大型ヤギの繁殖が、干ばつに苦しむジンバブエの農家を支援している。その方法とは

Two brown and white goats.
Breeding larger goats is improving sustainability for Zimbabwean farmers.Image: Unsplash/Bailey Mahon.
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  • ジンバブエでは干ばつが深刻化し、農家は十分な食料を生産できずに苦労し続けている。収入を得るために売ったり、自分たちで食べたりする目的で、地域の保護対象の野生動物を密猟する人もいる。

  • 持続可能な野生生物管理プログラムは、農家が狩猟をやめ、持続可能な食肉のために家畜を繁殖させるよう促すことを目指している。

  • ヤギの交雑によって、より大きく、市場で通常のヤギの最大4倍の価格が付く子ヤギが生まれている。

  • 専門家によると、野生生物をより適切に管理するための農家向け研修は、密猟を減らし、代替となるたんぱく源を確保する力を農家に与える。

ジンバブエ西部では干ばつが深刻化し、十分な食料の生産が難しくなっている。トンガ人コミュニティの農家は、インパラやホロホロチョウなどの野生動物を狩り、食べたり、収入を得るために売ったりしてきた。

ビンガ地区の農家は、鍋の食材を得るための狩猟という伝統的な慣行が地域の保護対象の野生生物を大きく減少させ、密猟で逮捕される危険もあると分かっている。それでも、狩るか飢えるかの選択しかないと話す。

「今年は雨が十分に降らず、暑さで作物は育ちませんでした。食料が不足することは分かっています」と、チベトゥ村のレヴィア・ムガンデさんは語った。

しかし今、彼女と数十人の農家は、食卓にたんぱく質を、懐に収入をもたらす新たな方法に目を向けている。市場でより高値が付く、大型の品種のヤギだ。

昨年、ムガンデさんは欧州連合(EU)の資金援助を受ける持続可能な野生生物管理(SWM)プログラムから、農業協同組合を通じて初めてボーア種の雄ヤギを受け取った。

彼女によると、農場でその雄ヤギと在来種の雌ヤギを交配させ、高品質の肉が取れる大きな子ヤギを育てる計画だ。ジンバブエ第2の都市ブラワヨで鶏や、ハイビスカスの実であるローゼルを売って得る収入を補うことができる。

「食料を買い、学費や家で必要なものを払うため、在来種のヤギを年に2回売っています」と、彼女は自宅近くで開かれた地域集会でトムソン・ロイター財団に語った。

「ジンバブエのビンガで、農家のトゥリバムリエ・ムデンダさんが、在来種の雌ヤギを大型のボーア種の雄ヤギと交配させ始めた後に生まれた子ヤギの一頭と一緒にポーズをとる」Image: トムソン・ロイター財団/ブサニ・バファナ

「でも、ヤギでより多くの収入を得るのが楽しみです」と彼女は付け加え、在来種のヤギは大きさによって通常1頭あたり最大20ドルで売れると話した。

体重が最大150 kg(330ポンド)に成長する可能性のある大型の子ヤギには、その4倍の価格が付くと見込まれる。

このヤギの取り組みは、干ばつに苦しみ作物も不作の地域社会が、生態系の健全性に欠かせない地域の野生生物を失うことなく、誰もが十分に食べられるようにするという、世界各地で進む難しい両立の一環だ。

同時に、気温上昇による生息地の劣化で、野生動物が食べ物や水を求めて人間の居住地に入り込むことが増え、農家が動物を殺す事態につながっている。

「食料の確保と野生生物の保全を両立させるには複雑な問題があります。野生生物は、人々が頼る作物や家畜を脅かすこともあります」と、ジンバブエのSWMプロジェクトの技術アシスタント、マクスウェル・フィリさんは語った。

