要点
MITとハーバード大学の共同研究により、色が変わるタトゥー用インクを使って血中の変動する値をモニタリングする、興味深い新しい方法が生まれました。研究チームに臨床試験を実施する計画はありませんが、この技術は血中成分のモニタリングの未来を予感させるものかもしれません。
タトゥーによる検査
研究者らは、マサチューセッツ工科大学(MIT)とハーバード大学医学大学院の研究者らは、体の健康状態をリアルタイムで知らせるタトゥー用インクを開発しました。細胞が浮かぶ液体である間質液に反応するインクを作ることで、研究者らは血糖値、ナトリウム濃度、pH値をモニタリングする独自の方法を見いだしました。
「DermalAbyss」プロジェクトの構想では、個人が好みの模様でこのインクを体にタトゥーとして入れます。その後、タトゥーは活性化物質の量に応じて色が変化します。たとえば、グルコース濃度に反応するよう設計されたインクを使ったタトゥーは、血糖値が上がるにつれて青から茶色に変わります。
皮膚を使った医療インターフェース
この技術は、ボディーアート、医療、バイオセンサーの分野を巧みに融合させたものです。研究者らは、インクを一般向けに提供する予定は当面ありませんが、プロジェクトの可能性は大きく、将来、ほかの人々が研究を進め、発展させることも考えられます。
最初にタトゥーを入れる過程を除けば、研究者らの皮膚インターフェースは非侵襲的で、糖尿病のモニタリングに現在使われている方法とは異なります。また、現在のウェアラブル技術よりも損傷しにくいものです。
つまり、この技術は、米国だけでも人口の10%を占める糖尿病患者が、より簡単に病状をモニタリングできるようにすることで、何百万人もの生活を改善する可能性があります。
プロジェクトのウェブサイトに記載されているように、この技術は研究で検証した値にとどまらず、さらに幅広い測定に使える可能性があります。「医療診断、クオンティファイド・セルフ、体内へのデータ符号化など、[継続的な]モニタリングを伴う用途に利用できます。」
タトゥーの革新的な活用法を探る研究は、これだけではありません。ほかにも、体のインクを音声ファイルに連動させる方法や、スマートフォンを操作する方法が見いだされています。しかし、この研究は、インクを使ったバイオセンサーの医療分野での可能性を明確に探った初めてのものです。現時点では概念実証にすぎませんが、DermalAbyssは健康モニタリングの未来を垣間見せてくれるかもしれません。


