この地図は、人為的な気候変動の影響を受けた地域で発生した異常気象を示している

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熱帯性暴風雨、ハリケーン、火災、干ばつはいずれも今年、ニュースの見出しを飾ってきた。しかし、それらが気象パターンの変化に対する人類の影響によるものかどうか、どうすれば分かるのだろうか。

異常気象の正確な原因が分かることはないかもしれないが、ウェブサイト「Carbon Brief」に掲載された地図には、人間活動が気候に及ぼす影響について、査読済みの科学研究138件で取り上げられた異常気象が、現在144件示されている。

結果を分析したところ、これまでに地図に掲載された深刻な気象現象のうち63%は、人為的な気候変動によって発生確率が高まるか、深刻さが増していた。ウェブサイトによると、「こうした現象のほぼ半数(46%)を熱波が占め、干ばつが21%、豪雨または洪水が14%を占める」。

この地図は異常気象に対する人間の影響を示すImage: Carbon Brief

しかし、異常気象の責任を企業や国家の行動に正確に帰属させられるようになれば、将来の裁判で政府や企業幹部の懸念事項となるのだろうか。

原因帰属をめぐる問題
これまでに実施された原因帰属研究では、調査対象の事例の68%で、人為的な気候変動が異常気象の発生確率または深刻さを変化させたことが分かった(全体地図ではオレンジ色で表示)。

掲載されている現象には、次のようなものがある。

  • 2012年のハリケーン・サンディ。研究によると、人間の影響によって、より深刻になったか、発生しやすくなった。

  • 2015年にインドのチェンナイで発生した豪雨。研究では、人間活動が関与したことを示す明確な証拠は見つからなかった。

  • また、2014年に太平洋で発生した熱帯低気圧については、関連性を立証または否定するには証拠が不十分だった。

研究では地球温暖化とハリケーン・サンディの関連が指摘されている。サンディは2012年、米国東海岸に甚大な被害をもたらした。Image: REUTERS/Adrees Latif

問うべきことを問う

極端な暑さを扱った48件の研究のうち、85%は気候変動によって発生しやすくなるか、深刻さが増したと結論づけた。暑さに関する原因帰属研究のほぼ4分の1はオーストラリアを対象としており、1件を除くすべてで人間の影響が関与しているとされた。

この1件の研究ではメルボルンについて結論が出なかったが、著者らは「海岸沿いを少し北上したアデレードでは、極端な暑さに対する人間の影響を検出した」と述べた。

Carbon Briefが指摘したように、「この[結果]はいくつかの重要な点を提起する。第一に、気候変動がある現象に寄与したと分かることは、その現象を引き起こしたと言うことと同じではない。

「原因帰属とは、温暖化していない世界と比べて、現在、特定の現象が起きる確率が異なるかどうかを明らかにすることだ」。

「たとえば、ステロイドを使い始めた野球選手を考えると分かりやすい。選手が以前より20%多くホームランを打つようになったとしても、特定のホームランがステロイドのおかげなのか、選手自身の持ち前の技量によるものなのかは断定できない。しかし、現在と過去の成績を比べれば、ステロイドがホームランを打つ確率をどう変えたかは言える」。

もはや「神の思し召し」では済まされない?

災害が起きたときに責任の所在を問う世界では、こうした微妙な違いについて人々の理解を深めることが重要になるかもしれない。

9月号のNature Geoscienceに掲載された、英国と米国の弁護士による論文は、企業の取締役や政治家、そして「注意義務」を負う人々が、かつて「神の思し召し」と見なされていた現象について、将来的に金銭的責任を負う可能性があると警告した。

論文の著者である、ロンドンを拠点とするClientEarthのソフィー・マルヤナック氏とジェームズ・ソーントン氏、ワシントンDCを拠点とするEarth & Water Lawのリンデン・パットン氏は、次のように述べた。「異常気象の原因帰属に関する科学は急速に進歩しており、将来の気象現象について重要な予測を行っている。

「そのため、人々や建造環境、自然界の安全を守る責任を負う人々の法的義務も変化している。

「かつて『神の思し召し』としか理解されていなかった現象における人間の影響を特定することは、法的な枠組みを大きく変えるだろう。政府や企業が、洪水や熱波など予見可能な気候変動リスクから人々を守る措置を講じなければ、訴訟を起こされる可能性がある」。

こうした訴訟はすでに起きている。ClientEarthはこれまでに2度、英国政府を相手取り、大気汚染を法定基準まで削減させるために提訴し、いずれも勝訴した。

一方、米国では、若者のグループが気候変動をめぐりトランプ政権を提訴している。この訴訟は、連邦政府が数十年にわたり気候変動を認識していたにもかかわらず、温室効果ガス排出の抑制に十分な対策を講じてこなかったとして、2015年に提起された。

異常気象の原因帰属をめぐる科学が進展するにつれ、神のせいにして責任を否定しようとする企業幹部や政治家は、世論から厳しい反応を受けるかもしれない。


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