都市はマインドフルになれるのでしょうか。都市環境を形づくるレンガやモルタルに加え、騒音や過密状態を考えれば、答えは「いいえ」だと思うかもしれません。
しかし、複数の著者によれば、それは誤りです。著書『マインドフル・ロンドン:都市の混沌の中で穏やかさと充足感を見つける方法』で、テッサ・ワットは、都市もマインドフルになり得ると述べています。それだけでなく、マインドフルな実践を促し、可能にすることで、住民のウェルビーイングに大きく貢献できるのです。
感覚を過剰に刺激し、集中して注意を向けることを難しくする都市もあれば、静かに思索にふけり、身を寄せられる場所を提供する都市もあります。図書館や美術館、教会の静寂と安らぎ、あるいは緑地や水辺などです。
なぜでしょうか。住民への思いやりがより強く感じられ、一般的な都市環境の厳しい側面に対するレジリエンスも高いように見える都市があるのは、なぜでしょうか。

都市が私たちの心の状態にどう影響するかを理解するには、いくつかの重要な問いを考える必要があります。第一に、マインドフルであるとは実際にどういう意味でしょうか。マサチューセッツ大学医学部の名誉医学教授ジョン・カバット・ジンによれば、それは「特定の方法で注意を向けることによって培われる、その瞬間ごとの、判断を交えない気づき」を身につける能力です。この高まった気づきを得るうえで、都市環境は促進要因にも障害にもなり得ます。
第二に、そのような気づきを実践するのに理想的な環境とはどのようなものでしょうか。マインドフルネスには、穏やかさ、明晰さ、集中を促す空間が必要であり、それらが利用可能で、簡単にアクセスできなければなりません。
第三に、よりマインドフルな都市環境に寄与する、測定可能な主要因は何でしょうか。世界経済フォーラムのインフラ・都市開発チームは体系的な取り組みを通じて、こうした要因の一部を定義し、「先行」指標と「遅行」指標に分類しました。
先行指標とは、騒音や汚染の少なさなど、マインドフルネスに寄与する既存の要素です。一方、遅行指標は、ストレス水準の低下やウェルビーイング、幸福度の向上など、よりマインドフルな生活様式が長期的にもたらす結果として測定できます。
マインドフルな都市の特性を体系的に分析・分類するため、ブランド戦略家で作家のジャン=ノエル・カプフェレールは、このアイデンティティ・プリズムを考案しました。これは、都市が住民との間に、強靱な物理的基盤、個性、文化、関係性を築く方法を示す堅牢な枠組みであり、そのすべてが、よりマインドフルな環境につながります。

第四に、マインドフルネスの実践を難しく、あるいは不可能にする要因は何でしょうか。世界的に見ると、都市化の拡大に伴い、ストレス関連疾患の数が増加しています。世界保健機関によれば、都市生活に起因するメンタルヘルスの問題は、2030年までに都市化が進んだ国々で大きな負担となるでしょう。
では、うまく取り組めているのはどの都市でしょうか。世界銀行の「世界開発指標」、国連の「世界幸福度報告書」、OECDの「より良い暮らし指標」、エコノミスト・インテリジェンス・ユニットの「最も住みやすい都市」、グローバル・フットプリント・ネットワーク、ギャラップの世界世論調査など、さまざまなデータベースの分析に基づき、マインドフルな都市のリストを作成しました。
世界で最もマインドフルな都市トップ10の候補

このランキングでは、社会的寛容さ、市民参加、仕事と生活のバランス、医療の質、平均寿命、安全性、エコロジカル・フットプリント、所得水準など、さまざまな特性を分析しています。おそらく意外ではありませんが、上位は北欧の都市が占めています。しかし首位に選ばれたのは、自然の美しさに囲まれた大都市で、2030年までにCO2排出量実質ゼロを目指すデンマークのオーフスです。

