過去1世紀で、オーストラリアの平均気温は急上昇しており、この傾向は今後も続くとみられる。
科学者によると、地球温暖化により、国内の森林火災の発生頻度と激しさが増している。
この夏、10万平方キロメートルの土地が焼失した。
オーストラリアでは、多くの人々にとって森林火災は日常の一部だ。毎年、夏の日差しで大地が乾燥し、森林や林地が火がつきやすい状態になると、火災が発生する。
近年、火災は季節の早い時期に発生するようになり、2019年も例外ではなかった。異例だったのは、山火事が広がる速さと、人命、財産、環境にもたらした破壊の規模が前例のないものだったことだ。
壊滅的な規模
オーストラリアで近年発生した山火事は、火災がよく起きる世界の他の地域のものをはるかに上回る。
カリフォルニアでは消防士がほとんど毎年、季節性の火災に対応している。また、インドネシアでも火災が発生し、ブラジルのアマゾン熱帯雨林の広大な地域が焼き尽くされた。
ユーカリなど、森林を構成する樹種の一部は、再生するために火を必要とするため、オーストラリアの火災はこうした地域の火災とは性質が異なる。しかし、面積だけで比較すると、オーストラリアのニューサウスウェールズ州で被害を受けた面積は、カリフォルニア、インドネシア、ブラジルの火災による焼失面積を合計したものよりも広かった。
クイーンズランド州、ビクトリア州などオーストラリアの他地域も含めると、今シーズンの森林火災で焼失した土地は10万平方キロメートルを超え、その面積はアイスランドに匹敵する。生態系は壊滅的な被害を受け、人命が失われ、推定10億匹の動物が命を落とした。

上昇する気温
科学者たちは、世界各地で山火事のリスクが高まっていることを気候変動と結び付けている。高温で乾燥した期間が長引き、火災が発生しやすい条件が生まれているという。
オーストラリア全域について過去100年間の平均気温偏差(長期平均からのずれ)を示す地図からは、同国が直面する脅威がどれほど拡大しているかが分かる。
1世紀前の平均気温は、現在よりかなり低かった。南東部に1、2か所の高温域があるのを除き、国土の大部分で平均気温は平年を約1℃上回る程度だった。
今日、その様子は大きく異なる。西部では平年を3℃上回る高温が記録され、国土全域で平年より高い気温となっている。オーストラリアの広い地域で、平均気温偏差は現在1℃以上に達している。
気候変動の根本原因に対処する緊急の行動を起こさなければ、この傾向は続くとみられる。






