試験への不安が、科学分野で女性の活躍を妨げている可能性

PhD student Maija Maskuninty works in a laboratory at Imperial College in London, May 28, 2010. Across the western world, Big Pharma is cutting back on the number of scientists it employs in its labs and the money it spends on research and development. The hunt for new drugs continues, but the men and women in white coats - traditionally viewed as the lifeblood of the industry - are not as untouchable as they once were. Tucked neatly behind London's famous Science Museum, which pays homage to the groundbreaking advances that made modern medicine what it is, the chemistry labs at Imperial College offer one last refuge from the realities of the marketplace. Picture taken May 28, 2010. To match Special Report PHARMACEUTICALS/ REUTERS/Paul Hackett/Files (BRITAIN - Tags: SOCIETY HEALTH EMPLOYMENT BUSINESS EDUCATION)
Women are more likely to drop out of scientific courses because of experiencing higher exam anxiety.Image: REUTERS/Paul Hacket
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新たな研究によると、大学の授業で高い利害を伴う試験を受ける際、女性は男性よりも強い不安を感じる。

大学入学時に科学分野でのキャリアを目指していた女性は、男性の同級生よりも頻繁にその道を断念することが、長年の研究で示されている。多くは、成績不振や大規模な入門科目を、関心が薄れていく理由に挙げている。

科学の教え方や評価方法が原因で、こうした女性たちはどの程度遅れをとるのだろうか。

生物学の入門科目を履修する学生を調査した研究者らは、女性は総じて重要度の高い試験では男性より成績が振るわない一方、実験や課題レポートなど、ほかの種類の評価では男性を上回ることを明らかにした。また、試験を受けることへの不安は、男性より女性の成績に大きな影響を及ぼすことも示された。

「これは際立った結果でした」と、スタンフォード大学教育大学院の博士課程に在籍し、この研究の筆頭著者2人のうちの1人であるシマ・サレヒは言う。「試験不安が女性の成績により強く影響するため、こうした試験は女性に不利に働くことが分かりました。」

男女間の格差

研究者らは2016年秋、規模の大きい生物学入門科目の10クラスで、学生1,562人のデータを収集した。(こうした学生の大半は女性で、これは生物学入門科目では一般的な傾向だ。)試験の点数に加え、実験活動、ディスカッション、課題レポート、低い比重の小テストなど、試験以外の評価における学生の成績も分析した。

研究者らによると、生物学の授業の試験では、女子学生の平均成績は男子学生を下回った。一方、試験以外の評価では男子学生を上回った。この結果は、強いプレッシャーのかかる試験では学生の理解度を十分に測れない可能性を示していると、研究著者らは述べている。

「ほかの研究では、学生が重要度の高い試験でどのような成績を収めるかは、STEM分野の専門職に必要なスキルを身につけているかどうかを予測するうえで、良い指標にはならないことが示されています」とサレヒは言う。「心理的な障壁によって女性が試験で実力を十分に発揮できないのであれば、学生の知識を評価する主な方法として試験を用いることを、見直す時期かもしれません。」

不安と関心

試験の成績に影響する要因をより深く理解するため、研究者らは2つの要素に着目した。試験不安と、授業のテーマへの関心の低さだ。期末試験の前に、対象者の一部(入門科目3クラスの学生286人)を対象に、不安の程度と授業内容への関心について調査した。

調査では、学生にいくつかの記述が自分にどの程度当てはまるかを、1から7までの尺度で評価してもらった。不安に関する記述には、たとえば「試験中にとても緊張して、学んだ事実を思い出せなくなる」や「試験を受けているとき、自分の出来がどれほど悪いかを考えてしまう」が含まれていた。

学生の関心を測る記述には、「この授業で学んでいることは、自分にとって知る価値があると思う」や「この授業で学んだことを、後の学習で活用できると思う」が含まれていた。

研究者らによると、その影響には男女間で大きな違いがあった。男子学生では、自己申告による試験不安も授業への関心も、期末試験の点数と相関していなかった。しかし女子学生では、平均して不安も関心も高いと報告されており、期末試験の成績は両方の要素と相関していた。教材への関心が高まるにつれて女性の試験成績も上がった一方、試験不安が強まると成績は低下した。

考えられる2つの対策

研究者らによると、今回の結果は、試験の点数における男女間の格差を抑えるための2つの対策を示している。

第一に、過去の研究では、重要度の高い試験の一部を、より頻繁に行う比重の低い試験に置き換え、ほかの種類の評価も用いて試験の重要性を下げると、試験不安の影響を軽減できることが分かっている。

第二に、授業内容を学生の生活により明確に結びつけることで、内容が学生にとってより身近で興味深いものになると、研究は示している。「科学への関心を育むことで」とサレヒは言う。「試験不安の悪影響から女性を守る緩衝材をつくることができます。」

試験不安を和らげる方策を取り入れ、学生の科学への関心を高める教材や方法を選ぶことで、科学、技術、工学、数学の分野へ進む道が、すべての学生にとってより開かれたものになるとサレヒは言う。

「誰もがこうした科目を無事に修了し、より幅広いキャリアの選択肢を持てるようにするには、どのような指導方法が有効なのかを明らかにしたいのです。」

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