世界銀行によると、世界の廃棄物発生量は2050年までに70%超増加すると予測されています。
専門家によると、より循環型の経済への移行は廃棄物を減らし、プラスチック汚染から海洋や生態系を守ることにつながります。
ここでは、廃棄物を再利用・リサイクルする革新的な方法を考案した企業を5社紹介します。
世界の廃棄物問題は深刻化しています。世界銀行は、緊急の対策を講じなければ、人間が廃棄する物の量は2050年までに73%増加すると推計しています。
同機関が実施した調査によると、高所得国は世界人口の16%を占めるにすぎないにもかかわらず、世界の廃棄物の3分の1以上を排出しています。
環境にとって最も深刻な脅威とみられているのがプラスチックです。適切に管理されなければ、何百年、あるいは何千年にもわたって水路や生態系を汚染するおそれがあります。
循環型経済は解決策となるのでしょうか?
現在の私たちの暮らしは、地球が供給できる量を60%上回る資源を使っていると考えられており、廃棄物も過剰に生み出しています。循環型経済への移行が、広く進むべき道と考えられています。
循環型経済では、世界の資源の使用を最小限に抑え、廃棄物を削減し、炭素排出量を減らす方法で、物が生産・消費されます。修理、リサイクル、再設計を通じて製品をできるだけ長く使い続け、何度も再利用できるようにします。
循環型経済について、世界経済フォーラムはどのような取り組みを行っているのでしょうか?
リサイクルをさらに進めようとする動きから、意外なイノベーションが生まれています。通常なら廃棄されるものを有効活用する5つの例を紹介します。
1. コーヒーかす
ベルギーの企業PermaFungiによると、使用済みのコーヒーかすから月に約900キログラムのキノコを収穫しています。地元のコーヒーショップから集めたかすを栽培施設でわらとともに袋詰めし、キノコの胞子を育てる栄養豊富な培地を作ります。収穫後、キノコはオーガニック食品店やレストランに届けられます。同社の最高執行責任者、Stijn Roovers氏は「ベルギー人は年間5キログラムのコーヒーを飲みます。年間で数千トンにのぼり、その大半が捨てられているので、大きな可能性があります」とロイターに語りました。
2. テニスボール
米国の企業Recycleballsは、何百万個ものテニスボールを回収し、新たな製品にリサイクルしています。同社によると、米国では年間1億2,500万個のテニスボールが埋め立て地に送られ、ほとんど分解されないゴム廃棄物は2万メートルトンに達します。ボールの一部は粉砕され、フェルトとゴムに分けられます。回収したゴムの粉砕材は、テニスコートや馬場の建設に利用できます。ほかのボールは犬用ボールにリサイクルされます。
3. 自転車のインナーチューブ
Cycle of Goodはマラウイを拠点とする事業体で、英国のサイクリストから自転車のインナーチューブを回収・輸送し、埋め立て地に送られるのを防いでいます。その後、マラウイの縫製職人チームがベルトや財布、電子機器用ケースなどの実用品に作り替えます。インナーチューブの端材はすべて、地元の学校で使うクッション性のある家具に加工されます。
4. チューインガム
フランスの学生2人が、捨てられたチューインガムをスケートボードの車輪に変える仕組みを考案しました。大手ブランドのVansとMentosの支援を受け、Hugo Maupetit氏とVivian Fischer氏は、フランスのナントに特製のガム回収ボードを設置し、捨てられたチューインガムを集めました。ガムを結合剤と天然染料と混ぜ、射出成形によってスケートボードの車輪に加工します。「私たちの仕組みはナントで始まりましたが、ヨーロッパ全域で使えるように設計されています。この連携を通じて街をきれいにし、若者にとってより住みやすく、環境に優しく、彩り豊かな場所にできます」と、Maupetit氏とFischer氏はDesignboom.comに語りました。
5. フェイスマスク
英国の企業Waterhaulは、使い捨てフェイスマスクをリサイクルして、ごみ拾い用トングを作る取り組みを始めました。マスクを溶かしてプラスチックのブロックにし、それをトングに加工します。このプロジェクトをきっかけに、英国国内外でビーチ清掃活動が始まりました。Waterhaulの推計によると、世界では毎月1,290億枚のフェイスマスクが使用され、その多くが海に流れ着いています。



