政府と都市のリーダーが脱炭素化に向けて連携すべき5つの方法

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• 都市がネットゼロを達成するには、上位政府の支援が必要です。

• ブラジルのサンパウロ州は、脱炭素化のための技術プラットフォームとベストプラクティスを整備しています。

• こうしたプログラムを実施するうえで、資金は依然として避けて通れない課題です。

世界各国の政府は、ネットゼロ炭素の目標達成に向けて準備を進めています。しかし、この変革は、都市レベルのリーダーシップとの効果的な連携を通じて初めて実現することは明らかです。国の政府は、ネットゼロ炭素の都市に向けた具体的な取り組みをどのように支援できるでしょうか。

ブラジルのサンパウロ州は、パリ協定のすべての要件を満たし、持続可能な開発目標(SDGs)へのコミットメントを改めて表明しています。同州は、自治体がネットゼロ炭素に向けた具体的な行動を実施できるよう後押しすることが、気候変動に大規模な影響をもたらす最も効果的な方法だと考えています。

この取り組みにおけるサンパウロ州の主な教訓を以下に紹介します。

1. ネットゼロ炭素の都市の重要性への認識を高める

地域のリーダーが、経済的な節約、インフラのレジリエンス向上、データ管理の改善、そして何より生活水準の向上といったネットゼロ炭素の都市の利点に加え、炭素排出量の増加に伴う問題の深刻さを理解してこそ、資源、時間、労力の優先配分が現実的な選択肢となります。

こうした考えのもと、サンパウロ州は、政府のあらゆる分野(経済・社会開発、環境、運輸、教育、司法、パートナーシップ)のメンバーに加え、民間セクター(国連グローバル・コンパクトを通じて)、学術界、専門分野のNGOを含む市民社会の代表者で構成するSDG委員会を設立しました。同委員会は、地域団体や行政担当者とともに市レベルで開催するワークショップなど、SDGsへの認識を高める数多くの取り組みを進めています。地域の大学はSDGsに関する研究を行い、地域のリーダーはSDG市議会の設置を進めています。また、サンパウロ州のサンタナ・デ・パルナイーバ市は、国連の自主的ローカル・レビューに参加したブラジル初の都市となりました。

ネットゼロ炭素を目指す都市にとって、システム全体の効率化が目標となるImage: 世界経済フォーラム

2. 利用可能な解決策について助言する

地域のリーダーはネットゼロ炭素の都市を実現する重要性を理解していても、必要な解決策を策定する明確な道筋を見いだせないことがよくあります。情報へのアクセスの制限や地域の技術的専門知識の不足は、特に小都市や地方でよく見られる課題です。州政府や連邦政府には、知識やツールを集約し、都市のリーダーにつなぐ重要な役割があります。

「Plataforma Pró-Municípios(「プロ・シティーズ・プラットフォーム」)は、サンパウロ州の技術研究所(IPT)が開発し、この連携を促進することを目的としています。都市のリーダーが相談し、都市に関する技術的解決策について無料で支援を受けられるハブとして機能します。同研究所は助言者として、都市が直面する個別の課題を特定し、市場で利用できる解決策を提示(または新たな解決策を提案)して、実施を監督します。たとえばIPTは、マイリンキ、サン・ジョゼ・ド・リオ・プレト、ノヴォ・オリゾンテの各市を支援し、建設廃棄物と解体廃棄物の管理計画を策定しました。これにより、廃棄物を再利用し、未使用の原材料の生産に伴う排出を回避できます。IPTは現在、太陽エネルギーの利用拡大に向けた新たな奨励法についてもサンパウロ市を支援しています。また州政府は、次世代スマートシティ・プラットフォームと自治体向け認証プロセスを開発中です。

3. 技術調達について理解を深める

都市政府が技術を調達する能力を高めることは、都市のエネルギーシステムに統合的なアプローチを導入するうえで重要です。たとえば、スマートグリッド向けのクラウド型監視システムの購入は、変動する料金体系に加え、解決策の内容を一般市民に詳しく説明する難しさから、課題となる可能性があります。

