毎年、数多くのスタートアップが、世界を席巻する革新的な新製品を携え、エネルギーと情熱、そして意欲に満ちて勢いよく登場します。しかし、厳しい現実として、その実に90%が失敗します。善意に満ちた起業家たちは、なぜこれほど市場を読み違えるのでしょうか。
「早く失敗し、何度も失敗する」という考え方のもとでは、一度の失敗で諦めない人も多いでしょう。それでも、成功率を高め、起業の成功による恩恵を最初の挑戦より先にも広げる方法があるはずです。
最近、SAP Radioの放送「イノベーションの進化:なぜこれほど多くのスタートアップが失敗するのか」で、3人の専門家がスタートアップが直面するさまざまな課題と、成功の可能性を高める方法について意見を交わしました。
生き残るのは、疑い深い者だけ
SAPのStar-up Focus ProgramのSuraj Sudjiによると、成功する可能性が最も高いスタートアップは、さまざまな失敗のシナリオを通じて自ら学び、代替案を用意しています。
「何がうまくいかない可能性があるか、そしてどう乗り越えられるかという点で、創業者が疑い深くなるのは本当に理にかなっています」とSudjiは述べました。「そういう姿勢を持ってこそ、スタートアップは今後、本当に成功できるのだと思います。」
またSudjiは、アイデアは「ありふれたもの」で、同じアイデアが通常は10の異なる組織によって開発されているため、スタートアップは秘密保持契約(NDA)をそれほど気にすべきではないと警告します。その結果、成功を左右するのは実行力です。好例はAmazonです。同社が創業した当時、Amazonとまったく同じことをしている会社が他にほぼ12社ありましたが、生き残ったのはAmazonだけでした。
知的財産の保護
バンガロールのインド経営大学院の客員教授であるRajeev Srinvasan教授は、スタートアップを悩ませる問題は2つあると考えています。新しいアイデアを市場に投入する力と、知的財産を保護する力です。
この教授は、特にテクノロジー業界ではNDAに大きな効力がないという点に同意する一方、スタートアップは自社製品の独自性を意識し、特許の取得を目指すべきだと述べます。良いアイデアがあっても、初期段階にある企業の多くは市場投入や顧客獲得の契約に忙殺されています、とSrinvasanは言います。アイデアが本当に特許の対象となる、あるいは知的財産として保護できるのであれば、著作権、営業秘密、地理的表示、商標などの手段を検討できます。
「時間がたつにつれ、他者が自分たちの市場に参入するのを防げるため、それらは極めて強力なものになります」とSrinvasanは述べました。また、運よく自分たちの知的財産が標準になれば、他のすべての人に自分たちからライセンスを購入するよう求めることができます。それは非常に望ましい状況です。」
信念を持つこと
SAPのデザイン思考およびリーンスタートアップの専門家であるLakshman Pachineela Seshadriは、Clay Christiansenの学派の考え方を支持しています。「イノベーターには、強い信念が必要です。」自分たちが大きなアイデアに取り組んでいるという直感を信じる必要がありますが、その信念は盲目的である必要はありません。Seshadriによると、スタートアップがアイデアを分析・調査するほど、自分たちや投資家の疑念が強まります。
「スタートアップやイノベーターには、自分たちのアイデアがうまくいくという強い信念が必要です」とSeshadriは述べました。「分析にとらわれて身動きが取れなくなるような状況に陥ってはなりません。これは、スタートアップが避けるべき障害のひとつです。」
本記事は、 SAP Community Networkとの協力により掲載されています。掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持していることを意味しません。
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著者:Tim Clarkは、SAPグローバル・マーケティング・コミュニケーション部門の「ブランド・ジャーナリズム責任者」です。
画像:階段を上るビジネスマン。REUTERS/Yuya Shino。



