奴隷制を認めていた歴史的な法律は世界的に撤廃されたが、多くの国では奴隷制が明示的に犯罪化されていない。
94か国では、他者を奴隷化した人物を訴追することはできない。
世界の国々のほぼ半数で奴隷制は犯罪ではないことが、世界の法律を対象とした研究により水曜日に明らかになった。研究は、加害者が処罰を免れる法的な抜け穴を塞ぐよう各国に求めている。
ニューヨークの国連本部で公開された「国内法における奴隷制禁止データベース(Antislavery in Domestic Legislation database)」によれば、他者に対する所有または支配を行うことを直接犯罪とし処罰する法律を欠く国は多い。
「奴隷制が全世界で違法というわけではなく、本研究がこの一般的な誤解を超えた議論につながることを願っています」と、奴隷制データベースの作成を主導したノッティンガム大学の人権研究所(Rights Lab)の研究者、カタリナ・シュワルツ氏は述べた。
「これらの国々のすべてにおいて、最も極端な形態の搾取を行った人物を訴追し、有罪判決を下し、処罰するための刑事法が存在しないことを知り、多くの人は驚くでしょう。」
国際労働機関と反奴隷制団体ウォーク・フリー財団の推計によれば、強制労働や強制結婚を含む現代の奴隷制の下に置かれている人は4,000万人以上にのぼる。
2030年までに現代の奴隷制を終わらせることは、2015年に国連加盟国が全会一致で採択した世界の目標の一つである。
しかし、かつて奴隷制を認めていた歴史的な法律は世界的に撤廃されたものの、データベースの研究者たちは、国連加盟193か国の多くが、奴隷制やその他の搾取を明示的に犯罪化するには至っていないことを明らかにした。
94か国―国連加盟国のほぼ半数―には奴隷制に対する刑事法が存在しない。オーストラリアのモナシュ大学にあるキャスタン人権センターと本研究の結果を検討したRights Labの研究者らが明らかにした。
研究では、ほぼ3分の2の国が、奴隷制に関連する主な4つの慣行(農奴制、債務による束縛、強制結婚、児童の人身売買)のいずれについても、人身取引の文脈を除いては犯罪化できていないとみられることが分かった。
研究者らは、ほぼすべての国で何らかの形の国内人身取引防止法が存在していると指摘した。
しかし、抜け穴があるため、搾取は関連法に基づいて間接的にしか訴追できない場合があり、一部のケースでは、加害者が搾取について全く処罰を免れる可能性があるとシュワルツ氏は述べた。
本報告書は、奴隷制の理解が幅広い搾取を含むまでに拡大している一方で、法律がそれに必ずしも追いついていない実態を反映しているとのことだ。慈善団体「アンチ・スレイバリー・インターナショナル(Anti-Slavery International)」の広報担当、ヤクブ・ソビク氏はそう述べた。
しかし同氏は、単に法律を厳しくするだけでは解決にならないと述べた。
「奴隷制はその性質上、法の支配からわずかに外れた立場にある人々を搾取の標的にします」と、同氏はトムソン・ロイター財団に語った。「人が騙され、捕らえられ、他者に支配される脆弱な状態に置かれる背景や構造的な理由に対処する、幅広い政策が必要です。」





