スイス・アルプスの山頂で氷点高度が過去最高に その意味とは

Freezing point of Swiss Alps reaches a new high due to climate change.
Freezing point of Swiss Alps reaches a new high due to climate change.Image: Unsplash/Marco Meyer
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  • スイスの気象学者は、アルプスの氷点高度を調べるため、気象観測気球を用いた。

  • 氷点高度が5,100メートルを超え、記録が更新された。専門家は気候変動が原因だと指摘している。

  • 氷点高度が山をさらに高く上昇し続けるなか、寒冷な環境を求めて移動する動物が危険にさらされている。また、氷の融解にも影響が及んでいる。

月曜日、スイスの気象学者はアルプス地域の上空に気象観測気球を飛ばし、氷点高度を探った。気球は氷点高度に達するまでに5,100メートル(17,000フィート)を超えて上昇し、新記録を樹立。27年前の最高記録を更新した。

通常、氷点高度は約3,000~3,500メートル(9,800~11,500フィート)だが、現在の氷点高度は、アルプス最高峰として知られる標高約4,807メートル(15,771フィート)のモンブランよりも高い。気象観測気球は1日に2回打ち上げられる。

気候変動がスイス・アルプスに及ぼす影響

専門家は、気候変動が原因だと指摘している。欧州各地で熱波が続いているためだ。通常、スイスの最高峰でも氷点高度は5,000メートルを大きく下回る。しかし今週、スイス連邦気象局(MeteoSwiss)は氷点高度が5,184メートル(17,008フィート)に達したと発表し、国内観測史上最高となった。これまでの記録は5,117メートルで、1995年7月20日に観測された。

寒冷な気温がより高い場所で観測されるようになるにつれ、寒さに依存する動物はさらに高地へ移動しなければならない。しかし、山頂に達したところで行き場がなくなり、取り残されることがある。氷点高度の上昇に伴い、氷も急速に融けている。

「アルプスの氷河の状況は、これまで見てきたものとはまったく違います。この状況に強い危機感を覚えます」と、氷河学者のマティアス・フス氏は今月初めにX(旧ツイッター)に投稿した。「グリーゼ氷河で今日集めた測定値を見ると、2003年の前回記録と比べても、融解は1か月先行しています。改善の兆しもありません。」

アルプスの氷河は、約60年前に記録が始まって以来、最大の質量減少に直面するとすでに予測されている。ロイター通信が報じたところによると、現状のまま排出量が増え続ければ、今世紀末までにアルプスの氷河は現在の質量の80%以上を失うと予想される。しかし、現在見られるような熱波がさらに増えれば、氷河はもっと早く消失する可能性がある。

「数十年先に起きると予測されていたモデルの結果が、いま現実になっています」とフス氏は述べた。「今世紀のこんなに早い時期に、これほど極端な年を迎えるとは思いませんでした。」

今週、アルプスの氷河が融けてスイスとイタリアの国境が移動し、山小屋をめぐる争いに発展したと、ガーディアン紙は報じた。

今週末、フランスでも気象学者が、5,000メートルを超える氷点高度をボルドー上空で観測した。その後、暖気がボルドーからアルプス方面へ移動した。

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