島国インドネシアの海岸線は約81,000 kmに及び、気候変動の影響を特に受けやすい。
インドネシアの漁師ミスカンは、ジャワ海のこの一帯で、かつて豊富だった漁獲が近年減り続けていると話す。
わずかな収入は、内陸まで押し寄せる波から家を守るため、借金をして補強しなければならず、さらに圧迫されている。
「陸に家があって海で働くのは大変です。でも今は海で働き、海で暮らしています」と、ミスカンは語った。44歳で、名前は一つだけ。小さな家の外で話す彼の頭上には、鳥かごに入ったさえずる鳥が梁から吊るされている。
人為的な環境破壊と気候変動の影響の双方が原因とされる浸水に、彼の地域が立ち向かう姿は、インドネシアで最も人口の多いジャワ島の海岸線が沈下することで、何百万人もの人々が直面するリスクを示している。
中部ジャワ州タンバックロロックの洪水は、海を防ぐために積み上げた土で戸口が半分ふさがれ、ミスカンが窓から家に入るほど深刻になっている。
「漁師だと、お金を貯めるのは大変です」と彼は話した。
ミスカンは、土をトラックで運び込む作業員を雇うため、近隣住民から借金をして約720万ルピア(500ドル)を支払わなければならなかった。
金曜日、アジアと欧州で何千人もの人々が、気候変動対策の強化を求める集会に参加した。月曜日に始まる国連会議で政治指導者に緊急の解決策を打ち出させることが狙いだ。
何千もの島々からなる群島国家インドネシアの海岸線は約81,000 km(50,300マイル)に及び、フィリピンなどの近隣諸国と同様、気候変動の影響を特に受けやすい。
世界のマングローブ林の5分の1以上もインドネシアにあり、高潮を自然に防ぐ役割を果たしている。しかし沿岸地域では長年、魚やエビの養殖場、そして水田を開くためにマングローブ林が伐採されてきた。
政府は環境団体と協力し、マングローブの再植林や堤防の建設、脅威にさらされた村の移転を急いでいる。
しかし、貧しい漁師を中心に、多くの住民は家を離れることに消極的であるか、約1億4,000万人が暮らすジャワ島の内陸部に移転先がない。
「経済的な理由で私たちは移住できません。だから高潮による洪水があっても、ここに住み続けます」と、タンバックロロックに住むアブドゥル・ハディは語った。彼の家は今や海面よりも低く、道路よりも低い位置にある。
別の村人、51歳のソリハトゥンは、家の内外に土を敷いて壁を高くするため、定期的に屋根を取り外してもらう必要がある。洪水がひどいときには、孫たちが居間で泳げるほどだという。
「銀行ローンのおかげで、毎月の返済が楽になりました」と彼女は話し、前回の改修には500万ルピアを超える費用がかかったと付け加えた。
持続可能な開発に取り組む非政府組織(NGO)、ビナ・カルタ・レスタリ財団のフェリ・プリハントロは、地下水のくみ上げによる地盤沈下と海面上昇のため、この地域の海岸線は洪水や高潮の影響を特に受けやすいと述べた。
ジャワ島沿岸をさらに進むと、ジャカルタも洪水が起きやすく、市域の5分の2が海面下にある。
こうした事情も一因として、ジョコ・ウィドド大統領は8月、首都をボルネオ島に移転する330億ドルの計画を発表した。




