再生可能エネルギーの新たな活用法、米国の一部の州で排出量を90%削減できる可能性

Solar panels are seen at a power plant in Amareleja, southern Portugal, April 24, 2008. The Amareleja village town hall, along with private investors, are building a solar power plant in southern Portugal which officials claim will be the world's largest and most powerful. REUTERS/Jose Manuel Ribeiro (PORTUGAL) - GM1E44P090C02
Solar farms and wind turbines are producing more energy than they need to, meaning it often goes to waste.Image: REUTERS/Jose Manuel Ribeiro
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米国のほぼどこでも、しばらく車を走らせれば、巨大な太陽光発電所や風力タービンの列が目に入ります。いずれも、国内の再生可能エネルギー利用を拡大し、温室効果ガスの排出を削減することを目指しています。

しかし、こうした再生可能エネルギー源が、必要量を上回る電力を生み出すことがあり、その結果、太陽光や風力で発電した電力の一部が、いわば無駄になっていることに気づいていない人もいるかもしれません。この供給過剰は、化石燃料を使う発電所による汚染を、こうしたクリーンエネルギー資源で置き換える機会を逸していることを意味します。

Image: Nature Communications

研究者がカリフォルニア州とテキサス州の電力システムについて検討したシナリオの一つによると、投資によって温室効果ガス排出量を最大90%削減できる可能性があります。また、気候変動への対応がますます急がれるなか、太陽光・風力エネルギーの利用拡大にもつながる可能性があります。

「エネルギー貯蔵のコストは非常に重要です」と、研究共著者でミシガン大学環境・サステナビリティ学部の博士研究員、メアリヤム・アルバブザデ氏は述べます。「しかし、排出税など、経済的な魅力を高めるために活用できるインセンティブもあります。」

「米国の温室効果ガス排出量の28%は発電によるものです。気候変動への対応が急がれるなか、風力や太陽光などの再生可能エネルギー源の導入を加速することが不可欠です」と、共著者で持続可能システムセンター長、環境・サステナビリティ学および土木・環境工学の教授であるグレゴリー・キオリアン氏は述べます。

「この研究は、エネルギー貯蔵技術が、再生可能エネルギーの出力抑制と化石燃料発電所からの温室効果ガス排出の削減に重要な役割を果たし得ることを明確に示しています。」

研究者らは、9種類のエネルギー貯蔵技術を分析する複雑なモデルを作成しました。さまざまな理由で、発電された再生可能エネルギーを需要に応じて供給できない量を指す、再生可能エネルギーの出力抑制が環境に及ぼす影響を調べました。

また、各州で風力発電容量を最大20ギガワット、太陽光発電容量を最大40ギガワット増やした場合に何が起きるか、さらに1トン当たり最大200ドルの二酸化炭素税がこれらに経済面でどのような影響を与えるかもモデル化しました。

その結果は注目に値するものでした。

カリフォルニア州で再生可能エネルギーを60ギガワット追加すれば、二酸化炭素排出量を72%削減できる可能性があります。さらに、エネルギー貯蔵技術を導入すれば、同州で二酸化炭素排出量を90%削減できる可能性があります。テキサス州では、エネルギー貯蔵によって排出量を57%削減できる可能性があります。

ただし、これを実現するには、多額の設備投資が必要なエネルギー貯蔵システムに、電力会社が投資する理由が必要です。アルバブザデ氏によると、ここで炭素税が有効となる可能性があります。

調査対象となった9種類のエネルギー貯蔵技術は、先端電池を含め、いずれも多額の設備投資を必要とし、それぞれに長所と短所がありました。テキサス州とカリフォルニア州では電源構成の種類が異なることも、研究を複雑にしています。

テキサス州では石炭火力や天然ガス火力の発電設備も使われています。カリフォルニア州では、原子力、地熱、バイオマス、水力発電など、出力調整が難しい電源への依存度が高く、そのため再生可能エネルギーの出力抑制率はテキサス州よりはるかに高くなっています。

この研究は、Nature Communicationsに掲載されました。

オハイオ州立大学とノースカロライナ州立大学の研究者もこの研究に参加しました。研究資金は、全米科学財団、ダウ・サステナビリティ・フェローズ・プログラム、ラックハム博士課程前期フェローシップ・プログラムが提供しました。

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