データセンターの需要が高まるなか、より持続可能なものにする必要があります。
サーキュラーエコノミーへの参加は、データセンターのカーボンフットプリントを大幅に削減する可能性があります。
データセンターがサーキュラーエコノミーの一部になれば、収益にもプラスの影響が期待できます。
情報技術(IT)部門は、サステナビリティ推進において過小評価されがちな役割を担っています。エッジコンピューティングへの投資は2022年に前年比15%の成長が見込まれており、データセンターの容量とエネルギー需要は増加し続けています。企業はその環境への影響を考慮しなければなりません。
ここで登場するのがサーキュラーエコノミーです。エレン・マッカーサー財団の創設者は、これを「設計の段階から回復と再生を促す経済の枠組み」と定義しています。世界中のあらゆる業界で、サステナビリティの重要性をめぐる議論が深まっており、サーキュラーエコノミーはその中心的な要素となっています。
企業は、すべてのステークホルダーに受け入れられる変化を起こし、より持続可能な事業運営を実現するにはどうすればよいか模索しています。循環型の事業運営を優先することは、テクノロジー企業がサステナビリティ目標を達成し、より環境に優しい未来に向けて事業戦略を最適化するための重要な方法です。ITリーダーは今、考え方を改め、導入の初期段階から持続可能で、再利用またはリサイクル可能なテクノロジーを取り入れる必要があります。
これまで、データセンター機器は循環型とはほど遠いものでした。専門家によると、データセンターの設計上の耐用年数はわずか10~15年です。コストとエネルギー消費の大きい機器を10年ほどごとに交換すると、環境に大きな負担がかかりますが、多くの企業はそのことに気づかず、対策を講じていません。
サーキュラーエコノミーに向けたデータセンターの構築
IT業界は、新しいデータセンター(エッジデータセンターを含む)を構築する際、機器が耐用年数を迎えて使用されなくなるまで待つのではなく、IT機器と重要インフラ機器のライフサイクル全体を考慮する必要があります。エッジにおけるITインフラのライフサイクル評価を重視すれば、組織がサステナビリティに関するKPIを達成できるだけでなく、収益にもプラスの影響をもたらします。この循環型のアプローチへの移行にあたり、企業はサステナビリティ基準を満たすハードウェアを導入するため、あまり知られていないいくつかの戦略を採用すべきです。
導入当初から持続可能に
線形経済からサーキュラーエコノミーへ効率よく移行するため、IT分野の意思決定者は次の方法を採用すべきです。
機器の交換時には、新品購入以外の選択肢を検討する
再製造品、整備済み品、中古の機器や部品を選べば、コストを抑えられるだけでなく、新品を購入する場合と比べて排出量を削減できる可能性もあります。整備済み機器を購入すれば、新しい機器の製造に必要な原材料の採掘を避けられ、最終的に環境への影響を減らせます。また、整備済み製品の需要が高まると古い機器をより長く使い続けられるため、サーキュラーエコノミーの循環性も促進されます。
新品を購入する代わりに、古い機器を改修する方法もあります。ミッションクリティカルなハードウェアの寿命を延ばすため、IT部門は機器を先回りしてアップグレードできます。たとえば、モニターやセンサーを追加すれば、保守の時期を予測しやすくなり、ダウンタイムを削減できます。これにより機器の健全性が高まり、総所有コストも削減できます。サプライヤーに再生材を求めれば、より環境に優しく費用対効果の高い方法で実現できます。多くの組織では、サプライヤーが再生材を使った選択肢を提供していることが分かるでしょう。
循環型の取り組みを行うベンダーや組織と連携する
たとえば、シスコなど、使用済み製品を回収して埋め立て処分を防ぐことに合意し、サーキュラーエコノミーに取り組む企業がいくつもあります。これはIT業界の製品寿命終了後の課題に対処するとともに、中小企業に低価格の機器を提供します。
企業は、環境に配慮した製品を扱うベンダーを探すこともできます。グリーン製品は通常、組織のカーボンフットプリントを最小限に抑え、エネルギー消費を減らせるよう設計されています。また、標準的なハードウェアよりも整備やリサイクルが容易な傾向があります。
外部パートナーと連携して、すでに確立されたベストプラクティスや知見を活用するのも有効です。サステナビリティの取り組みを改善するための変更を実施する際は、特に役立ちます。同様のサステナビリティ目標を持つパートナーは、変化を目指す企業に独自の支援を提供できます。
持続可能なプレハブ式モジュールソリューションを導入する
すぐに使えるモジュールソリューションは、システムをあらかじめ組み立てた、持続可能な方法で製造されたデータセンターです。必要な材料だけで構成されているため、導入までの時間を短縮し、組織がエッジデータセンターを拡張しやすくすると同時に、廃棄物を削減します。
より環境に優しい未来に向けた戦略
これまでIT部門がサステナビリティの取り組みを主導することは一般的ではありませんでした。しかし、地球を傷つける「ゆりかごから墓場まで」という考え方から、より「ゆりかごからゆりかごへ」というアプローチへと世界が移行する今、変革の時が来ています。
データセンターが生み出す炭素と熱の量を考えれば、IT部門は事業活動で生じる廃棄物の削減に大きな役割を果たせます。組織をサーキュラーエコノミーに組み込むためのベストプラクティスに従うことは、IT部門がコストを削減し、過剰な廃棄物が許容されない未来に備える優れた方法です。




