各国で次々と新都市の建設が進む

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今世紀初頭、アジアとアフリカ各地でまったく新しい都市が出現し始め、それまで目立たなかった広大な土地や埋め立て地を一変させた。こうした新たな都市づくりの一部は、将来の経済大国となるのだろうか。

一から都市を建設する熱意は尽きる気配がなく、マレーシア、中国、スリランカ、ナイジェリア、ケニア、オマーン、サウジアラビアなどで巨大プロジェクトの建設が始まっている。国連による推計によると、2050年までに世界人口の66%が都市に暮らすようになる。こうした何十億人もの人々のニーズに応えることは、大きな課題となる。

2017年の大陸別都市化率(都市人口の割合)

Image: Statista

北米では人口の81%超が都市に暮らすが、世界の人口上位10都市に入るのはニューヨーク市だけだ。ラテンアメリカとカリブ海地域の都市化率は米国に近い80%、欧州は74%で3位となっている。人口が急増するアジア(49%)とアフリカ(41%)でも、都市化が急速に進んでいる。

従来型の都市の多くはインフラが時代遅れで、技術も古く、発展の妨げとなることがある。しかし、開発者が白紙の状態から始めれば、未来の都市は現在の街並みとは大きく異なる姿になるかもしれない。

グリーンシティ

フォレストシティ、マレーシア

人工島の上に建設が進む都市。Image: Forest City Country Garden

シンガポール北西端からわずか2kmの場所にあるマレーシアのフォレストシティは、海を埋め立てた土地に建設される、議論を呼ぶ新たな開発計画だ。実際、かなり広大な土地である。70万人を収容する計画で、都市の面積は14平方キロメートルに及び、ニューヨークのセントラルパークの4倍に相当する。

このスマートシティには車がなく、住宅・商業用の環境配慮型超高層ビルは、騒音や大気汚染を減らすため植物で覆われる予定だ。2035年の完成を目指し、22万人の雇用創出を見込む。

フォレストシティ、中国

柳州フォレストシティの、植物に覆われた建物。Image: Stefano Boeri Architetti

柳州近郊で進む新たなグリーン開発には、マレーシアの同名都市と共通する点がいくつかある。イタリアの建築家、Stefano Boeri Architettiの設計によるこのプロジェクトは、完成時に3万人を収容し、商業・レクリエーション施設を備える予定だ。

植物や樹木に覆われた空間や建物を備え、鳥や昆虫、人々が健やかに暮らせる理想的な環境を提供する。このプロジェクトは、CO2を年間約1万トン吸収し、酸素を年間900トン生み出すことで、大気汚染の抑制を目指している。

スマートシティ

ベルモント、米国

マイクロソフト創業者のビル・ゲイツImage: Reuters

テクノロジー起業家で、マイクロソフトの創業者でもあるビル・ゲイツは、アリゾナ州の砂漠にスマートシティを建設している。面積は2万5,000エーカーに及び、ベルモントは、テクノロジーを中核に据えて設計・建設される。

開発を担うベルモント・ブラザーズによると、この都市は住みやすさを重視し、環境に高速インターネット接続を組み込む。人口は18万2,000人と予測されており、自動運転車で市内を移動できるほか、渋滞を最小限に抑えるスマート信号機も導入される。

松島、韓国

Image: Gale International

韓国の松島国際業務地区(IBD)は、公共交通機関を最大限活用し、毎日の自動車通勤を過去のものにすることを目指している。オフィスや学校、住宅以外の建物の大半がマンションの近くにあり、歩いてすぐアクセスできるよう計画された。

松島の約40%は緑地である。道路交通の削減や公共交通機関の統合と相まって、温室効果ガスの削減に役立っている。ごみをトラックで収集する代わりに、住宅のごみ投入口から空気圧チューブで吸引して中央施設に集め、リサイクルまたはエネルギーに変換する。

産業都市

コロンボ・ポートシティ、スリランカ

夜の都市を描いた完成予想図。Image: Port City Colombo

埋め立て地に建設されたコロンボ・ポートシティは、スリランカの海岸線を人工的に200ヘクタール以上、インド洋側へ拡張する。世界で最も航行量の多い航路に面し、東アジア、アフリカ、中東へのアクセスを有するこの新都市は、アジアから欧州へと広がる、戦略的な中国が新たに取得した港の一角を成す。

コロンボ・ポートシティは、独自の投資関連法制と政策を備え、地域有数の金融・貿易拠点となるうえで戦略的に有利な位置にある。この開発は、スリランカの世界における経済的・地政学的な立場を一新する可能性がある。

中オマーン産業都市、オマーン

改修後の港湾地区の設計図。Image: Port of Duqm

中オマーン産業都市は、オマーンの首都マスカットの南、アラビア海沿岸に建設中の総額107億米ドルの都市だ。ドゥクム経済特区に位置する、面積11平方キロメートルの開発計画は、砂に囲まれた利用の少ない港を、交通を軸とする砂漠の巨大拠点へと変えることを目指す。2万5,000人の住民向けに住宅、インフラ、レクリエーション施設を整備する。

港湾施設には石油精製所とメタノール工場のほか、太陽エネルギー機器の製造工場、石油・ガス機器の生産施設、自動車組立工場、建築資材の流通施設も設けられる。Port of Duqmは、貨物取扱量が今後数年間で飛躍的に増加し、2022年までに4,000万トン近くに達すると予測している。

課題の多い未来

数十年前、都市化は問題とみなされていた。今では、世界経済を再構築する機会と捉える人もいる。

従来型の都市は、人口の増加に伴って時間をかけて拡大し、郊外へ広がっていく。一方、こうした新都市は目的に沿って建設される。戦略的な立地に設計され、将来の貿易、金融、物流、技術、商業の拠点となることを目指す。既存の世界的ネットワークに挑みうる、長期的な経済成長を見据えている。

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