新型レーザーで氷河の融解速度を測定

Glacier ice melting climate change
Many glaciers are now shrinking rapidly.Image: Unsplash/Sophia Simoes
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  • 新しい携帯型装置はレーザーを使って氷河の氷の組成を測定します。このデータは、氷がどれほどの速さで融けているかを科学者が調べるのに役立ちます。

  • この装置は、氷河の氷から光が反射して戻る様子を測定します。レーザー光を氷に照射し、氷に当たった光子が検出器に届くまでの時間を測ります。

  • 科学者たちは、氷だけでなく雪の中でレーザーがどれほど深くまで届くかを測定し、その深さが場所や時間によってどう変わるかを調べようとしています。

新しい携帯型装置はレーザーを使って氷河の氷の組成を測定します。

このデータは、氷がどれほどの速さで融けているかを明らかにするのに役立ちます。

この装置は、オレゴン州のカスケード山脈のような人里離れた原生地域の氷河の調査に使えます。また、グリーンランドや南極のような大規模な氷河について収集された衛星データの検証にも役立ちます。

オレゴン州の氷河は山間の渓流に水を供給し、毎年の積雪が融けた後の夏の終わりには干ばつを和らげます。冷たい融解水は、サケやマスにとって重要な生息環境です。しかし、氷河は今、急速に縮小しており、地球規模の気候変動による新たな犠牲となっています。

「こうした氷河が気候変動にどう応答するかを調べることは、現在と将来の河川流量管理に役立つ知見を得るうえで重要です」と、新しい装置を研究に活用しているオレゴン大学の地理学者、ジョニー・ライアン氏は述べています。

「オレゴン州の氷河で観察される現象の多くは、グリーンランドや南極の氷床でも起きています。オレゴン州の氷河は、新しい計測機器や仮説を試すのに最適な場所です。」

オレゴン州の氷河は、車両の乗り入れが禁止されている指定原生地域の山腹高所にあります。科学者たちは、分析用の氷の試料を採取する際に普段よく行うように、ヘリコプターやスノーモービルで重機材を運び込むことができません。この新しい装置は、原生地域でデータを収集する手段になると、装置の設計を主導したオレゴン大学の博士研究員(物理学)、マルクス・アルガイア氏は述べています。

氷河の融解を調べるレーザー

アルガイア氏の装置は、氷河の氷から光が反射して戻る様子を測定します。装置から氷にレーザー光を照射します。光の微小な粒子である光子は、氷の中の気泡に当たると跳ね返ります。氷に当たった光子が数フィート離れた位置にある検出器に届くまでの時間を測ることで、科学者たちは氷の組成を推定できます。

さらに、それによって氷河がどれだけ日光を吸収し、どれだけ反射しているかを知る手がかりが得られます。このデータを使って、氷がどれほどの速さで融けているかを推定できます。

アルガイア氏は通常、実験室で使う装置を製作しています。何かが故障しても、その場で調整できます。遠隔地で使う装置を設計するのは新たな挑戦だったといいます。

「野外調査では、装置が確実に動かなければなりません」とアルガイア氏は述べています。「戻って再挑戦する機会は、もうないかもしれません。」

山中で装置を試験するには、最適な天候の時期を待つ必要がありました。氷河の表面の雪が融けて裸氷が現れるほど夏が十分に進み、かつ新雪が降り始める前の時期です。そこでまず、装置を細かく調整しながら、実験室と町の周辺で何度も試験しました。

条件が整うと、アルガイア氏らは装置を担いで、ブロークン・トップ山にあるクロック氷河へ向かいました。そこまでは約3マイルの徒歩行程です。装置本体は、小型ブリーフケースほどの大きさの頑丈なプラスチック製ケースに収まります。電池や予備ケーブルなど、稼働に必要な機材一式は、数人がリュックサックに入れて運べます。

日中に氷河の縁近くに装置を設置しました。周囲の光がデータ収集を妨げるため、日没を待ってレーザーを点灯し、冷えた氷の測定を慎重に始めました。

2度目の、より長い行程では、ノース・シスター山のコリアー氷河まで歩きました。この氷河はオレゴン大学の研究者によってほぼ100年にわたり調査されています。名称は、かつて物理学と化学の教授を務め、同大学の初期の教員の一人だったジョージ・H・コリアー氏に由来します。

「この装置をアラスカに持っていき、学んだことを生かして衛星データの地上検証をしたいと考えています」とアルガイア氏は述べています。つまり、衛星で収集された氷河に関するデータが、地上で記録された内容と一致するかを確かめるということです。

ライアン氏と地理学者のサラ・クーリー氏は、氷床や海氷の標高変化を測定するNASAの衛星ICESat-2のデータを扱っています。

「レーザーが雪や氷にどれほど深く入り込むかには、いくつか不確実性があります」とライアン氏は述べています。「地上設置型の装置を使って、緑色レーザーが雪や氷に入り込む深さを測定し、それが場所や時間によってどう変わるかを調べられます。」

これにより衛星データの誤差を補正でき、最終的には、そのデータに基づく気候や環境の予測の改善につながります。

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