ネットゼロ計画にAIの視点を。COP31が見直しの好機

Global net zero goals were agreed before AI existed in any meaningful way – now, with COP31 approaching, it is time climate goals were updated to account for AI.
Global net zero goals were agreed before AI existed in any meaningful way – now, with COP31 approaching, it is time climate goals were updated to account for AI.Image: REUTERS/Ueslei Marcelino
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  • COP31議長国は、世界の最終エネルギー需要に占める電力の割合を高めることを提案しています。しかし、気候・エネルギー計画ではAIがほとんど考慮されていません。

  • AIの長期計画をめぐっては、今や二つの潮流が主流となり、せめぎ合っています。大幅な効率向上と、需要の急増が見込まれることです。

  • 今年11月にアンタルヤで開かれるCOP31は、需要と効率のどちらが最終的に優位に立つかにかかわらず、長期的な気候シナリオに関する共通計画を文書にまとめる機会です。

世界がネットゼロ目標を策定したとき、人工知能は議論の場にありませんでした。今年11月、アンタルヤで開かれるCOP31で、その状況を変える必要があります。

6月、COP31の次期議長国は、行動アジェンダの主軸に電化を据え、共通目標を提案しました。最終エネルギー需要に占める電力の割合を、現在の20%強から2035年までに35%へ引き上げる目標です。これは適切な優先課題です。しかし、電化は需要の問題でもあります。追加の電力を何が使い、その需要はどこで生じ、どう供給するのでしょうか。

AIとデータセンターは、今やこの議論の中心に位置づけるべきです。

AIとエネルギー:逆方向に動く二つの潮流

電化の議題をAIやデータセンターと切り離せない理由を理解するには、効率の向上と需要の増加という二つの重要な潮流を把握する必要があります。

第一の潮流は、目覚ましい効率の向上です。AIのタスク当たりの電力消費量は、年間で少なくとも一桁以上減少しており、エネルギー史上かつてないペースです。Googleによると、Geminiへのテキスト入力1回当たりの消費電力量の中央値は現在約0.24ワット時で、これは1年間で33分の1に減少した後の値です。2026年のある研究では、最先端モデルの推論における消費電力量の中央値は0.31ワット時と推定されています。

第二の潮流は、総需要の増加です。データセンターの電力消費量は2025年に17%増加し、AIに特化したデータセンターの消費量は50%増加しました。IEAの中心シナリオでは、世界のデータセンター需要は2025年の485テラワット時(TWh)から2030年には950 TWhへ、およそ倍増すると見込まれています(世界の電力消費量の約3%)。

AIのタスク当たりの効率は劇的に高まっていますが、タスクの数、複雑さ、頻度はそれ以上の速さで増加しています。どちらの曲線が急になるかが、今後数十年のエネルギーシステムを左右するでしょう。

予測が2030年で止まる理由

信頼できる予測のほとんどは今世紀末までではなく、この10年の終わりまでを対象としています。それ以降の予測に慎重になるのは理解できます。IEAは、2030年以降、不確実性が急激に高まると指摘しています。単位当たりの経済性が年に10倍改善する技術では、特定の数値を示す予測は意味をなさなくなります。効率の曲線を外挿すれば、AIの影響は誤差の範囲にまで縮小します。普及の曲線を外挿すれば、国全体の電力システムを飲み込むほどになります。

確立された気候シナリオの枠組みでデータセンター需要を2050年までモデル化した初の体系的な試みでは、1,800~5,000 TWhという、ほぼ3倍の幅が示されています。しかし、予測の限界こそが、この試みを重要にしています。

エネルギーシステムに5年先までの見通しで済ませる余裕はありません。今日発注されたガスタービンは2050年代まで稼働します。今許可を得る送電線は、4~8年の開発期間を経て、数十年にわたり立地を左右します。テクノロジー業界の調達によって前倒しされる原子力発電所は、2070年にも発電を続けるでしょう。立地の承認、系統接続、電力購入契約のすべてに、AIの長期的な電力需要への見方が織り込まれます。数値が明記されるかどうかにかかわらずです。

