気候変動に関連する異常気象が、激しさと頻度を増しながら発生するなか、「過去最高に暑い」「過去最多の降雨」「最も風が強い」といった最上級の表現が、ニュースの見出しで当たり前のように使われるようになっている。
9月、ニューヨーク市長のビル・デブラシオとロンドン市長のサディク・カーンは共同で、ガーディアン紙に論説を寄稿し、年金基金による化石燃料企業への投資をやめるよう各都市に呼びかけた。
「今、私たちの都市で異常気象と考えられている現象が、いずれ新たな日常になる可能性が高いことは明らかです。そして気候変動は、子どもたちやその先の多くの世代の未来に大きな脅威をもたらします」と、両市長は記した。
今年、ロンドンでは異例の高温で乾燥した夏となった一方、ニューヨークでは豪雨に見舞われた。
オックスフォード大学環境変化研究所(ECI)が世界気象アトリビューション(WWA)ネットワークと共同で作成した報告書は、2018年に北ヨーロッパで記録された熱波が人為的な気候変動によるものだと結論づけ、今後起こることの前兆だと警告した。
ECI副所長のフリーデリケ・オットー博士は、報道発表で次のように述べた。「かつて異例の暖かさと見なされていた気候が、当たり前になるでしょう。すでにそうなっている地域もあります」
地球の気温上昇とともに、極端な気象現象は過去30年間でほぼ倍増し、2016年には797件が記録された。
同年、気候変動に起因すると推定される経済損失は1,294億ドルに達し、10年前の約2倍となった。
ハリケーン・カトリーナだけでも、2005年に1,080億ドルの経済損失をもたらした。
最近発表された気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書によると、世界は今後12年以内に「カーボンバジェット」を超過する見通しだ。長期的に地球温暖化を既定の1.5°C目標未満に抑えるには、世界全体で対策を講じ、25年以内に排出量実質ゼロを達成する必要がある。
温暖化が1.5˚Cの目標を超えた場合、地球を冷やすために大気中から炭素を除去し、貯留する必要があると報告書は述べている。その方法には、次のようなものがある。バイオエネルギーと炭素回収・貯留(BECCS)、植林、および直接空気回収・貯留(DACS)。
地球を冷やすために必要な規模で炭素除去を実施した例はなく、未知の領域に踏み込むことになる。安全な未来へのより確かな道は、排出量を削減することだ。
両市長は、それぞれの市の年金基金から化石燃料への投資を引き揚げる措置を進めており、他の都市にも同様の取り組みを促すため、投資撤退と持続可能な投資に関する新たな世界的イニシアチブを発表した。
ニューヨーク市長のビル・デブラシオは、炭素ベースのエネルギーへの投資から50億ドルを引き揚げる方針だ。ニューヨーク市は5年以内に化石燃料を使わない都市となることを目指し、エネルギー効率を高め、公的資金を節約し、排出量を削減する取り組みに27億ドルを投じてきた。たとえば、市は電気自動車を1,200台以上導入し、充電ステーションを500カ所設置した。
大西洋の向こう側では、ロンドンが今年これまでに、炭素ベースのエネルギーへの投資から70万ポンド(91万4,000ドル)を引き揚げた。同市の55億ポンド(71億ドル)の年金基金のうち、化石燃料の採掘に結びついた投資は2%未満となったが、サディク・カーン市長は基金からの全面的な投資撤退を計画していると発表した。
英国の首都は最近、市長のエネルギー効率化基金を立ち上げ、病院、美術館、オフィス、図書館、公営住宅、大学をより環境に配慮したエネルギー効率の高い施設にするため、5億ポンド(6億5,300万ドル)を投資している。
両市長のメッセージは明確だ。都市に、よりクリーンな未来への投資を求めている。
「化石燃料を採掘し、気候変動に直接寄与する企業への機関投資を終わらせることで、再生可能エネルギーと低炭素の選択肢こそが未来だという強いメッセージを発信できると考えています」と、両市長は記した。
「世界が必要とする規模の変革に資金を投じるには、持続可能な投資を促進し、年金基金などの機関投資家の力を活用しなければなりません」





