学校でいつも一番人気のある子になりたいと思っていましたか? Facebookの友達の数が気になりますか?
そうなら、心配するのはやめましょう。
新たな研究で、明らかになりました。交友関係の広い10代の若者は、親しい友人が少数いる若者に比べ、成人後にメンタルヘルスの問題を抱えやすいことが分かりました。
バージニア大学の研究者たちは、15歳の若者169人を25歳になるまでの10年間にわたって追跡調査しました。
15歳の時点で親しい友人との関係を優先していた若者は、同年代の人々に比べ、25歳になるまでに社会不安が少なく、自尊感情が高まり、うつ症状も少ないことが分かりました。
一方、同年代の間で人気のあった若者は、若年成人期に社会不安の度合いが高くなっていました。

また、10代で広い交友関係を持つことと親しい友情を築くことは、主に異なる性格傾向に左右されるため、両立しにくいことも研究で分かりました。
長期的な効果
友人の数や関係の質は、10代の間は本人にほとんど影響しないようです。
その代わり、研究者たちによると、10代の人間関係の質は、その後の人生におけるメンタルヘルスに影響を及ぼす傾向があります。
「大勢の人に好かれていても、深く支え合える友情を築くことの代わりにはなりません」と、研究の共著者で、バージニア大学の心理学教授(ヒュー・P・ケリー教授職)であるジョセフ・アレン氏は述べています。
「こうした経験は、その後に何が起こるかとは別に、私たちの中に残り続けます。」
人種的・経済的に多様な集団から選ばれた10代の若者169人に、10年間毎年インタビューを行ったこの研究では、親密な関係を、一定の愛着と支え合いがあり、心を打ち明け合えるような質の高い親しい友情と定義しています。
研究者たちは、思春期のこうした親密な友情が、長期的なメンタルヘルスの促進に役立つ可能性があると示唆しています。友人との良好な経験は、個人のアイデンティティが形成される時期に、自分自身への肯定的な感情を強めるためです。
また、親しい友情を築くことで、将来も支え合える経験を期待し、そうした経験を促すようになる可能性があります。
ソーシャルメディアとメンタルヘルス
思春期の質の高い人間関係が、成人後の心の健康を形作るうえで非常に重要な役割を果たすことから、アレン氏はソーシャルメディアを通じてオンラインで築いた友情に頼る危険性を警告しました。
「テクノロジーの進歩で、表面的な友人とのソーシャルネットワークを築くことがますます容易になるなか、少数の人々と親密なつながりを育むために時間と注意を注ぐことを優先すべきです」と同氏は述べました。
これまでの研究では、ソーシャルメディアによって、ますます多くの若者が自分の生活に不満を抱くようになっていることが示されています。
また、若者はネットいじめに遭いやすく、スマートフォンが手元にないことへの不安も経験しやすくなっています。
現在、世界人口の半数以上が30歳未満であることを踏まえると、これは世界に広く影響を及ぼす問題です。
メンタルヘルスに伴う世界的な経済的損失は、すでにがん、糖尿病、呼吸器疾患の損失を合わせた額を上回ると予測されています。
世界経済フォーラムとハーバード大学公衆衛生大学院による以前の研究では、メンタルヘルスに関連する直接・間接費用が、2010年の2.5兆ドルから2030年には6兆ドルに増加すると予測されています。
精神疾患の3分の2はうつ病に、また10分の1強はアルツハイマー病など加齢に関連する症状に起因するため、先進国の高齢化がこの増加の主な原因とは考えられません。
ソーシャルメディアが原因だと断定することはできませんが、これまでの多くの研究が、家族や友人との良好な関係が心身の健康にとっていかに重要かを示しています。
そして、こうした関係はFacebookでは築けません。


