NASA、イエローストーン超巨大火山の噴火を防ぎ、発電する計画

Italy's Mount Etna, Europe's tallest and most active volcano, spews lava as it erupts on the southern island of Sicily, Italy February 28, 2017. Picture taken February 28, 2017. REUTERS/Antonio Parrinello - RC182E1F71A0
NASA has come up with a way to ensure that the Yellowstone supervolcano remains inactive.Image: REUTERS/Antonio Parrinello
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概要

NASAは、イエローストーン超巨大火山の噴火を永久に防ぐ計画の詳細を明らかにした。火山に掘削し、高速で水を注入・排出することで火山を冷やし、湧き出す熱水を使って発電できると考えている。

脅威を味方に

イエローストーンと聞いて多くの人が思い浮かべるのは、山々や川、森林からなる広大な8,983平方キロメートル(3,468.4平方マイル)の国立公園だろう。あまり知られていないのがイエローストーン・カルデラだ。噴火すれば地球に壊滅的な被害をもたらしかねない超巨大火山である。

幸い、そのような噴火が起きる可能性は極めて低い。そして今、NASAは方法を考案した。火山を休止状態に保つだけでなく、周辺地域への電力供給にも活用する方法だ。

NASAが超巨大火山に関する記事を公開した後、BBCは、イエローストーンへの対処をめぐり、これまで公表されていなかった計画の詳細を共有したいというNASA関係者数人から連絡を受けた。NASA自身も、この非常に野心的な計画にはリスクがあると認めているが、成功した場合に得られる可能性のある恩恵を完全に無視することはできない。

まず、イエローストーン国立公園の境界外にある火山の下部側面から掘削する。この方向から掘り進めれば、猛烈な熱がマグマだまりの上部へ達し、さらなる問題を引き起こすのを防げる。

掘削が完了したら、高圧で超巨大火山に水を注入し、再び排出する。排出される水の温度は約350℃(662℉)に達する。注入する水が火山を徐々に冷やす一方、出てくる熱水は発電に利用できる。

「現在、イエローストーンからは熱として約6GWが漏れ出しています」と、NASAジェット推進研究所(JPL)の研究者ブライアン・ウィルコックス氏はBBCに語った。「この方法で掘削すれば、地熱発電所を建設できます。発電コストは約0.10ドル/kWhと、非常に競争力のある水準になります」

見えにくい成果

火山掘削計画に伴う危険に加え、NASAの提案は大部分が理論上のものだ。実際にうまくいくかは誰にも確かなことは分からず、それを確かめるには推定34億6,000万ドルがかかる。だが、ウィルコックス氏はこの費用を乗り越えられないとは考えていない。

「地熱発電会社には、通常より少し深く掘り、より高温の水を使うよう促すインセンティブを与える必要があります。しかし、初期投資を回収したうえで、数万年にわたって周辺地域に電力を供給できるようになります」と同氏は述べた。「そして長期的な恩恵は、人類に壊滅的な被害をもたらす将来の超巨大火山の噴火を防げることです」

NASAが推定する年1メートル(3.2フィート)の速度で、このシステムがイエローストーンを効果的に冷却できたとしても、冷えた岩だけが残るまでには数千年かかる。そのプロセスによって噴火の脅威が永久に取り除かれたと実際に確認するには、さらに長い時間が必要だ。

こうした不確定要素があるにもかかわらず、この計画は検討に値する。地球上に約20ある超巨大火山のうち、イエローストーンはその一つにすぎないからだ。NASAは、噴火が起きて地球が火山の冬に突入する前に、こうした巨大な火山構造にどう対処するかについて、より実践的な議論や討論が進むことを期待している。

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