米企業、中国への投資を過去最低水準に削減。その理由とは

“China’s market is too large to ignore.”Image: Unsplash
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  • 米中ビジネス評議会の調査によると、関税や貿易摩擦を受け、米企業は中国への投資を抑制している。

  • 「断続的に行われる協議が、企業の信頼感を揺るがしている」と報告書は述べている。

  • 米中貿易は、世界経済フォーラムのニュー・チャンピオン年次総会が先月、中国・天津で開かれた際、主要な議題となった。

最近の調査によると、関税や貿易摩擦が世界最大の二つの経済大国の経済関係を変え続けるなか、米企業は中国への投資を過去最低水準に削減した。

米中ビジネス評議会の2025年会員企業調査(USCBC)によると、今年、中国への投資を計画している米企業はわずか48%で、2024年に投資を計画していた80%から大幅に減少した。さらに、中国の経済成長見通しへの楽観論は着実に後退し、米中関係改善の見通しに対する信頼感も低いことが分かった。

USCBCは、超党派の非営利団体であり、中国で事業を展開する米大手企業270社以上で構成される。米国のドナルド・トランプ大統領が、米国の貿易政策を全面的に見直す取り組みの一環として米中貿易紛争を再燃させるなか、同評議会は2025年3月から5月にかけて調査を実施した。

「4月2日以降に関税率が急上昇し、断続的な協議が続いたことで、企業の信頼感が揺らぎ、投資計画が頓挫し、両国関係全体が悪化した」と報告書は述べている。

関税への懸念が急増

中国で事業を展開する米企業の間で、関税の引き上げや変動への懸念が大幅に高まっている。

USCBCの2025年調査では、関税は米中関係全般に次いで、米企業にとって2番目に深刻な課題となった。2024年には8番目だった。また、企業のほぼ70%が関税の直接的な影響を受け、88%が米中関係の影響を受けていることも分かった。

「緊張の高まりにより、企業は中国での投資戦略の見直しを迫られている」と報告書は述べている。「経済の構造的な問題や近年の政治的な不安定さを受け、多くの米企業はサプライチェーンの再編を進め、当面は中国への新規投資を縮小している。」

関税は財務面にも打撃を与えている。調査によると、米国の関税により3分の1を超える企業が売上を失い、不確実性を理由に中国の顧客が米国以外の供給業者に切り替えたことで、回答企業の半数が売上を失った。さらに、27%の企業が中国の関税による売上減を報告しており、2024年から21パーセントポイントも大幅に増加した。

これを受け、企業は供給業者との価格再交渉に加え、サプライチェーンを他の海外市場へ移している。調査によると、代替先の上位3市場は東南アジア、インド、メキシコだ。

「ビジネス界が望んでいるのは、成長を続け、必要な場所や最も事業に適した場所へ進出できることです」と、APCOの創業者兼エグゼクティブ・チェアのマーガリー・クラウス氏は、先月、中国・天津で開催された世界経済フォーラムのニュー・チャンピオン年次総会で述べた。「サプライチェーンの混乱により、すでに一部の企業は投資先を変え、分散化や切り離しを進めています。」

それでも、USCBCの報告書によると、調査対象企業の大多数は引き続き黒字を維持している。一方、将来を楽観視する企業は半数をわずかに下回り、関税や政策の不確実性への懸念が続いていることを理由に挙げている。

USCBCの調査では、中国で事業を展開する米企業の事業環境を複雑にする要因として、ほかにもさまざまなものが挙げられた。中国企業との競争激化、米国の輸出規制、中国の産業政策、市場アクセスを妨げる現地化政策などが含まれる。

中国の経済成長や国内需要の変動も懸念材料だ。中国は過去2年間、GDP成長率5%を目標としてきた。しかし、世界経済フォーラムが2025年5月に発表したチーフ・エコノミスト見通しが指摘するように、ここ数カ月の世界貿易情勢の激変を踏まえると、2025年に5%の成長率を達成するのは「より困難になる可能性が高い」。

調査によると、米企業はこうした変動に対応するため、中核市場への注力、コスト削減と効率向上、新たな顧客の開拓を進めている。特に、消費支出が増加している中国の三級都市をターゲットとしている。

「無視するには大きすぎる」

経済的な逆風が強まり、不確実性が続くなかでも、USCBCの調査は、米企業が中国市場から撤退する可能性は低いと指摘している。

「中国の競争が激しい市場で事業を展開できることは、米企業にとって譲れない条件です。成長する中間層にアクセスできるうえ、世界での競争力を維持するために欠かせない新技術や手法を磨くことができます」と、USCBCのショーン・スタイン会長は声明で付け加えた。

調査対象企業の28%は、中国で事業を展開しなければ世界市場で競争力を維持できないと考えていることが分かった。さらに、ほぼ40%が、中国は自社のグローバル展開の重要な要素だと回答した。

「中国市場は無視するには大きすぎる」と報告書は述べている。「しかし、大幅な関税引き下げと市場アクセスの改善がなければ、信頼感は回復しない。」

USCBCの代表団は、中国の商務相と水曜日、米国の有力企業と中国の貿易当局者が集まる会合で会談した。この会合は、米中間の貿易協議に続いて開かれた。協議は今週初め、ストックホルムでより持続的な合意を目指し、一段と長続きする合意をまとめ、両国の成長を鈍化させかねない貿易紛争を緩和することを目的としていた。

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