「ジェームズ・アルトゥチャー・ショー」のある回で、ハーバード大学の心理学者スーザン・デイビッドは、いささか不穏な観察結果を語った。私たちは自分でも気づかないうちに、他人の行動から影響を受けているという。
表面的な例を挙げれば、飛行機で隣の人がキャンディーを注文すると、自分も注文する可能性が高くなる、といったことだ。
しかし、心理学者が「社会的感染」と呼ぶこの現象には、もっと根深い形がある。デイビッドが特に関心を寄せているのは、私たちが自分の夢ではなく、誰かの夢を生きることになってしまう場合だ。
『エモーショナル・アジリティ』の著者でもあるデイビッドは、アルトゥチャーにこう語った。
「私たちはしばしば、人生のある時点で振り返り、『どうしてここにたどり着いたのだろう』と言うことになります。ただ流れに身を任せていただけ。周りの人がするように言ったことをしていただけだった、と。」
デイビッドの例では、大学に進学し、仕事に就き、家を買う。つまり、従来の成功の指標をすべて満たしている。それでも、自分が望むような幸せや充実感を得られない。
ここでの問題は、自分にとって大切なものを認識しながら意識的に無視したことよりも、分かっていないことにあるのかもしれない。自分にとって何が大切なのかを。
人生をより良く感じるための第一歩は、それを知ることだ。
一日の終わりに、自分にこう問いかけてほしいとデイビッドは言う。「今日は、価値あることとして何をしただろう?」あるいは、「今日が人生最後の日だとしたら、価値あることとして何をしていただろう?」
(デイビッドは、何が喜びをもたらしたかを尋ねるべきではないとすぐに付け加える。喜びをもたらす活動と、価値ある活動は、しばしば重ならないからだ。)
デイビッドの洞察の背景には、価値観を確認することの力を示す研究が蓄積されつつある。約1年前、私は研究を紹介した。ハーバード大学の心理学者エイミー・カディの著書『プレゼンス』で引用された研究で、自分にとって最も大切なこと――家族や創造性など――について書くと、困難な状況でより良い成果を上げられることが示されていた。
具体的には、ある研究で価値観を確認する課題を行った参加者は、一覧から自分にとって最も重要な価値観を選び、それについて書くよう求められた。
ポッドキャストの回でデイビッドは、価値観の確認が長期的な成功を後押しする力も示したいくつかの研究を取り上げた。
たとえば、家族で初めて大学に進学した学生のうち、価値観を確認する課題を行った学生は、行わなかった同級生より良い成績を収めた。また、女性の外科レジデントも、この課題を行った場合、臨床評価でより良い成績を上げた。
どちらのケースでも、価値観を確認する課題は、参加者の成功を妨げかねない社会的偏見が活性化するのを防いだようだ。
自分にとって大切なことに名前をつけると、「この世界で自分がどうありたいかに合致した習慣を身につけやすくなる」とデイビッドは言う。つまり、抽象的な価値観が、日々の具体的な行動へと置き換えられるのだ。
価値観を確認する課題は、ある意味で、個人のミッションステートメントを書くことに似ている。これは科学的根拠の薄い考え方だが、スティーブン・コヴィーが1989年のベストセラー『7つの習慣』で提唱した。
専門家の中には、個人のミッションステートメントは、新年の抱負よりも目標達成に役立つと言う人もいる。目標の背後にある「なぜ」と結びつけられるからだ。
結局のところ、個人のミッションステートメントや価値観を確認する課題、そして価値あることを何かしたかという問いの狙いは、言葉にするには広すぎたり曖昧すぎたりするかもしれない価値観を、明確に表現することにある。
「価値観は、企業の壁に掲げられているような、抽象的で恣意的なものだと見なされがちです」とデイビッドはアルトゥチャーに語った。「けれど、価値観とは生き方の質です。価値観は私たちを自由にします。」


