ベルリンは、コンクリートや鋼材の使用を減らすため、ヨーロッパで現時点で最も高い木造建築物の建設を計画しています。
木材は、循環型バイオエコノミーを生み出すための鍵です。
木材の現代的な用途の多くは、数千年前にさかのぼります。
約16億人が、生計を森林に頼っています。
周りを見回してみてください。おそらく木材で作られたものが目に入るはずです。デスク、今いる建物の一部、もしかするとフルーツボウルも。木材はあまりにありふれているため、私たちはその存在を当たり前のものとして捉えています。しかし、木材には意外な用途もあり、木材製品が含まれていると思わないような日用品にも使われています。以下にいくつかの例を紹介します。
1. スーパーカー
一般的なスーパーカーの購入者であれば、チタン、炭素繊維、ケブラーを選択項目に加えるかもしれません。木材はどうでしょうか。ダッシュボード周りの高価な装飾部分を構成していない限り、その可能性は低いでしょう。

しかし現在、セルロースナノファイバー(木材由来の素材)で作られたスーパーカーが存在します。その素材は、鋼鉄よりも強度が高くです。日本政府が、自動車製造における排出削減を検討するプロジェクトの一環として依頼したものです。その重量は、従来のスーパーカーより50%軽く。
2. チューインガム
現代のチューインガムは合成樹脂の代替品に頼っていますが、伝統的には、サポジラの木から採れる乳白色のラテックスであるチクルから作られていました。アステカ族などの古代文明も、これを噛んで楽しんでいました。
3. 浄水フィルター
マサチューセッツ工科大学の技術者たちは、辺材の木部組織を用いて水を浄化できるフィルターを開発しました。インドで試験された試作品からは、木部フィルターが、汚染された飲料水から細菌やウイルスを除去するのに利用できる可能性があることが示されました。
4. カーワックス
多くのカーワックスブランドに含まれるカルナウバロウは、ブラジルにのみ自生するヤシの一種であるCopernicia prunifera の葉から採取されます。葉を乾燥させて叩くことで収穫されます。
5. 超高層ビル
木造の超高層ビルは、従来のコンクリートや鋼材による構造物と比べて、より速く、より安価に、そして環境への負荷を抑えて建設することができます。
ベルリンは、ヨーロッパで現時点で最も高い木造建築物の建設を計画しており、コンクリートや鋼材の使用を減らすため、直交集成板(CLT)と呼ばれる加工木材を使用します。「WoHo」として知られるこの29階建ての建物は、ノルウェーのMad Arkitekterが設計しました。

一方、バンクーバーの18階建てのブロック・コモンズ・タワーの建設では、推定2,432トンの炭素を相殺しました。現在、世界で最も高い木造建築物であり、学生たちが暮らしています。
6. 3Dプリンター用インク
スイスの材料科学研究所Empaの科学者たちが、セルロースナノ結晶をベースとした環境に優しいインクを開発しました。この技術は、インプラントやその他の生物医学分野の応用の3Dプリントに利用できる可能性があるとのことです。
7. アスピリン
ヤナギの樹皮は、何千年もの間、伝統医療において痛みの緩和や発熱の治療に用いられてきました。しかし、有効成分であるサリシンが発見されたのは1800年代になってからで、これが後にアスピリンの基礎となりました。
8. スポンジ
環境に配慮した家庭用スポンジは、木材由来のセルロースから作られることがよくあります。さらに科学者たちは、バルサ材を使って油を吸収するスポンジを開発しており、その吸収量は自重の最大41倍に達します。油流出事故の清掃において、非常に有用なものとなる可能性があります。
世界が樹木を保護すべき理由
木材は、循環型バイオエコノミーを実現するための重要な素材となります。これは、食料、土地、産業システムを管理するために自然資本に依拠する概念的な枠組みです。その目的は、自然と調和した持続可能な幸福を達成することです。
世界中で約16億人が生計を森林に依存しており、さらに陸上に生息する動物、昆虫、植物の種の80%以上もまた、森林を住処としています。
しかしながら、国連食糧農業機関(FAO)の推計によると、過去10年間で森林減少の速度は鈍化したものの、依然として、農業や他の土地利用への転換により、毎年1,000万ヘクタールの森林が失われています。
この貴重な再生可能資源を管理するうえで、責任ある林業と土地管理が不可欠となります。
木材由来のエコなスーパーカーは、おそらく今後も物珍しいものにとどまるでしょう。しかし、古くからの素材から新たな製品を生み出す可能性を示しており、より持続可能な未来へと私たちを導くかもしれません。



