WTOが貿易リスクに警鐘、2025年見通しが悪化 今月注目のその他の国際貿易ニュース

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  • この月例まとめでは、世界貿易に関する最新ニュースや動向を厳選してお届けします。

  • 国際貿易の主なニュース:WTO、2025年に世界貿易が縮小すると予測;IMF・世界銀行春季会合で関税が中心議題に;FRBへの批判再燃と貿易懸念を受け米国株が下落。

1. 緊張の高まりを受け、WTOは2025年に世界貿易が縮小する可能性を警告

2025年の世界のモノの貿易は0.2%減少する見通しだと世界貿易機関(WTO)は警告した。北米では輸出が大幅に12.6%減少する見通し。

米国の「相互関税」の再発動や政策の不確実性の高まりなど、貿易摩擦が悪化すれば、減少幅はさらに拡大し、1.5%に達する可能性がある。

WTOが懸念する主な点は以下のとおり。

  • 世界貿易の見通し:モノの貿易は0.2%減少し、北米の輸出は12.6%減少。

  • 最悪のシナリオ:緊張が激化すれば、減少率は1.5%に達する可能性。

  • サービス貿易の伸び:従来の予測から下方修正され、4.0%に。

  • 後発開発途上国への影響:貿易の減速で、脆弱な経済が最も大きな打撃を受ける。

WTOは2025年の貿易縮小を予測。2024年の貿易拡大から反転する。Image: 世界貿易機関

WTOはサービス貿易の伸びも鈍化すると予測しており、従来の予測を下回る4.0%の増加を見込んでいる。事務局長のンゴジ・オコンジョ=イウェアラ氏は、世界への影響について懸念を示し、「根強い不確実性が世界経済の成長を抑制し、世界に深刻な悪影響を及ぼす恐れがあります。とりわけ、最も脆弱な経済への影響が懸念されます」と述べた。

報告書は、貿易政策の変動が続くリスクを強調している。特に、輸出依存型の経済や後発開発途上国への影響が懸念される。

一方、ブルッキングス研究所とフィナンシャル・タイムズの「世界経済回復トラッキング指数」も同様の結果を示し、あるアナリストは次のように述べた。「貿易に依存する開放経済はどこも圧迫されるうえに、信頼感への[マイナスの]影響も出るでしょう。」

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2. 貿易懸念が高まるなか、世界の金融リーダーが集結

今週、世界の金融リーダーがワシントンに集まり、国際通貨基金(IMF)と世界銀行の春季会合に出席する。ロイターによると、貿易摩擦、とりわけ米国の関税政策が主要議題となっている。とロイターは伝えている。

注目すべき点をまとめる。

  • 米国の関税交渉:日本や韓国などの国々は、新たに就任したスコット・ベッセント米財務長官と会談し、最近の関税措置の適用除外や延期について協議する見通し。

  • 議題の変化:多国間開発銀行の改革や気候資金といった従来の議題は、二国間の貿易協議に押され、優先順位が下がる見通し。

  • 途上国の懸念:火曜日に発表予定のIMFの成長率予測には関税の影響が反映される見通しで、債務負担や市場の変動性にも影響が及ぶ。

  • 多国間開発銀行に対する米国の姿勢:トランプ政権がIMFと世界銀行を長期的に支援するかどうかは依然不透明で、米国の資金拠出の約束をめぐる不確実性も続いている。

  • エネルギー資金の転換:世界銀行のアジェイ・バンガ総裁は、原子力やガス事業への支援拡大を盛り込んだ新たな戦略を示す可能性が高く、現行の米国の優先事項により沿った内容となる見込み。

幅広い政策協調より貿易が優先されるなか、主要経済国が変化する米国の姿勢にどう対応するかに注目が集まる。

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3. 速報:世界各地の貿易ニュース

4月21日、米国株は大幅に下落し、主要株価指数は2%超安となり1週間ぶりの安値をつけた。ドナルド・トランプ大統領がジェローム・パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長を再び批判したことで投資家心理が悪化し、中央銀行の独立性への懸念が高まった。大手テクノロジー株が最も大きく売られた。火曜日には先物が小幅反発を示したものの、米ドルは3年ぶりの安値近辺にとどまった。

経済の不確実性が続くなか、4月22日には金価格が一時1オンス3,500ドルを超え、2012年以来最大の月間上昇を記録した後、3,500.05ドルの過去最高値に達した。GMT午前半ばの現物金価格は約1%高の3,457.12ドル、米国の金先物は1.3%高の3,469.50ドルだった。

金価格は2012年以来最大の上昇を記録。Image: LSEG/ロイター

複数の業界幹部の話としてフィナンシャル・タイムズが報じたところによると、中国政府系の投資家は米国のプライベートエクイティファンドへの新規投資配分を縮小している。フィナンシャル・タイムズ(FT)の報道によると、政府の圧力を受けたとされるこの動きは、貿易摩擦が続くなかで警戒感が強まっていることを反映している。FTによると、一部のファンドは米国外の投資ビークルを通じた米国企業への間接的なエクスポージャーも減らそうとしている。

高関税と混乱に直面するなか、中国は自国の世界貿易における地位を損なう恐れのある個別合意を結ばないよう、他国に警告したとBBCは報じている。

欧州連合(EU)は、米国産ガスの輸出がEUのメタン排出基準を満たせるようにする方法を検討している。ロイターが引用した関係筋によると、貿易紛争のリスクを抑える狙いがある。この動きは、EUが米国との貿易交渉に向けた提案を準備するなかで進んでおり、エネルギーも包括的な合意の一部となる見通し。

ドイツではイースターの週末に雨が降り、ライン川の水位が上昇したため、船舶がより多くの貨物を運べるようになった。特に、重要なボトルネックであるカウプで改善がみられた。しかし、水位は依然として平常を下回り、全面的な運航を引き続き制限していると、トレーダーらがロイターに語った。

インド準備銀行は4月の月報で、堅調な内需と投資に支えられ、インド経済は世界的な変動の影響を受けにくいと述べた。また、平年を上回るモンスーンの予報とインフレの鈍化が、世界貿易の不確実性が続くなかで、さらに成長を後押しする可能性があると指摘した。

加藤勝信財務相は、ワシントン訪問中にスコット・ベッセント米財務長官と通貨問題をめぐる協議を深める意向を示した。加藤氏はG20とIMFの会合に出席する予定で、二国間会談の日程は現在調整中だとブルームバーグは報じている。

4. フォーラムの記事で貿易についてさらに読む

欧州は世界的な貿易摩擦から抜け出す道筋を描けるのかと、ブルッキングス研究所のリチャード・サマンズ氏は問いかける。米国と中国が貿易をめぐり、ますます強硬な姿勢を取るなか、世界経済へのリスクは高まっていると同氏は記す。しかし欧州には、多国間協力を活性化する建設的な出口を提示できる立場にある可能性がある。

米国の新たな関税は世界貿易を揺るがし、金融市場に急激な変動を引き起こして、より広範な経済的影響への懸念を高めている。交渉が続き、不確実性が残るなか、3人の専門家が、関税がなぜ市場の変動を招いているのか、そして世界経済にどのような影響を及ぼす可能性があるのかを解説する。

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