AIはデカップリングに向かうのか、それともリバウンドか

長期的な問いは、構造的な二つの道に集約されます。一方の道では、効率の向上が勝ります。桁違いの年間改善が積み重なり、世界の電力に占めるAIの割合は管理可能な3~5%で安定します。そして効率化による恩恵、すなわちIEAが産業、建築、運輸部門で確認した潜在的削減量である13エクサジュール超が、世界のエネルギー収支においてAIを純資産にします。

もう一方の道では、ジェヴォンズのパラドックスが現実になります。19世紀の経済学者ウィリアム・スタンレー・ジェヴォンズは、蒸気機関の効率向上は英国の石炭消費を減らすどころか増加させたと指摘しました。効率が上がり、あらゆる場所で使えるほど安価になったためです。推論コストの低下は、今日の問いにより少ない資源で答えるだけではありません。常時稼働するエージェント、あらゆる家電や車両に組み込まれるAI、身体性を備えたロボット、大規模な科学シミュレーションなど、まだほとんど存在しない需要を解き放ちます。長い推論を要する問いは、すでに標準的なプロンプトのおよそ13倍のエネルギーを消費します。タスク当たりの効率は向上していますが、人間一人当たりのタスク数は爆発的に増えています。

どちらの道を進んでいるのか、誰にも分かりません。しかし、行き着く先は大きく異なります。一方では、AIは2050年のエネルギー収支における小さな注記にとどまります。もう一方では、電化された運輸、暖房・冷房、産業と、限りあるクリーン電力を奪い合う需要の決定的な要因となります。

エネルギーの未来|第3話:クリーンな電化
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COP31でネットゼロ計画のAIの盲点を埋める

2015年のパリ協定は、各国に長期低排出発展戦略の策定を呼びかけました。80か国が提出しています。これらの戦略では、運輸、建築、産業の電化が一般的にモデル化されています。しかし、その枠組みは生成AIの登場よりかなり前のものであり、データセンターは独立した最終用途部門として一貫して扱われていません。

この欠落は両面に影響します。需要側では、明示すべき範囲が示されず、見えない前提が置かれています。緩和策の側では、機会が計上されていません。世界のエネルギー需要の半分未満しか、エネルギー部門でのAI導入を促進する政策枠組みの対象になっておらず、電力消費量のうちオープンな電力データに関する政策の対象となっているのはわずか10%です。

アンタルヤで開かれるCOP31に数値の決着を求める必要はありません。問うべきことを可視化すればよいのです。電化率35%の目標には、AIとデータセンターの需要について、効率、普及、地理的集中に関する前提を暗黙のままにせず明示したうえで、定期的に更新する範囲を盛り込めます。各国の計画では、データセンターを商業需要の中に埋もれた残余としてではなく、独立した最終用途部門として扱えます。政府は見えないものを管理できないからです。AIによる削減効果は、明確な基準値との比較、一貫した開示、リバウンドの検証に基づき、緩和策の算定に含めるべきです。また、クリーン電力と系統容量がある場所への立地、緊急性の低い計算処理を時間や地域をまたいで移すこと、デマンドレスポンスへの参加といった柔軟性は、急増する負荷をシステムのレジリエンスの源に変えられます。

ベレン・ミッション「1.5℃への道」はCOP29、COP30、COP31の議長国が主導し、アンタルヤ会合に先立って報告を行うもので、この種のギャップに取り組む自然な手段です。急増する需要源と、重要でありながら十分活用されていない緩和策を組み合わせます。

エネルギー部門は、すでにその方法を知っています。不確実性の下で計画を立てるためにシナリオがあるのです。誤差の幅が広いからといって、気候計画の枠組みからAIを外しておく余裕はありません。アンタルヤで2050年までのAIの電力需要に決着はつかないでしょう。しかし、インフラの次の世代が固定される前に、立地の決定、タービンの発注、そして表に出ない戦略が一つずつ積み重なる前に、この問いをようやく測定し、管理することはできます。

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