとって本を購入することは必ずしも容易ではありません。当館の図書館は、そうした方々にとって特に役立つはずです。」
学びをより身近なものに
COVID-19パンデミックを受けて、本や教材へのアクセスは不可欠になっています。
パンデミックが教育に与えた影響により、平均して6か月以上の就学の損失が生じたと、世界経済フォーラムの報告書「Catalysing Education 4.0」は指摘しています。
この影響により、生涯所得が3.9%減少するなど、経済的にマイナスの影響が見込まれており、世界全体では最大17兆ドルの損失になると予測されています。
誰もが利用しやすく、だれも取り残さない学びは、フォーラムのEducation 4.0フレームワークの中核的な要素です。学びは、学校の校舎に通える人だけが受けられるものから、すべての人が利用できるものへと移行しつつあります。
歴史の保存
図書館に加え、2階の改修では、書籍の出版記念イベントや学生向けの授業のためのスペースも設けられるほか、古い電話やスイス製の壁掛け時計など、同店の長い歴史を物語る記録や遺物を展示する博物館兼アーカイブも作られる予定です。
「これらの多くは、私の父であるAmulya Chandra Das Guptaのものでした」とDas GuptaはThe Telegraph Indiaに語りました。「父は時計を豊富に所蔵していました。1941年製の電話は、修理できなくなるまで店で使われていました。」
改装は、今年のヒンドゥー教の祭りであるドゥルガー・プージャ(10月20日から24日まで)の前に完了する予定です。図書館は平日の正午から午後6時まで開館し、開館時には10,000冊の蔵書が用意されます。



