ハーバード大学は、50歳から79歳までの女性約16万人のデータを分析した。
この研究によると、楽観的な女性の寿命は、最も楽観的でない女性より5.4%長く、90代まで生きる可能性も高い。
ほかの研究でも、楽観主義は男女双方の長寿と関連づけられている。
楽観主義に関する研究は、メンタルヘルスや精神医療における新たなアプローチに役立つ可能性がある。
米国のハーバード大学の研究者によると、楽観的な女性は90歳を超えて生きる可能性が高い。研究者らは、50歳から79歳までの女性約16万人について、26年分のデータを分析した。
前向きな女性に関するハーバード大学の主な調査結果
研究者らは、研究参加者のうち最も前向きな見通しを持つ女性の上位4分の1は、最も楽観的でない下位25%の女性より、寿命が5.4%長くなる可能性が高いことを明らかにした。
また、より楽観的な女性は、最も楽観的でないグループと比べて、90歳を超えて生きる可能性が10%高かった。
研究者らによると、楽観主義と長寿の関連は、人種や民族のグループを問わず認められた。
「多様な集団の健康増進と長寿を促すうえで、楽観主義は考慮すべき重要な資源となる可能性がある」と研究者らは付け加えた。
「人種的に多様な女性コホートにおける楽観主義、生活習慣、長寿」と題されたこの研究は、Journal of the American Geriatrics Societyに、ハーバード大学T.H.チャン公衆衛生大学院によって発表された。
楽観主義と長寿に関するほかの研究
2019年に行われた3万3,000人以上の女性を対象とする研究では、楽観度の高さが高齢期の健康状態の良さと関連するかどうかが調べられた。その結果によると、楽観的な女性は健康的に年を重ねる可能性が23%高かった。この研究「女性における楽観主義と健康的な加齢」は、American Journal of Preventive Medicineに掲載されている。
2019年に行われた別の研究では、男性1,429人と女性6万9,744人を対象に、楽観主義が平均で11%から15%長い寿命と関連していることが明らかになった。また、研究によると、楽観主義は「例外的な長寿」、すなわち85歳以上まで生きる可能性とも関連していた。この研究は、Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)に掲載された。
では、楽観主義とは何だろうか?
楽観主義とは、良いことが起こると期待することだと、PNASの研究は説明している。また、明るい未来を信じることや、その未来がどのようなものになるかを自分でコントロールできるという感覚を意味する場合もある。
別の記事では、楽観主義者は一般に、否定的な期待より肯定的な期待を抱くことが多いと説明している。また、困難に直面していても、日常生活で感じる苦痛は少ないと報告する傾向がある。
これは、人々が「日常生活で状況をどう経験するか、健康状態、そして感情やストレスにどう対処するか」に影響すると、学術誌Frontiers in Psychology
に掲載された研究の著者らは説明している。さらに、楽観主義は、目標をどう達成するか、あるいはなぜ達成できるかに焦点を当てるものというより、全般的な物の見方である傾向があると付け加えている。
楽観主義に関する研究は、メンタルヘルスや精神医療における新たなアプローチの開発に役立つ可能性がある。その一例が認知行動療法(CBT)で、患者が信念や態度が行動にどう影響するかを探ることを通じて、より前向きな未来像を持てるよう促す。
不確実な状況のなかでも「日々の簡単な行動」が心の強さを高めると、報告書の著者らは述べている。


