NASAは双子の兄弟の一人を1年間宇宙へ送った。その結果は?

NASA astronaut Scott Kelly on the International Space Station as he prepares a scientific experiment on June 16, 2015. REUTERS/NASA/Scott Kelly/Handout ATTENTION EDITORS - FOR EDITORIAL USE ONLY. NOT FOR SALE FOR MARKETING OR ADVERTISING CAMPAIGNS. THIS PICTURE WAS PROVIDED BY A THIRD PARTY. REUTERS IS UNABLE TO INDEPENDENTLY VERIFY THE AUTHENTICITY, CONTENT, LOCATION OR DATE OF THIS IMAGE. THIS PICTURE IS DISTRIBUTED EXACTLY AS RECEIVED BY REUTERS, AS A SERVICE TO CLIENTS - TM3EC311KQC01
A year in space for Scott Kelly has strongly affected the way his genes are expressed.Image: REUTERS/NASA/Scott Kelly
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NASAの宇宙飛行士スコット・ケリーは、宇宙で1年間過ごした後、昨年3月に立ち上がったとき、身長が約5センチ伸びていた。

ケリーは、宇宙旅行によって人体がどのように変化するかを評価するため、スコット・ケリーと双子の兄弟マーク・ケリーを対象にNASAが進めている研究に参加している。スコットが国際宇宙ステーションに340日間滞在する一方、マークは地球にとどまり、NASAはまたとない機会を得た。同一のDNAを持つ2人を比較する——宇宙のストレス要因にさらされた人と、そうでない人を。

一時的な身長の伸びは、研究者たちがこれまでに記録した数多くの変化の一つにすぎない。スコットとマークは同じ遺伝子を持つが、スコットが宇宙で過ごした1年間は、遺伝子の発現の仕方に大きな影響を与えたようだ。

「宇宙飛行に対する人体の生物学的システム全体の反応を観察できます」と、クリストファー・メイソン氏はビジネス・インサイダーに語った。同氏はNASAの双子研究の主任研究者で、ワイル・コーネル医科大学の准教授でもある。

地球の保護大気圏の外へ人体を連れ出すと、人体にさまざまな影響が及ぶことは、研究者たちもすでに知っていた。たとえば、背骨が伸び、筋肉が縮み、睡眠周期が乱れる——しかし、宇宙に長期間さらされることによる影響については、あまり知られていなかった。

双子研究の結果はまだ予備的なものだが、すでに科学者たちに多くの検討課題をもたらしている。

メイソン氏によると、宇宙飛行士が宇宙に到達するとほぼ直ちに、「何千もの遺伝子のオン・オフの仕方が変わる」のを確認したという。こうした変化の一部は、宇宙飛行士が地球に戻った後も数日、あるいは数週間続く。

遺伝子発現に関する新たな知見は、NASAが2月に発表した予備的な結果を発展させたものだ。研究者たちは、全データを精査するには時間がかかる可能性があるものの、その一式を活用して将来の深宇宙ミッションへの備えを強化したいと考えている。

これまでに得られた興味深い結果をいくつか紹介する。

スコットのテロメアは長くなった後、元の長さに戻った。スコットのテロメア(染色体の末端にある保護キャップ)は、宇宙滞在中に兄弟のものより長くなったが、帰還するとすぐに元の長さに戻った。「これは私たちの予想とは正反対です」と、コロラド州フォートコリンズにあるコロラド州立大学の放射線生物学者、スーザン・ベイリー氏は、2月にネイチャー誌に語った。一般に、テロメアが短いことは加齢と関連づけられているためだ。これが何を意味するかは現在も研究中だが、NASAによると、宇宙滞在中の運動量の増加や摂取カロリーの減少と関係している可能性がある。

スコットの遺伝子発現には、さまざまな変化が見られた。スコットの遺伝子では、遺伝子のオン・オフをもたらすプロセスであるメチル化のレベルが、上昇したものと低下したものの両方で確認された。「宇宙での遺伝子発現を調べて分かった最も興味深いことの一つは、人体が宇宙に入るとすぐに、花火が打ち上がるような爆発的な変化が見られることです」とメイソン氏は、最近の声明で述べた。NASAによると、これは「地球上でも宇宙でも、環境の変化により敏感な遺伝子を示している可能性がある」。

双子の腸内細菌叢は異なっていた。研究者たちは、1年間の研究を通じて、スコットとマークの腸内細菌(基本的には消化を助ける微生物)に違いがあることを確認した。NASAによると、これは食事や環境が異なっていたためと考えられる。

科学者たちは「宇宙遺伝子」と呼ぶものを探している。双子の白血球に含まれるRNAの配列を解析した結果、兄弟間で発現の仕方が異なるRNA分子が20万個以上見つかった。双子のゲノムにそれぞれ固有の変異があるのは正常だが、NASAによると、科学者たちは「スコットの宇宙滞在中に『宇宙遺伝子』が活性化した可能性があるか、さらに詳しく調べている」という。

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