このマングローブ再植林プロジェクトは、テクノロジーによって自然を活用した解決策をどのように拡大できるかを示している

Supriya Prasannan, Connected Mangroves Project Lead and Head of Legal, Ericsson Malaysia, Sri Lanka & Bangladesh, inspects the thriving mangrove forest.
Supriya Prasannan, Connected Mangroves Project Lead and Head of Legal, Ericsson Malaysia, Sri Lanka & Bangladesh, inspects the thriving mangrove forest.Image: Ericsson.
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  • 自然を活用した解決策は、気候変動の影響を最小限に抑えるのに役立つ可能性がある。

  • マングローブの森は、天然の洪水障壁として機能しながら、炭素を吸収・貯蔵する。

  • ある再植林プロジェクトは、テクノロジーを活用して苗木が成木になるまで育つのを助けられることを示している。

気候危機への対応において、今は行動の10年である。民間セクターは、政府や社会と協力し、2030年までに世界の排出量を半減させるための大胆な解決策を実現しなければならない。今こそ、真の影響をもたらす共同の取り組みが求められている。

WWFによると、自然を活用した解決策(社会的目標の達成に役立てられる自然のシステムやプロセス)は、気候変動とその影響の最小化に大きく貢献しうることを示す証拠が増えている。

実際、研究によれば、自然を活用した解決策と、より広い土地セクターは、パリ協定の地球温暖化の抑制という目標を達成するために2050年までに必要となる気候緩和策の最大30%に貢献しうることが示されている。

マングローブは次のように 気候変動の緩和に貢献できる

マレーシアでは、50年以上事業を展開してきたが、その中で私たちは次のことを理解するようになった。マングローブは生態系にとって極めて重要である。マングローブは沿岸地域のコミュニティにとって天然の洪水障壁となるが、それだけではない。魚やその他の海洋生物の生息地となり、地域の重要な食料源や生計の基盤にもなっている。

しかし、おそらく最も重要なのは、マングローブが世界で最も炭素密度の高い生態系の一つであり、長期的な炭素吸収源となる可能性を持つことから、気候変動の緩和に貢献している点である。マングローブは、気候変動の影響に対抗する地球上で最も強力な自然の守り手の一つであることは間違いない。

私たちのプロジェクトは2015年に始まった。その年の初めに大規模な洪水が起きた後、再生を強く必要とする小さな村があることを知ったのがきっかけである。私たちは、顧客やコミュニティと協力し、彼らと環境の双方に具体的な恩恵をもたらす、形のある取り組みを行いたいと考えた。マングローブの再植林は、コミュニティの暮らしを大きく変えうると私たちは信じていた。

研究により植栽の成功率が向上

研究の過程で、従来の植栽方法では、マングローブの苗木が成木まで生き残る成功率はわずか40%であることが分かった。水不足から満潮時に流入する汚染に至るまで、さまざまな問題により、苗木の大半は枯れてしまうと考えられた。

私たちは、土壌、pH、塩分濃度に関するリアルタイムの情報を監視するセンサーを付けてマングローブの苗木を植えた。このデータを活用して現場をより適切に管理したところ、植栽から2年後には、マングローブの生存率は85%に達した。これはセンサーがなければ得られたであろう数値の2倍である。

「Connected Mangroves」の現場、2015年と2022年。出典:Global Environment Centre。

革新的技術の展開拡大

その後、マレーシア以外での取り組みも始めた。フィリピン・パンパンガ州サスマンの町で、2か所目の「Connected Mangroves」の現場を立ち上げた。前回と同様に、まず土壌・水質センサーと現場のCCTVカメラを設置した。現場から得られるデータと映像により、コミュニティはエリアをより適切に管理できるようになり、この湿地帯には多くの人々の関心も集まった。

保護区の焦点が保全へと移るにつれ、私たちは、ほかにどのような技術を活用できるかを考えた。そこで、毎年行われる渡り鳥の生息調査でコミュニティを支援した。AIチームと協力し、テスト用の写真を使って、保護区内の鳥の種を識別できるようカメラを訓練した。

本プロジェクトで重要な役割を果たした革新的技術は、気候変動対策全般にも役立ちうる。例えば、国際エネルギー機関は、2030年までに必要な脱炭素化は、すでに入手可能な技術によって概ね実現可能であると指摘している。しかし、今世紀半ばまでに、必要とされる排出削減量の約半分は、まだ市場に出ていない技術に頼ることになるとしている。

成功の再現と影響の拡大

今こそ、このプロジェクトを再現できる世界のほかの地域に目を向けるべき時である。現在までに、Connected Mangroves プロジェクトを2か国で再現してきたが、今後も役割を果たせる他の国々を模索し続けている。他の企業にも、独自の道を切り開き、研究を行い、自社の専門性が世界中で必要とされる具体的かつ拡大可能な自然を活用した解決策を提供できる独自の最適点を見つけることを勧めたい。

エリクソンは、1t.orgと協力して運営される、世界経済フォーラムの海洋行動アジェンダおよびFriends of Ocean Actionのプラットフォームである「Mangroves Working Group」の企業メンバーである。

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