ブラジルは、商業化前調達(PCP)と革新的ソリューションの公共調達(PPI)に対応する個別の法律を制定しました。しかし、こうした規制はほとんど適用されておらず、イノベーションを促すための公共調達の活用を妨げているという見方が広く共有されています。その理由は数多くあります。先端技術はまだ開発の初期段階にあり、すでに市場にある既存技術に対して価格競争力を持てない可能性があります。また、公共調達の担当者は、最初から大規模な革新的ソリューションを導入することに慎重になる場合もあります。

サンパウロ州は、自治体レベルでより効率的な技術への投資や官民連携を促進する州のイノベーション・技術法を公布しました。また、州はイノベーションの公共調達に関するツールキットを公開中です。これは、市長が委託事項書(ToR)、情報提供依頼書、PPIおよびPCPの契約書案などの調達文書を簡素化し、技術調達を迅速化するのに役立ちます。ツールキットはオンラインで公開される予定です。

4. ベストプラクティスの共有を促進する

地域ごとに実情は異なるものの、多くの共通課題にも直面しています。資源配分を最適化するには、州政府または連邦政府による調整が重要です。この役割には、地域のリーダーをつなぎ、特定の都市の特性に適した解決策を見いだし、その知見を活用できる公的リーダーに最良の事例を伝えることが含まれます。

サンパウロ州政府では、州内すべての都市で導入済み、または開発中のスマートシティ・ソリューションを集約するリアルタイム・ダッシュボードを現在作成しています。このプラットフォームはオンラインで公開され、距離による障壁を減らし、システム全体の効率化を含む複数のソリューション分野について、都市のリーダーが同じ立場の人々から学べるようにします。民間セクターの技術提供者もこのデータを活用し、自社の製品やサービスの潜在市場を把握できます。さらにサンパウロ州には、自治体との関係および地域開発を担当する地域事務局があります。

5. 共同投資する

資金――避けて通れない課題です。上記の取り組みがすべて成功しても、都市が予算の制約を受けていれば、具体的な行動にはつながりません。移行を加速するには、都市の排出に対処するため、連邦政府と州政府が資金を配分する必要があります。

この考えのもと、州は毎年コンテストを開催しています。ネットゼロ炭素など複数のテーマについて、都市がKPIの改善で測定する目標を明示してプロジェクトを応募します。年末には、最も優れた成果を上げたプロジェクトに賞金が授与されます。都市は同規模の他都市と「競い合う」ため、小規模な都市も積極的に参加できます。これが地域の解決策の開発を促しています。2020年には、サンパウロ州の440都市が8,800件を超えるプロジェクトを登録しました。たとえばカンピーナス市は、スマート照明インフラ・プロジェクトに基づくエネルギー効率の改善で受賞しました。

さらに、Ideagov(政府の課題解決にスタートアップを起用する、州レベルのミッション志向型プログラム)と、Fapesp(ブラジルの主要な科学研究機関)を通じ、州はシステム全体の効率化ソリューションを開発するスタートアップや機関に直接投資し、普及と価格競争力の向上を図っています。

レジリエントな成長に向けて、フォーラムがリーダーによる都市の力の活用をどう支援するか

「都市変革センター」は、都市のリーダー、企業、政府をつなぎ、都市の未来を形作る課題と機会への理解を深めます。

都市変革センターは、同じ立場の人々との学び合いと連携を通じて、都市が知見を交換し、共通の理解を実践的でレジリエントな都市ソリューションへと結び付けられるよう支援します。

センターの活動を見る

サンパウロ州は、市民の長期的な繁栄を目指す持続可能な開発の道筋へのコミットメントを強化しています。この開発モデルにとって、ネットゼロ炭素都市アジェンダを前進させる行動を促すことが重要です。

• 私たちは、関係者の皆さまがこの歩みに加わることを歓迎します。詳しくは、プログラムのウェブページをご覧いただき、最新の報告書『ネットゼロ炭素都市:統合的アプローチ』をご参照ください。

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