新たな国連の報告書によると、干ばつの発生頻度と継続期間は2000年以降すでに29%増加している。
干ばつは世界規模で最も多くの命を奪う自然災害でもあるが、自然災害全体に占める割合は15%にすぎない。
国連によると、干ばつの影響を軽減する方法の一つとして、たとえばアグロフォレストリーの導入などを通じた土地の再生が挙げられる。
気候危機により干ばつの発生頻度が高まり、長期化していると、新たな国連報告書が発表した。
報告書「数字で見る干ばつ 2022」は、アビジャン(コートジボワール)で5月9日から20日まで開催された国連砂漠化対処条約(UNCCD)第15回締約国会議(COP15)の「干ばつの日」に合わせ、5月11日に発表された。
「本報告書の事実と数値は、いずれも同じ傾向を示しています。干ばつの継続期間が長くなり、その影響も深刻化しています。それは人間社会だけでなく、私たち人類を含む、あらゆる生命の存続を支える生態系にも及んでいます。」UNCCD事務局長イブラヒム・ティアウ氏はプレスリリースでこう述べた。
干ばつの発生頻度と継続期間:増加傾向
報告書によると、干ばつの発生頻度と継続期間は2000年以降すでに29%増加している。干ばつは世界規模で最も多くの命を奪う自然災害でもあり、自然災害全体に占める割合は15%にすぎないものの、1970年から2019年の間に65万人が死亡した。1998年から2017年にかけて、干ばつによる世界経済の損失は約1,240億ドルに上った。
アフリカは、この異常気象による被害が最も大きいとAP通信は報じた。過去100年間に134件の干ばつが記録され、その半数以上は、現在深刻な干ばつに見舞われている東アフリカで発生した。
「以前はトマトを十分に育てられ、8カ月間は食べ物に困らずに済みました」と、ケニアの農家、ケイラ・オスマン・ユスフ氏はAP通信に語った。「マンゴーやパパイヤの木も、たわわに実っていました。」
オスマン氏によると、1年以上雨を見ておらず、家畜用の貯水池の水を飲む危険を冒さなければならないこともあるという。
インド、オーストラリア、南北アメリカも干ばつに苦しんだ。米国では、干ばつとそれに伴う作物の不作によって、1980年以降の経済損失は2,490億ドルに上り、20世紀全体では数千億ドルに達したと、ザ・ヒルは報じた。
AP通信によると、現在、世界人口の約3分の1に当たる23億人が水ストレスに直面している。何も対策を講じなければ、この人数は2050年までに倍増すると予想される。
国連のプレスリリースによると、今後30年間で悪化する可能性がある干ばつの影響はこれだけではない。2050年までに、干ばつは世界人口の75%超に影響を及ぼす可能性があり、48億~57億人が年間少なくとも1カ月は水不足となる地域で暮らし、最長化する乾燥した気候が少なくとも一因となって、最大2億1,600万人が住まいを離れる可能性がある。
「私たちは岐路に立っています」とティアウ氏はプレスリリースで述べた。「破壊的な行動を続け、わずかな変化でシステム全体の機能不全を癒せると考えるのではなく、解決策へと進む必要があります。」
報告書が主要な解決策として挙げるのは、土地の再生だ。たとえばニジェールでは、農家が20年間で500万ヘクタールにアグロフォレストリーを導入し、干ばつのリスクを減らすとともに、1ヘクタール当たりの費用を20ドル未満に抑えたと、ザ・ヒルは報じた。
この報告書に先立ち、UNCCDのCOP15を前に発表された別の画期的な国連刊行物は、世界の土地の最大40%が人間活動によって劣化したと警告している。




