グローバリゼーションが今後も続く理由

Shipping containers in a port as seen from above.
Crises create only temporary blips in economic activity.Image: Unsplash/CHUTTERSNAP
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  • ロシアのウクライナ侵攻によって、グローバリゼーションが終わりを迎えると考える専門家もいる。

  • しかし、各国が互いに依存し合う関係は今後も続くと、ウォートン校の経営学教授は論じる。

  • グローバリゼーションを止めるには、さらに大規模な危機が必要だと彼は考えている。

ブラックロックのCEO、ラリー・フィンクは、ウクライナ戦争が、過去30年間に新たな世界秩序を形づくってきたグローバリゼーションの終焉を加速させていると考えている。

オークツリー・キャピタル・マネジメントの創業者、ハワード・マークスは、企業や政府が相互依存を見直すなか、戦争によって国際情勢の振り子がグローバリゼーションから遠ざかる方向へ振れていると述べた。

ウォートン校の経営学教授、エセキエル(ジーク)・ヘルナンデスはこれに異を唱える。国際貿易の経済的基盤を破壊するには、2か国間の紛争をはるかに超える事態が必要だと述べた。

「短期的な混乱は起こり得ると思いますが、中長期的にグローバリゼーションが完全に壊滅するとは考えていません。多くの予測の趣旨はそういうことだと思います」と、彼はシリウスXMの番組『ウォートン・ビジネス・デイリー』のインタビューで語った。

簡単に言えば、企業も国も互いを必要としている。国境を越えて事業を展開することで、サプライチェーンを確保し、顧客基盤を広げ、熟練・非熟練労働者を見つけ、人々が求めるあらゆる商品やサービスを提供できる。

「規模がある程度以上の企業の多くにとって、国内市場だけでは十分な大きさがないため、海外市場に進出する必要があります」とヘルナンデスは述べた。「それには、よりグローバルな、あるいは、より一般的には地域的なサプライチェーンが必要になります。」

教授は、グローバリゼーションの終焉を予言する悲観的な見方は、これまでも主に危機の時期に繰り返されてきたと指摘した。新型コロナウイルス感染症のパンデミックが始まった頃、英誌エコノミストはこのテーマを表紙記事で取り上げ、2008年の大不況の際にも同様の見解が示された。しかし、危機が経済活動にもたらすのは「一時的な落ち込み」にすぎず、突然のパンデミックによるロックダウンが引き起こした急激な落ち込みもその一例だと彼は述べた。

「中長期的にグローバリゼーションが完全に壊滅するとは考えていません。」

ジーク・ヘルナンデス

「そうしたことはいつも起きています」と、ヘルナンデスは悲観的な予測について述べた。「短期的な混乱と、経済の構造的な変化を区別する必要があると思います。」

ヘルナンデスは長年、グローバリゼーションに関する立場を貫いてきた。2020年のブログ記事では、反対派と比べると自分の見解は「退屈」かもしれないが、事実に基づいていると記している。

「基本的な事実に基づくアプローチは、たとえ退屈でも、グローバリゼーションの将来をめぐる不安を和らげるのに役立つかもしれません」と、彼は記した。

ヘルナンデスによると、グローバリゼーションの終焉をめぐる言説が誇張されている理由の一つは、世界経済が人々の考えるほど密接に結びついていないことだ。例えば、海外直接投資が世界経済に占める割合はわずか4%にすぎない。また、サムスンや現代自動車など韓国の多国籍企業は、事業のうち地理的な地域外で行うのは10%から15%にとどまり、大部分は東南アジア域内で展開している。

確かに、権威主義体制の国々はさまざまな理由から世界市場からしばしば自らを切り離す。ロシアのウラジーミル・プーチンはその一例にすぎない。しかし、企業は活動の場を世界の別の地域へ移すことで対応することが多い。そのためヘルナンデスは、グローバリゼーションを止めるほどの混乱を引き起こすには、より大規模な世界戦争が必要だと考えている。

「権威主義と保護主義が、すべての国が経済的自給自足を望むほどの水準にまで高まらない限り、大きな影響は出ません」と彼は述べた。「起きるのは、貿易やビジネスで互いにより深く関わる国の組み合わせが変わることくらいでしょう。」

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