欧州では大気汚染により、平均的な人の寿命が2年縮まる

A general view of a residential area as air pollution reaches dangerous levels in Skopje, Macedonia January 21, 2019. REUTERS/Ognen Teofilovski - RC1E0A061130
About 800,000 people die prematurely in Europe per year due to air pollution.Image: REUTERS/Ognen Teofilovski
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3月12日にEuropean Heart Journalに掲載された報告によると、欧州に住む平均的な人は、汚染された空気を吸うことによる健康への影響で寿命が2年縮まっている。

報告はまた、大気汚染が原因で欧州では年間約80万人が早死にしていると推定している。これは、欧州における500万人の死亡者数のおよそ17%に当たる。研究者らによると、こうした死亡の多く、全体の40~80%は呼吸器系とは無関係の大気汚染の影響によるもので、血流中の大気汚染物質が引き起こす心臓病や脳卒中に起因する。

研究者らは、「高濃度の微小粒子状物質に慢性的にさらされると血管機能が損なわれ、心筋梗塞、高血圧、脳卒中、心不全につながる可能性がある」と記している。

研究者らの推定値は、大気汚染による早期死亡に関する世界保健機関(WHO)の従来の推定値を2倍以上上回る。

Image: Quartz

「これを分かりやすく言えば、大気汚染による年間の超過死亡者数は、タバコの喫煙によるものより多いということです」と、ドイツのマインツの心臓専門医で研究著者の一人でもあるトーマス・ミュンツェル氏はGuardianに語った。「喫煙は避けられますが、大気汚染は避けられません。」

研究者らは、化石燃料の燃焼によって生じる大気汚染は、クリーンで再生可能なエネルギー源に切り替えることで速やかに軽減できると指摘している。この切り替えによって「大気汚染による平均余命の損失を大幅に減らせる」と記している。

これまでの報告では、大気汚染によって世界の平均寿命が1年縮まると推定されている。また、大気汚染を世界保健機関(WHO)の推奨水準に達するまで下げることは、寿命への影響という点で、乳がんと肺がんを世界から根絶することに相当するという。大気汚染は世界的に急増しており、このわずか5年間だけで8%上昇した。

WHOによると、微小粒子状物質による汚染濃度が世界で最も高い国はインドで、世界で最も汚染された都市30か所のうち16か所が同国にある。PM2.5。2018年のランセットの報告では、インドの大気汚染による早期死亡者数は約120万人とされている。

インドは最も汚染の深刻な国だが、欧州の人々も世界平均を上回る大気汚染にさらされている。ただし、大陸内でその曝露状況は均等ではない。これまでの研究によると、東欧諸国は西欧諸国よりはるかに多くの大気汚染を生み出している。発電を石炭火力発電所に大きく依存していること、暖房に薪や石炭ストーブを使う割合が高いこと、汚染を抑える政策が全般に少ないことが理由だ。危険な空気の鉄のカーテンが事実上、欧州を二分している。

10月に発表された報告によると、大気汚染の軽減により欧州は最大7,750億ドルを節約できる可能性がある。2025年までに、医療費や早期死亡による経済的損失を抑えられるほか、現在は汚れた空気のために価値が下がっている地域で観光や不動産価値を高める効果も見込まれる。

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