調査対象者の半数が、気候変動とCOVID-19のような疾病との関連を知らない

A woman wearing a protective mask takes a walk along the ocean amid a heatwave during the outbreak of the coronavirus disease (COVID-19) in San Diego, California, U.S., August 18, 2020. REUTERS/Mike Blake - RC2LGI9DY38P
Nearly half of respondents from a global survey do not understand the link between climate change and infectious diseases.Image: REUTERS/Mike Blake
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  • 気候変動への懸念は高まっているものの、気温上昇が疾病の広がりに及ぼす影響については、依然として広く知られていない。

  • 新たな調査により、理解度には教育歴や地域による違いがあることが明らかになった。

  • 両者の関連について認識が高まれば、将来のパンデミックの予防に役立つ可能性がある。

世界規模の調査に回答した人のほぼ半数は、気候変動とCOVID-19などの感染症との関連を理解していない。

近年、気候変動に対する人々の懸念は高まっているものの、地球温暖化がコロナウイルスのような感染症に及ぼす影響については、依然として広く知られていないようだ。PLOS Oneに掲載された研究が明らかにした。

また、学歴や国籍によって理解度に顕著な差があることも、結果から明らかになった。

モンスーン、蚊、マラリア

疾病の生存、繁殖、分布、伝播は、いずれも特定の環境条件に左右される。そのため、地球温暖化などの気候や気象の変化は、感染症に影響を及ぼす可能性がある。生息環境が変化するためだ。

気候条件の変化によりデング熱の症例が増加したと結論づけたランセットの研究の数値。Image: Statista

蚊が媒介するマラリアとデング熱は、環境条件と感染症の関連を示す、よく研究された事例である。過剰なモンスーンは蚊の繁殖に大きな影響を及ぼす要因とされており、近年の分析では、エルニーニョ現象が起きた翌年にマラリアの流行リスクが約5倍に高まることが示されている。

認識の欠如

しかし、気候変動が感染症の広がりに及ぼす影響を考えたことのない人は多い。Erasmus Mundus IDOH+の研究が示したとおりだ。世界各地で調査した458人のうち、ほぼ半数(49.8%)は何らかの関連があることを知らなかった。

この調査では、学歴による理解度の顕著な違いも明らかになった。気候変動が感染症に及ぼす影響を考えたことのない人の割合は、科学とは関係のない分野で働く人では59.2%に上る一方、自然科学の知識が豊富な人では38.4%に下がる。

この研究では、地域によって感染症への意識にも違いがあることが明らかになった。感染症にかかることを恐れる欧州の人は51.7%で、米国(71.4%)やアジア(87.7%)の人々と比べて大幅に少ない。

研究著者のマックス・ファン・ワイク氏は、この結果を一般の人々の意識向上策の開発に活用できると述べた。世界各地の社会がCOVID-19パンデミックの影響を抑えようと苦闘するなか、この提案は大きな意味を持つ。

気候変動はパンデミックへの対応に影響する

世界保健機関(WHO)は、気候変動と直接的な関連を示す証拠はないと述べている。COVID-19の発生や伝播との関連については証拠がないという。ただし、最近のパンデミックのほぼすべてが野生動物に起源を持つと付け加え、疾病の発生は人間の活動によって部分的に促される可能性を示す証拠を挙げている。

WHOによれば、より確かなのは、気候変動が健康を左右する環境要因を損ない、保健医療制度への負担を増大させることで、パンデミックへの対応に間接的な影響を及ぼし得るという点だ。

野生動物と人間の感染症に対する監視体制の強化や、自然環境の保護拡大などの対策は、将来の感染拡大のリスク低減に役立つ可能性がある。

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