アイス・ストゥーパ:ヒマラヤの水危機を解決する人工「氷河」

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Real glaciers are melting. One scientist's solution is artificial glaciers called 'ice stupas'Image: Rolexawards.com
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インドのラダックにあるトランス・ヒマラヤ地域の高地で、ソナム・ワンチュクという地元の科学者が「アイス・ストゥーパ」と呼ばれる人工氷河を作り、深刻化する水不足に直面する農家を支援している。

ここ数十年、この地域(および世界各地)の氷河は冬季に十分に凍結しなくなり、氷が減り、その結果、融氷水も減少している。山岳地帯の多くの地域社会は、春から夏の乾燥期に氷河の融氷水に頼っている。標高約3,500メートルに位置するラダックの村々の農家もその一例だ。

氷河の融氷水の減少は気候変動に起因するとされており、欧州地球科学連合によると、ヒマラヤのエベレスト地域では、2100年までに氷河の体積の70%超が失われる可能性がある。

ラダック学生教育文化運動オルタナティブ・スクールでも教鞭を執るワンチュクは、当初、教室でアイス・ストゥーパ計画を始めた。クラウドファンディングに成功した後、実際に試すことができ、その成果はほどなくロレックス賞委員会の注目を集めた。

アイス・ストゥーパの発案者である科学者、ソナム・ワンチュクImage: Rolexawards.com

冬に氷河の渓流から使われずに流れる水を、パイプ網を通して氷点下の空気中に噴霧することで、ワンチュクは高さ35~40メートルに達する「氷河」を作り出した。それぞれ最大16,000リットルの水を蓄えられる。これらの人工氷河、つまりアイス・ストゥーパは自然の氷河と同じように、ゆっくりと融け、最も水が必要となる夏に淡水を安定して供給する。

人工氷河は、同じ名を持つチベットの宗教建造物に似ていることから、アイス・ストゥーパと呼ばれている。ワンチュクは、アイス・ストゥーパが費用対効果の高い解決策だと考えている。最大の費用はパイプの初期設置で、その後は無人で稼働できる。

ワンチュクは、受賞者の一人として2016年のロレックス賞(環境部門)に選ばれ、プロジェクトの発展に向けて104,000ドルを授与された。この賞金で、さらに20基のアイス・ストゥーパを建設することを目指している。

南極と北極に次いで、ヒマラヤ地域には世界で2番目に多くの雪と氷が蓄積している。山脈全体には約15,000の氷河があると推定され、ヒマラヤ最大の氷河は全長70キロメートル超のシアチェン氷河だ。

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