データ仲介者は、デジタルの主体性とプライバシーの確保に不可欠である

data report
This event is part of the launch of ‘Advancing Digital Agency: The Power of Data Intermediaries'.Image: Unsplash
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Web 3.0は、人とテクノロジーの関係を大きく変えるだろう。画面のない環境でシームレスな相互作用を求めるなか、リアルタイムで収集・処理されるデータに対する主体性を、どのように確保するのか。

専門家たちは、信頼できる人間とテクノロジーの相互作用の鍵としてのデータ仲介者の力、および新たなオンラインのシナリオにおける人間の主体性とプライバシーという問題について、政策立案者や企業がどのように考えているかについて議論した。本イベントは、『デジタル主体性の推進:データ仲介者の力」』と題する報告書の発表の一環として行われた。同報告書は、世界経済フォーラムのデータ仲介者タスクフォースが共同執筆したものである。

パネリスト:

Anne Flanagan、データ政策プロジェクトリード、世界経済フォーラム

Caroline Louveaux、最高プライバシー責任者、Mastercard

Allan Millington、グローバル・データ政策リーダー、EY

Richard Whitt、社長、GLIA Foundation

モデレーター:

Kate Kaye、シニア・レポーター(AIおよびデータ担当)、Protocol

セッションの主な発言は以下のとおり。

データ仲介者について

Louveaux氏は、オンラインで何かを行うたびに、長大なプライバシー通知や利用規約への同意が求められるが、それでもプライバシーが十分に守られているとは感じられないと述べた。

「ユーザー体験を損なうことなく、プライバシーをより意味のある形で守る方法があるはずです。これらのプライバシー通知をすべて読み、個人データを共有すべきかどうかを助言する作業を、データ仲介者に委任することはできないでしょうか。」

あらかじめ設定を行っておけば、データ仲介者はその設定に基づいて私たちに代わって判断することができる、と彼女は付け加えた。

「データ仲介者は、私たちの個人情報を一定の場所に保管し、設定に基づいて、特定の目的のために、第三者機関に私たちに関するごく限られた情報へのアクセスを許可することができます。また、データ仲介者は、私たちのデータに対する対価を交渉することもできます。万能の方法があるわけではありません。」

ただし彼女は、データ仲介者にどの法律が適用されるのか、データ仲介者の責任は誰が判断するのかといった課題に対処する必要があると注意を促した。

意味のある同意について

Millington氏は、課題には、信頼のギャップをどのように縮めるか、またデータの利用可能性が含まれると述べた。

データ仲介者は中立的な主体を設け、需要と供給の間のギャップを埋める役割を果たす。

「『信頼されたデジタル代理人』は、許可を委任するという点で興味深い仕組みです。組織は同意通知を通じて個人データを利用する法的根拠を持っているとはいえ、それは本当に意味のある同意と言えるのでしょうか。それが現在の問題です。ですから、信頼されたデジタル代理人という概念は、ゲームチェンジャーになり得るのです。」

「信頼を新たな破壊者と捉えることもできます。データの力を使いこなす方法は、その信頼のギャップを埋めることです。これは、データをより意味のある形で活用するうえで、当社の顧客や、あらゆる企業にとって不可欠となるでしょう。」

データガバナンスについて

Whitt氏は、現在のウェブではオンラインプラットフォームの説明責任が欠けており、私たちの多くにとって主体性や救済を求める感覚も欠けていると述べた。

「データガバナンスとは、いわば交通ルールです。誰がそのルールを定め、誰がそれを執行するのか。受託者責任、誠実な注意義務、忠実義務といった信任法の原則に基づき信頼性が確保され、かつ人間に対して完全な説明責任を負うデータ仲介者の世界を、どのように構築すればよいのか。」

「それを抑制と均衡と呼ぶ人もいるでしょう。私は、多層的な説明責任を『ベルトとサスペンダー』と呼ぶほうが好みです。そのため、民間部門、公共部門、マルチステークホルダーのグループがそれぞれの形で関与する必要があります。」

すべての人が遵守する行動規範を策定するには「意欲ある者による連携」が必要であり、時間の経過とともに、それは一つの専門職へと発展し得る。

パーソナルAIについて

Whitt氏は、「制度的AI」(オンラインプラットフォームが運用するシステム)を私たちに対してより説明責任のあるものにする方法について多くの議論があるが、「賭け金を引き上げる」必要があると述べた。

「私たちを代表するパーソナルAIが必要です。私たちに関するデータで学習された機械学習アルゴリズムを備え、リアルタイムで私たちがやり取りでき、現実世界で私たちを代表できるもの。それが画面上であれ、スマートシティの環境であれ、常に私たちと対話する、デジタル上のアバターです。」

「それを効果的かつ説明責任のあるものにするには、何かに紐づけられる必要があります。そうすれば、個人である私に対して注意義務を負う受託者、信託、またはデータ管理者の窓口となることができ、私に代わって行動していることを確かめられます。まず何より、それがほかの誰でもなく、あなたを代表していることを確実にするため、バックエンドの技術とガバナンスが連携して機能する必要があります。」

モノのインターネットを用いたスマートシティは、人間にはできない方法で私たちに代わって計算処理を行うために、個人用AIが必要となる一例となるだろう。

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