森林学校から雑排水の再利用まで、ラテンアメリカ全域でグリーン革命を推進するスタートアップ

Of the 50 countries most affected by the climate crisis worldwide, 13 are located in Latin America and the Caribbean.Image: Unsplash/Roberto Huczek
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  • ラテンアメリカ諸国は、気候危機と環境悪化の影響を最も受けやすい地域の一つです。

  • 世界経済フォーラムのUpLinkコミュニティに参加する地域のイノベーターたちは、さまざまな持続可能な解決策でこうした課題に取り組んでいます。

  • 森林学校から雑排水の再利用まで、この地域ではグリーン革命が進んでいます。

気候危機の影響に加え、食料不安や資源効率の問題は、ラテンアメリカ全域のコミュニティが直面する課題の一部にすぎません。この地域では、社会経済的な問題が環境との相互関係によってさらに深刻化しています。

この地域には豊かな天然資源があります。地球上の森林の25%と耕作可能な土地、そして世界の水資源の30%以上がここにあります。そのため、気候変動の影響を特に受けやすい地域です。OECDの調査によると、世界で気候危機の影響を最も受けている50か国のうち、13か国がラテンアメリカとカリブ海地域に位置しています。

世界経済フォーラムのUpLinkプラットフォームは、世界が2030年までに国連(UN)の17の持続可能な開発目標を達成できるよう、イノベーションを発掘し、規模を拡大する取り組みを進めています。

以下の5社は、いずれもUpLinkのトップ・イノベーターです。さまざまな革新的な方法で、これらの課題に取り組み、ラテンアメリカ全域の持続可能な開発を推進しています。

1. Kilimo:AIを活用した水利用の効率化

ラテンアメリカでは、経済活動の中で農業が最も多くの水を消費しており、地域全体の取水量の74%を占めています。気候変動や干ばつ、人口増加の影響により、水資源を効率的に利用する必要性はますます高まっています。

アルゼンチンの企業KilimoはAIを活用し、灌漑方法の改善を目指す農家と、自社の水資源確保に関する取り組み目標の達成を目指す企業を結びつけています。農家は、節水による貢献分を水の中立性を掲げる企業に売却できます。農家に水を効率的に使うことへの対価を支払い、灌漑改善に役立つデータに基づくツールを提供することで、このプラットフォームは大企業から小規模農家まで、6か国で2,000人を超える農家を支援し、700億リットルを超える水を節約しました。

2. Nilus:共同購入の力

食料不安は人類が直面する最大の課題の一つとなっています。最近の報告書は、58か国で2億5,800万人を超える人々が深刻な食料不安に直面していると推計しました。

テクノロジー系スタートアップのNilusは、共同購入の力を活用し、低所得者が手頃な価格で栄養価の高い食品を入手できるよう支援しています。

同社のテクノロジーは、農家や地域の生産者から食品や日用品を直接調達し、共同購入ネットワークを通じて、手頃な価格で栄養価の高い食品を入手しにくい「フードデザート」と呼ばれる地域に暮らす人々へ届けます。食品サプライチェーンを最適化し、効率化することで、Nilusは市場価格を70~75%下回る価格で商品を提供しています。現在はメキシコシティ、ブエノスアイレス、ペルーのリマで事業を展開しています。

3. Amazonia Emprende:熱帯雨林を学び直す

コロンビア南部のアマゾン熱帯雨林を損なう多くの問題の中には、違法採掘や牧畜があります。

Amazonía Emprendeは、地域コミュニティ、企業、学生に、自然を基盤とする解決策がもたらす生態学的、社会的、経済的な利点を伝える、先駆的な「森林学校」です。この取り組みは、コミュニティと企業のつながりづくりも支援し、バリューチェーンの構築、カーボンフットプリントの相殺、劣化した土地の回復を促します。アマゾンの地域コミュニティと協力する同社は、持続可能な開発で重要な役割を果たしており、2030年までに最大10万ヘクタールの森林を回復・保全することを目指しています。

4. AQUAKIT:雑排水処理の先駆け

洗面台、シャワー、洗濯機などから出る雑排水は、世界各地の家庭が排出する総排水量のかなりの割合を占めています。雑排水を再利用すれば、水資源の確保と資源効率の両方に大きな効果をもたらせます。

灌漑、トイレの洗浄、清掃など、飲用以外の用途に雑排水を再利用することで、AQUAKITのコンパクトな排水処理システムは、排水を水、エネルギー、栄養分を節約する貴重な資源へと変えます。

ボリビア企業である同社の技術は、大規模住宅や商業ビルに合わせて調整でき、12階建ての建物1棟で月に最大30万リットルの水を再生利用できます。

現在、プラスチック廃棄物のリサイクル率は10%未満です。Algramoはスマートな包装ソリューションで、この傾向を逆転させることを目指しています。Image: Our World in Data

5. Algramo:詰め替え革命

使い捨てプラスチックの問題に取り組むうえで、循環型経済は欠かせません。毎年、世界では約4億メトリックトンのプラスチック廃棄物が発生しており、そのうちリサイクルされたものは全体の10%未満です。

チリのスタートアップAlgramo(「グラム単位で」という意味)は、アプリを活用したスマートな包装ソリューションを開発しました。これにより消費者は、必要な製品の代金を支払い、包装分の費用を負担せずに済みます。洗剤からドッグフードまで、さまざまな商品を自宅に配送し、再利用可能な容器に詰め替えられます。消費者が使う分だけ注文できるため、費用と廃棄物の両方を削減できます。

同社はユニリーバやウォルマートなどの大手ブランドとの提携も開始し、チリと米国ニューヨークで詰め替え用自動販売機の試験運用を行いました。

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