2018年に開始されたこのプログラムは、ビンガの農家30人に、成長の早いボーア種とカラハリ種の雄ヤギをそれぞれ1頭ずつ提供し、在来種の雌ヤギと交配させている。

フィリさんによると、最初に提供された雄ヤギと交配した雌ヤギは、これまでにすべて少なくとも2頭の子ヤギを産んだ。

農家は雄ヤギを無料で受け取り、飼料と薬代として1頭につき月およそ10ドルを負担する。

「技術アシスタントのマクスウェル・フィリさんが、ジンバブエのビンガでSWMのヤギプロジェクトについて話す」Image: トムソン・ロイター財団/ブサニ・バファナ

密猟の減少

国連食糧農業機関によると、農業部門はジンバブエの人口の60%超を雇用している。

ザンビアとの国境近くに位置するビンガでは、干ばつの繰り返し、高温、不規則な降雨などが一因となり、食料供給と収入が不安定な状態が続いてきた。

政府のデータによると、ビンガはジンバブエで最も開発が遅れている地区の一つで、マタベレランド・ノース州で3番目に貧しく、貧困率は88%に上る。これは全国の農村部平均である約70%を大きく上回る。

地区の獣医普及指導監督官、タワンダ・ゴニェさんによると、今後何年にもわたってより高い収入をもたらす可能性のある、より収益性の高い品種のヤギが増えたことで、地区の一部の農家は肉を得るために野生生物に頼るのをやめた。

「地域の人々は野生生物の回廊から離れつつあり、密猟で農家が逮捕される事例も減っています」とゴニェさんは語った。

環境警察の役割を担う若い地域保全活動家のグループ、ナチュラル・リソース・モニターズのメンバーによると、プロジェクト開始後、巡回中に回収したわなの数は10分の1に減った。

ビンガの第5区で活動するモニターの一人、マティアス・ムガンデさんは、「食料が足りないときでさえ、野生生物を守る必要性を人々が理解し始めているのだと思います」と語った。

SWMプログラムのコーディネーター、パトリス・グリモーさんによると、南アフリカ原産の新しいヤギの飼育に農家が慣れる過程で、プロジェクトは当初つまずいた。農家は獣医サービス局の研修を受けていた。

「最初の群れのヤギのうち6頭が死にました。主な原因は、慣れていない有毒植物を食べたことに加え、害虫や病気、栄養不足が重なったことです」と彼は語った。

「野生生物管理のための地域保全パイロット事業のもと、ジンバブエのビンガでは、一部のトンガ人コミュニティが、家畜を捕食動物から守るため、一時的に移動できるボマ(囲い)を設置した」Image: トムソン・ロイター財団/ブサニ・バファナ

グリモーさんは、この地域での密猟の減少をヤギの交換だけに帰するのは時期尚早だと注意を促した。

彼は、農家がヤギを守るために野生動物を殺す必要を感じないよう、持ち運び可能な家畜用囲いを提供するなど、SWMが導入した他の対策にも言及した。

また、プロジェクトは農家に対し、蜂蜜、モパネワーム、タマリンドなど、代替たんぱく源を検討するよう促していると語った。

気候変動への適応

ケープタウン大学の研究員で、野生生物をめぐる違法経済の専門家であるアネット・ヒュプシュレさんは、新しい食べ物を試すことは、気候変動に関連した飢えを和らげるために人々が狩猟するのをやめさせる、小さな一歩にすぎないと語った。

保全プロジェクトは、地域社会が農業を完全に放棄せずに済むよう、変化する気候に合わせて農業を適応させることも促すべきだと彼女は付け加えた。

「牛や家畜を連れてくるだけではだめです。生産手段も提供しなければなりません」とヒュプシュレさんは語った。

「牛を飼育するなら、囲い、牛舎、水場が必要です。一方、作物を育てる農家には、水へのアクセス、土を柔らかくする道具、種、堆肥など、別のものが必要です。」

ビンガの第4区の農家、ムペンドゥロ・ムウィンデさんによると、食料がほとんどないなかで、彼や仲間たちは狩猟をやめるのが難しいと感じてきたが、密猟する動物を減らすべき理由を理解し始めている。

「野生生物は将来の資源として重要です。動物の中には作物を荒らし、家畜を脅かしてきたものもいますが」と彼は付け加えた。

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